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双胴船の空母についての理由とメリット
- 双胴船にしない理由はなんでしょう?
- 双胴船は広い甲板面積を確保するために有利であり、燃費も良くなります。
- しかし、現実の世界では双胴船の空母は建造されない理由があります。
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私も素人であり詳しくはありませんが、考えられる幾つかの理由とデメリットを書いてみます。 1.双胴船の建造・運用実績がない。軍艦は血税で出来ているので実績のないものを簡単に作るわけにはいかない。試験艦を建造するにしても作って散々テストした後『あんまり使い物になりませんでした』では許されない。税金を無駄に使ったとして誰かが糾弾され責任を取らされる。日本では試験艦の建造そのものが多大な政治的問題を生む。 2.運動性能が落ちる。 下の動画のように空母と言えどもこれほどの運動性能を要求される。 https://www.youtube.com/watch?v=d4KnCqcTEOU 双胴船にこれは厳しい。 また、直進するのであれば造波抵抗は少なくなるが、旋回する時には船のサイドに掛かる水の抵抗は増えるため回避運動時には抵抗になるだけである。 3.甲板面積を大きく取るために艦幅が広くなるなら入渠できるドックが限られてくるため運用効率が落ちる。戦時下で遠く離れたドックまで点検・修理・改修に向かうのは非効率すぎる。場合によってはドックの順番待ちをしなくてはならない状況になる。入渠できるドックを増やすにも多大な費用が掛かる。 4.艦載機の離発着の運用効率を上げるならばそれに見合うクルーの増員も必要になる。 F1のピットストップが他のレースに比べて速いのはシステムや器具が優れているのではなく、単純に作業する人員が多いだけである。乗艦しているクルーの人数が増えれば食料等の補給の面で長期の作戦行動には不向きになる。 5.日本のヘリ空母のような対潜作戦を目的とした場合、速度の遅い相手に航空機の離発着の速度を上げてもたいした効果はない。 音速を超える航空機を相手にするならば即応性をあげることに意味はあるかもしれないが、時速100キロ以下の相手に発着時間が5分延びた所であまり影響はない。発着時間の短縮よりもヘリの速度を上げたほうが効果が高く、開発によってヘリコプターの航行速度を上げれば、その効果は軍全体に波及する。 6.今後の軍事的な方向性として、軍用機(ヘリも含む)は無人化・小型化の方に進む可能性が高く、広い 発着甲板を持つ大型艦よりも、少ない人員で運用できる中型艦・小型艦が増えてくると予想される。 この場合、一つの艦に大勢のクルーを乗せ離発着の効率が高い空母を一艦配備するよりも、トータルの人員は増えるが、離発着の効率が低く、かつ航空機の搭載数が少ない空母を二艦配備する方が運用効率が高いようになるでしょう。これには実績もあり建造・修理・点検が簡単な(構造上簡単なのではなく、実績が多く蓄積されているので情報が豊富・スタッフが慣れていると言う意味で)単胴船の方が向いていると思われます。 こんなところでしょうかね。 意外と双胴船にするメリットは無いと思います。
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- ichiro3taro
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空母に必要なことは、絶対的な制海権、制空権です。 これは、ミッドウェイ海戦の例を引くまでもなく、明らかでしょう。 既にミサイル駆逐艦・巡洋艦そしてステルス型戦闘機全盛の今、そしてレールガンなどというものが作られようとしている今、 空母は、先制攻撃を受ければひとたまりも有りません。 戦闘状態にある前線に空母が出ることは、足手まといになるだけです。 自衛隊での空母の役割としては、内外での災害派遣用であり、 尖閣奪回作戦用では、制海権奪還後の、地上部隊派遣用です。 (あと隠れた任務として、中韓にもっと大きな空母を持ちたいという意識付けを行い、軍事費の無駄遣いをさせる、というのも有りますが。w) これらを考えると、ひゅうが型で、最適サイズなのではないでしょうか。
お礼
投稿ありがとうございます。 私も海上自衛隊の装備としてはひゅうが型のサイズが丁度良いと思います。 質問は、ひゅうが型程度の全長200メートル、排水量2万トンのヘリ空母に双胴船を採用しない理由です。 双胴船にして、広い甲板が提供できればへり同時発着を4機から8機に増大させることも夢で無く、災害救助や上陸強襲艦としての能力が倍増するからです。
