- ベストアンサー
抗生物質の進展への3ステップ
- 抗生物質の進展への3ステップについて、著者の考えをまとめています。
- 抗菌耐性への懸念から、既存の薬品の詳細なデータを集めることと新薬を市場により早く出すことが大切であるとして、それらを行うための3ステップが提示されています。
- 著者は、既存の抗生物質のよりよい管理体制を築くこと、抗生物質の過剰処方の防止、そして医学教育で用心深さの重要性を教えることが重要だと主張しています。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ご参考まで。 (1)If the first step towards solving a problem is to acknowledge its existence, then some important progress has been made on the thorny issue of antibiotic resistance. Last July, Nature noted approvingly a “notable rise in awareness among policy-makers and the public” on the issue and credited the advocacy of scientists for the surge (see Nature 499, 379; 2013). 問題の存在を認知することが、その問題の解決に向けた最初の一歩であるとしよう。さて、抗生物質耐性に関する厄介な課題については、幾つかの重要な進展が成し遂げられている。昨年7月にネイチャー誌はこの抗生物質耐性について「政策立案者から一般市民まで、認識の広まりは著しい」と肯定的に述べており、認知度向上の背景に科学者たちによる告知活動があるとして、彼らを称えている。 (2)The first step, and one that must be pursued with urgency, is better stewardship of existing antibiotics. This demands fresh research and discoveries, but significant gains are also possible if officials and policy-makers can crank up the funds and willpower to match their rhetoric. 第一のステップは(そしてこれは急を要するものでなければならない)既存の抗生物質の管理体制を改善することにある。これには新たな研究と発見が伴わなければならない。しかし、普段はうわべだけの口上が常の役人と政策立案者が、それに見合う熱意と資金を捻出できるのなら、これもまた著しい前進につながるだろう。 (3)Doctors and others who routinely overprescribe antibiotics for everything from sore throats to bronchitis need clear and explicit instructions from the top to stop. Medical schools that do not drum into their trainees the importance of prudence must start to do so. 医師をはじめ、咽頭炎から気管支炎まですべてにおいて抗生物質を一つ覚えで処方したがる者たちに対し、組織のトップはこれを止めるよう、明確な指示を出す必要がある。医学生に対し慎重を期すことの重要性を徹底していない医学部は、これをやり始めるべきだ。
その他の回答 (3)
文章を理解するためのポイントだけ説明します。 >(1)If the first step towards solving a problem is to acknowledge its existence, then some important progress has been made on the thorny issue of antibiotic resistance. its existenceに使われいる代名詞のitsを明確にしずに文章を理解しようとするからです。 前の文章からであれば、主題の”the threat of antibiotic resistance”抗生物質耐性の脅威”であろうし、文中(主文と従属節の関係)であれば ”antibiotic resistance ”抗生物質耐性”となる。 問題を解決するための初めの一歩が抗生物質耐性(についての脅威)の存在を認識する事だとするならば、そこ(その問題)から得られたいくつかの重要な進展はその(抗生物質耐性の)厄介な問題における対策である。 後は、どちらを選んだ方が理論的な文章となるかの問題。 (2)The first step, and one that must be pursued with urgency, is better stewardship of existing antibiotics. This demands fresh research and discoveries, but significant gains are also possible if officials and policy-makers can crank up the funds and willpower to match their rhetoric. to match their rhetoric to不定詞の使い方の問題でこの場合は副詞的用法で"in order to"または"so as to"の意味であろう。 rhetoric ⇒ 説得力、弁舌の才 or bombast 大げさな言葉 の意味ぐらいでよい。 「政治家や官僚の大げさな約束を果たすために」 とでも意訳できる。 (3)Doctors and others who routinely overprescribe antibiotics for everything from sore throats to bronchitis need clear and explicit instructions from the top to stop. Medical schools that do not drum into their trainees the importance of prudence must start to do so. from the top to stop をどういうふうに訳せばいいかわかりませんでした。 これもto不定詞の用法で so as to stopと副詞的用法とすれば、STOPは自動詞で2「終わり[おしまい]にする、」という意味があるので「終わりにするために、政治家・役所や厚生省・医師会のトップからの指示・・・)何を終わりにする?抗生物質の乱用を終わりにする。
