もちろんです!2主体(消費者)AとB、2財X財とY財のエッジワ―ス・ボックスを考えましょう。各主体の所得消費曲線とは、価格比Px/Pyが任意の一定値に与えられたとき、各主体の所得を変化させたときの予算線と無差別曲線群との接点が描く軌跡だから、価格比Px/Pyが与えられると一意的に定まる。いま、一般均衡における価格比が定まったとすると、各主体の一般均衡消費点(一般均衡における消費の組)はその均衡価格比に対応する所得消費曲線上にあることになるから、一般均衡点(一般均衡における各主体の消費配分)は、一般均衡価格比に対応する各主体の所得消費曲線の交点で与えられる。
一番分かりやすい例は、各主体の効用関数がホモセティックとすると、所得消費曲線は原点を通る直線となるから、一般均衡消費点が定まったら、その点と各主体の原点と結んだ直線が各主体の所得消費曲線になる。なお、ホモセティックな効用関数の例としては、u(x,y) = xy, u(x,y) = x^a・y^(1-a)などがある。これらの効用関数から導かれる所得消費曲線は(原点を通る)直線となることを確かめてください。
それなら、一般均衡点は各主体の所得消費曲線の交点から求めればよいではないか、と考えるとしたら、そうは簡単にはいかないことはお分かりでしょうか?それは、各主体の、そうした所得消費曲線を描くためには一般均衡価格がわかっていなくてはならないからで、逆ではないからだ。所得消費曲線は2財の価格比の値に応じて無数に存在することを忘れないでほしい。
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