- p-tenshi
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大型船のことはわかりませんが、小型のヨットを操舵したとき、カタマランタイプの双胴船は旋回能力が大変悪かった経験があります。 軍事用での操舵能力が落ちるからではないのでしょうか。
お礼
投稿ありがとうございます。 たしかに並行した二体の船体を左右に曲げるには抵抗が大きいわけで、単胴船よりも旋回性能は落ちますね。 でも、小型船とは異なり空母やヘリ空母は旋回性能で勝負する局面は少ないのでデメリットも小さいのではないかと考えます。 また、Wikipediaの基本情報として、下記の説明があり、現在では一万トン以上の大型双胴船が作ら得るようになったと理解しております。 ==Wikipedia=== 旋回などの運動性能が劣るため、軍艦などには不向きとされてきたが、近年では、流体力学を用いた船舶工学の発展により、高速化・低燃費化に成功した。 ====== 質問は、大型フェリーを改善する技術で、空母は改善されないのだろうか、という点です。
- S-FURUKAWA
- ベストアンサー率40% (182/446)
双胴船のステルス実験鑑シーシャドーは米海軍にすでに存在していますしそれに近い軍艦は既にあります。 その昔、復元性が足りない迂回時の運動性能が落ちるなど問題点を数多く指摘されました。 同様にかつてのゼロ戦のように旋回能力・航続距離や速度を求めると添乗員室の保護板を無くし 乗員の命より戦闘能力を優先した過去があります。 現在の双胴船も米ステレス艦のように速度や迂回能力を上げる為に軽アルミ合金製にして船体を軽くしています・・それで成功しているのが民間の高速船ですよね。 ですが・・・ゼロ戦と同様で軽アルミ合金製だと敵の攻撃からの防御性が弱過ぎる・・・ 現在の空母は、鋼鉄製の船内には数多くの爆弾や火薬倉庫があり1発当てられても鋼鉄の仕切り板で延焼を防ぐように作られています。 やはり軽アルミ合金製だと溶解温度が低いので実戦には不向きだと感じます。 中国が保有している双胴艦のミサイル高速巡洋艦も実験艦程度です。 同時に空母だけで作戦行動はしません。 空母を中心に・・ミサイル巡洋艦が数隻・潜水艦が3~4隻・フリゲート艦5隻程度が円陣を組み作戦行動をしています。 従って安定性は解りますが・・空母が潜水艦を追い抜く訳には行きません。 相撲で言う所の・・太刀持ち、露払い、が横綱を守るのと同じ考え方です。 空母ですから・・「母」であり戦時下の指揮艦にも準じていて親分です。 双胴船は空母よりミサイル巡洋艦とかに向くのではないか・・と思います。
お礼
回答ありがとうございました。 戦後アルミ製の艦艇が増え、それなりの問題を抱えてることは承知しておりましすが、双胴船固有の問題では無く、鋼鉄製の双胴船が出来ない理由でもありません。 民間フェリーとはいえ一万トンを超える双胴船(ナッチャンRena号)をオーストラリアの造船所が建造したのに、日本の造船会社がなぜ挑戦しないのか、疑問に思っております。 また、広い甲板を必要としないミサイル巡洋艦に双胴船が向くとお考えの理由を教えていただければありがたいです。
- ORUKA1951
- ベストアンサー率45% (5062/11036)
圧倒的に不利な面は、船腹容量が少ない。 飛行機・装備・乗員のためのスペースが・・ 滑走路は幅よりは長さが必要 の二点です。 音響測定艦は双胴船がありますね。はりま、ひびき・・
お礼
滑走路の下部構造は三層または四層の構造とし、こちらが格納庫、整備場、および将兵居住区になります。 滑走路の長さは同じ200メートルと言う同条件です。
- usami33
- ベストアンサー率36% (808/2210)
#1さんの強度 #2さんの運河等の幅 さらに、操舵性がありますね。 双胴船の場合、各々が出す波紋の影響を抑えるため、長さをを短く設計していますので、 大型船だと、この影響を回避することができません。 それと、強度のところでトラスト構造云々がありましたけど、 上部からの加重は耐えても、高波により、双方の高さが異なった場合は耐えられませんよね。 ※船は水平を保つので、極端なはなしZ字状に耐える、もしくは稼働する仕組みが必要になります。 通常の双胴船は双方が固定された形で傾くけど、大型船は無理
お礼
いろいろ課題は有るのでしょうが、三井造船のひびき型音響測定艦はこれらの問題をどう解決しているのでしょうか。 「大型船は無理」と断言されていますが、総排水量で何トンまで可能と思いますか?