- stringf35
- ベストアンサー率66% (69/104)
いつもご苦労様です。確かに今回は難易度がいつもより高めですね。 (1) 「If the first step towards solving a problem is to acknowledge its existence, then some important progress has been made on the thorny issue of antibiotic resistance.」 「its existence」は「その問題について既に知られている事実」というより「その問題が存在することそのもの」という意味だと思います。「has been made」と受動態の現在完了形なので、「some important progress」が既になされている、という意味です。訳は「仮に問題解決への第一歩がその存在を認めることだとすれば、抗生物質耐性という困難な問題についてはいくつかの重要な進展が既になされている。」 「Last July, Nature noted approvingly a “notable rise in awareness among policy-makers and the public” on the issue and credited the advocacy of scientists for the surge.」 だいたい正しく訳せていると思います(Julyは7月ですが…)。「昨年の7月、Natureは、この問題について「認識が政治家や大衆において著名に改善したこと」について賛同的に言及し、このうねりが科学者たちのおかげだとした。」 (2) 「The first step, and one that must be pursued with urgency, is better stewardship of existing antibiotics.」 「管理体制」はなかなか良い訳だと思います。 「This demands fresh research and discoveries, but significant gains are also possible if officials and policy-makers can crank up the funds and willpower to match their rhetoric.」 「to match their rhetoric」はどれかを修飾しているというより「officials and policy-makers can crank up the funds and willpower」の目的を指すものだと思います。訳は「これは新しい研究と発見を要求するが、当局と政策担当者が、彼らのレトリックを一致させるために財源や意志の力を刺激することができるなら、これもまた重要な結果につながるだろう。」前後がないのでちょっと自信なしです。 (3) 「Doctors and others who routinely overprescribe antibiotics for everything from sore throats to bronchitis need clear and explicit instructions from the top to stop.」 whoの先行詞は「Doctors and others」だと思います。「from the top to stop」はよくわかりませんね。「一から十まで」という意味なのか?to stopがto不定詞である解釈もありえますが、行為者が明確でないのでどうかな?と思います。from A to Bととらえるとstopに冠詞がないのが気になりますが…。「のどの痛みから気管支炎にいたるまで全てに抗生物質を過剰処方したがる医師らは、一から十まで明快かつ明白な解説書を必要としている。」 「Medical schools that do not drum into their trainees the importance of prudence must start to do so.」 「drum A into B」で「AにBを教え込む」ですが、Aにあたる「the importance of prudence」が長ったらしいので後ろに回ったと解釈しました。骨格は「Medical schools must start to do so.」です。訳は「学生に慎重さの重要性を説かない医科大学は、それを始めなければならない。」
お礼
いつもご指導ありがとうございます。 とくに to much their rhetoricの訳がどういう意味合いかをまったく理解できていなかったので政治家のビックマウスを現実にできればという意味合いがあることをご指導いただきとっても意味合いが深い文章なんだということが分かった瞬間すっきりしました。
>(1)If the first step towards solving a problem is to acknowledge its existence, then some important progress has been made on the thorny issue of antibiotic resistance. Last July, Nature noted approvingly a “notable rise in awareness among policy-makers and the public” on the issue and credited the advocacy of scientists for the surge (see Nature 499, 379; 2013). >問題を解決するための初めの一歩がその問題について既に知られている事実をしることだとするならば、そこから得られたいくつかの重要な進展は抗菌耐性の厄介な問題における対策である。 >昨年6月にネイチャーはこの抗菌耐性における問題での「政策担当者から市民まで広く認識が生じている」ことに賛同的であり、かつこの問題について科学者たちの提唱に信頼をよせると言及した。 「もし問題解決への第一歩がその存在を認識することであるなら、抗生物質耐性の困難な問題において、ある程度の重要性のある前進があったといえるだろう。去年7月に、Nature誌はこの問題に関し『政策立案者と公衆における認識が著しく高まっている』との好意的な記事を掲載し、その高まりを科学者が支持していることは信用に値するとした。」 