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小栗虫太郎の小説、聖アレキセイ寺院の惨劇ですけど
[そして、紙鳶は比較的最近のものらしい二枚半の般若(はんにゃ)で、糸に鈎切(かんぎり)がついていた] 何の意味ですか?般若って般若心経の般若ですか? 紙鳶と般若とはどんな関係があるんですか?
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江戸喧嘩凧ついては、往時の藩邸の凧揚げをめぐって鳴雪は次のような追憶を述べています。 内藤鳴雪「鳴雪自叙伝」 「あまり大きい凧は不利益であった。まず西の内紙二枚半というのが戦に適当で、四枚六枚八枚のは唯揚げて楽しんだ。戦には風の向きでよほど得失があったが、巧な者は手繰ることが早いから風の向きのみで勝敗が決するという事もなかった。凧の糸には多く小さな刃が附けてあって、それで敵凧の糸を切るのであった。」 http://www.aozora.gr.jp/cards/000684/files/4829_35079.html この「西の内紙(にしのうちし)」は那須楮を生漉きした北茨城の特産で、その強度と耐水性から商家の大福帳や選挙の投票用紙から落下傘・風船爆弾にまで用いられた、いわば凧専用の紙とも呼ばれています。 「西の内紙 紙のさと」 http://www14.ocn.ne.jp/~kamiya3/ この原紙は一尺一寸(33.3cm)×一尺六寸(48.5cm)とされています。 したがって、二枚半はおよそ縦83センチ×横48センチの大きさにあたります。 そして江戸絵凧の定番が義経・敦盛など源平の武者絵であり、また厄除け祈願の三羽鶴や達磨やこのような「歌舞伎や能などでお馴染みの般若の面」であったものです。 「鈎切(かんぎり)」は、鳴雪のいう「凧の糸には多く小さな刃が附けてあって」のことで、一般的には「雁木(がんぎ)」と呼ばれ、「鉤型の小さな刃物ををつけた喧嘩凧」用のものです。 「凧」(「江戸の四季」) http://www6.vis.ne.jp/~aichan/edo/shiki/01_tako.html