NO.1です。 経験則に頼る所が大きい、繰り返し応力による疲労強度問題が難しいと思います。
お礼
経験則に頼って、建築物の高さは30メートルに制限していた時代を思い出す回答、ありがとうございます。 日本の建築技術者は経験則にあぐらをかくこと無く、高度な構造ぞう計算や耐震・制震・免震機構を開発し、地震列島においても世界有数の高層建築を実現しててきましたが、造船関係は何の挑戦もせずただ経験則にあぐらをかいている人達だというご指摘でしょうか。 大きなメリットが認められるなら、経験則にあぐらをかかずに少しずつでも双胴船の大型化を実現してもらいたいとおもうのですが、希望は持てませんか?
- 1paku
- ベストアンサー率21% (344/1575)
空母も、普段は飛行機を船内に収納するのがベスト。また人員や武器、食料などのためのスペースを考えると、双胴より単胴でサイズを大きくした方がよいでしょう。 大型船のサイズは、スエズ、パナマの両運河を通行可能なサイズ以下という制限があります。 双胴船にして横幅を取るのは、不経済です。
お礼
既にスエズ運河を運航できない(喫水が20メートル超)のスーパータンカーが沢山建造されて、喜望峰を迂回している時代に、珍しい回答ありがとうございます。 空母を設計する時ぐらい経済性だけで考えるのは止めてほしいですね。
左右の連結強度が問題になるのではないでしょうか。 超重量物を2体、どのような構造体でつなげるか。
お礼
投稿ありがとうございます。 最大横幅を200メートルとして、幅の半分を一本の船体で支えますので、2本の船体の中心線間隔は100メートル。 細長の船体幅を25メートルとすれば、75メートルほどの空間を左右に繋げることになりますが、一般橋梁の橋げた(トラス構造)で充分と思います。 トラス構造体と船体の接合部には近代高層建築で使われる制震構造(=硬質ゴムによる応力吸収)とすれば接合部剛性の問題も解消できるのではないかと思います。 本当に連結強度の問題で断念しているのか、釈然としませんが、解決課題であることは事実と思います。
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お礼
素人で余り詳しく無いと仰りながら的をついたご指摘ありがとうございます。 私も、軍備は小型化し、同型艦を量産することで、コストを下げ、インターオペラビリティを確保する事が将兵の訓練まで含めた場合に一番効率的であるという考えですから、日本の自衛隊が“大艦巨砲主義”に陥って大型の空母を持つよりは、小型のフリゲート艦や小型の潜水艦を大量に保持するのが賢明と思います。 しかし、しつもんは、もし空母を必要とし、空母を設計するとした場合、です。 素人でも結構ですので、同規模の空母を設計する場合に、双胴船にすることのメリットとデメリットを思いつかれた場合、ぜひまたご教示ください。
補足
皆さんからいろいろなコメントをいただきましたが、空母などの戦闘艦は、幾ら20世紀的トラウマに過ぎないとは言え、魚雷回避行動に劣る提案は受け入れられないので、双胴船にいくらメリットがあろうとも、実際に建造される可能性が無いと思うようになりました。 STM003様が、巨大空母がリーンアウトで旋回する貴重な映像を教えていただきましたので、ベストアンサーとして締め切らせていただきます。