if ~ thenで「もし~なら、~である」という条件付き言明になります。プログラミング言語でよく見るものと同じ用法です。ここでは使われていませんが、if節が不成立の場合に適用されるelseの使い方まで同じです。 抗生物質耐性により抗生物質が効かないという事態に対処するには、まずそういう事態が深刻化しつつあることを、行政、議会、そして議員を選出する選挙民、さらに世論に認知してもらう必要があり、それについては好ましい動向があったということを言っているようです。 >(2)The first step, and one that must be pursued with urgency, is better stewardship of existing antibiotics. This demands fresh research and discoveries, but significant gains are also possible if officials and policy-makers can crank up the funds and willpower to match their rhetoric. >一つ目のステップは(そしてこれは急を要するものでなければならない)既存の抗生物質のよりよい管理体制を築くことである。 これは新しい研究と開発を要求するが、政府と政策担当者が資金繰りと彼らの修辞法と一致した意志を持ち始めることがあるならば重要な結果もまた伴うだろう。 「第一歩として緊急に実行されなければならないのは、既存の抗生物質をもっとうまく管理することである。このことに必要なのは最新の研究と発見であるが、もし行政と議会が財源の確保に着手し、彼ら流の美辞麗句を自制するなら、著しい成果を上げることが可能である。」 >このto match their rhetoric はwillpowerにしかかかってませんか? fundsにもかかっているのでしょうか。 どちらとも言い難いように思いますが、直接的にはwillpowerとして訳す方がやりやすいようです。要は、国の果たす役割がいわゆる「お役所仕事」に陥ることを危惧していて、実態を無視した作文ありきにするな、ということを暗にほのめかしているように思います。 >このように今回の著者は非常に比喩的な表現が多く…とても重たい文章の連続でした。 そのようですね。イギリスらしいといえばイギリスらしいという気もします。BBCニュースなども、微妙な話題を扱うときに似たようなスタイルを取ることがあるようで。しかしこの記事の場合、単に批判するだけでなく、問題を解決する方向へプッシュしたいということがあるでしょうから、批判はオブラートをかぶせてあるようにも見えます。 >(3)Doctors and others who routinely overprescribe antibiotics for everything from sore throats to bronchitis need clear and explicit instructions from the top to stop. Medical schools that do not drum into their trainees the importance of prudence must start to do so. >医師や咽頭炎から気管支炎にまですべてにおいて抗生物質を一つ覚えで常習的に処方したがる者たちはこの処方を辞める時期を最初からはっきりと説明してある解説書を欲しがっている。用心深さの重要性がない人への警告をならさない医学者たちはこれをまず行うべきだ。 「医師などで、喉が痛いだけの症状と気管支炎の区別もなしに、何にでも日常的に過剰に抗生物質を処方をする者は、(抗生物質乱用を)止めるためのはっきりとした詳細な、一からの手順を持つべきである。」 >from the top to stop をどういうふうに訳せばいいかわかりませんでした。 なんとなくダジャレっぽさを感じます(topとstopとか)。the topはいろいろな意味に取れ、上では「一番上」の意味としていますが、車に喩えているとしたら「トップギアに入れた状態(=車を飛ばしている状態)から止まる」とも解せます。その意をくみ取るなら「急ブレーキをかけろ」といったところでしょうか。 その他に、喉の痛みと言っておいてからclearと言っているのは、なんとなく「せきばらいする」(clear the throut)にかけた言葉遊びのようでもあります。 P.S. 以前にお読みの記事で、ガンと抗ガン剤の話があり、抗ガン剤でガン細胞のほとんどが死滅しても、耐性があって生き残ったガン細胞にとっては、競合するガン細胞がいないので、かえって繁殖するチャンスになってしまうというものがあったように記憶しています。それは細菌と抗生物質の関係と同じ状況ということだったかと思います。 抗生物質が必要な患者の処方した場合でも、患者が処方された抗生物質を服用しないような場合、原因菌、特に耐性菌を残してしまうケースがあると聞いています。抗生物質で原因菌をほぼ除去し、加えて身体の免疫系で原因菌を根絶するよう、処方を決めているため、服用が不充分だと菌が残ってしまうということですね。そのため、耐性菌が再繁殖して症状がぶり返す。あるいは体外に出て繁殖してしまうと……。 また、抗生物質がみだりに廃棄物として下水などに投棄されると、そこは耐性菌にとって格好の繁殖場となりかねません。企業や病院だと、廃棄方法は厳しく定められているはずですが、患者が飲み残したら普通のゴミとして捨ててしまいます(薬だからと気にしてトイレに流すと、事態が余計にややこしくなる恐れも)。 抗生物質の使用は必要な場合に限り、かつ使うなら充分な量を投与し、使う側(≒患者)も定められた通りに服用しきる、といった基本的で重要なことを、この記事は訴えているように思えます。
お礼
いつも論文に関するリファレンスの補足や丁寧な日本語訳のご指導ありがとうございます。 from top to stopは ご指導いただいた意味合いを加味するとアセレーターを動かすならば止まらせることも必要だという意味合いが強くにじみ出た表現にも取れるのですね。 本当に理解が深まるだけでなくアドバンスの内容までご指導下さりいつも楽しみにしています。 一時期、環境ホルモンが排水物の中に大量に混入されることが懸念されていましたが抗生物質の排水もすごいレギュレーションがかかっているのですね。 ありがとうございました。
お礼
ご指導を賜り誠にありがとうございます。 notedの訳が非常にすんなりと読めるご指導を賜りました文章のお陰で内容理解がようやくできました。 最後の文章では医学生の指導体制にも懸念している文章になっているのですね。 今後ともご指導お願い申し上げます。