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なぜ多くの紙飛行機は尾翼と主翼の区別がないのですか
主題通りの疑問ですが、飛ぶことのできる生物でも主翼と尾翼のような区別がある形をしているものが見当たりません。紙飛行機は生物に近いものなのでしょうか。
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紙飛行機のように骨組みのないものだと、主翼と尾翼にわけると、強度が足りなくなるからです。生物の形とは無関係。 ドラム缶でも、上部と下部に「桶のタガ」のような形に見える「曲げ(膨らみ)」が入ると強くなり、へこみにくくなります。 あれと同じで、紙は1枚ものだとぺらぺら・ペニャペニャしていますが、折り曲げるとその部分の強度が増します。折り曲げた部分が骨組みの役割をしますので風にも耐えて翼の役をします。 それを切って主翼と尾翼に分けると、主翼・尾翼に骨組みの代わりになるものがありませんのでペニャペニャ状態に戻って、飛ばなくなります。 竹籤で骨組みを作ってやれば、主翼と尾翼にわけても大丈夫になります。 ちなみに、鳥は尾羽を開いて風の抵抗を受け(開き具合で抵抗の大きさを調節)、尾翼の代わりにしていますよ。常時開いているわけではないので、目立たないかもしれませんが、尾羽が尾翼です。 左右の翼の羽ばたき回数を調節することで上下左右動けますが、急激に動くには尾翼代わりの尾羽が必要です。猛禽類が獲物の鳥を追いかけて捕らえる時の姿を見ているとわかりやすいです。開いたり閉じたり、開く向きを変えたりしています。 尾羽の向きをちょっと変えると、垂直方向や水平方向に対する2つの分力が体に働いて、上下左右、自分の行きたい方に行けるわけです。まさに水平尾翼と垂直尾翼の2つを一度に動かしているのと同じ作用です。 ムササビやモモンガみたいな動物は、しっぽを尾翼の代わりにしています。 昆虫は基本的に2対のハネを持っていますので、それぞれ(1対ずつ)違う動きをさせることで、尾翼がなくてもあるのと同じ姿勢制御をしています。 トンボなどはホバリングさえやってのけますが、前側が主翼、後ろ側が尾翼と言えなくもありません。 ヘリコプターも、尾部に小さな回転翼をもって本体が回転するのを防いでいます。ドラえもんのタケコプターみたいに回転翼が1つだと、ホントは付けた子供達の体がぐるぐる回ります。それを防ぐためにあるのが尾部の小さな回転翼です。 しかし、ヘリコプターにも1本の軸の上下に2つの大きなプロペラを持つ機種がありますよね。上下2つの回転翼を逆回転させると、本体が回転しないで姿勢を制御できます。 トンボもそんな感じ。翼は必ず大きさが違わなければならないという法則はありません。 つまり、空中を飛ぶものは主翼と尾翼の働きをさせるものを持っていますね。
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- phj
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>エンジンで飛んでいる飛行機のほうが無理をしているように思えるようになりました。 その通りです。飛行機は経済性の追求のために、無理な形をしており、だからこそ鳥などとは別の形になっているのです。 一般的な飛行機と一般的な鳥を比べてみると、飛行機のほうが明らかに前後に長い胴体を持っています。 これは作りやすい円筒形で空間を作り、それを長く前後に配置する事で旅客や荷物の運搬量を大きくしているからです。 その代わり胴体が前後に長くなる為、空中に安定して浮かぶ為に主翼と尾翼をバランスよく前後に配置する必要が出てくるのです。また胴体は丸くて空力的な安定性はあまり無いので、長くなった分空中で左右に振られないようにするために大きな尾翼が必要になるのです。 もしかしたら、鳥というより魚のように背びれや胸ひれの位置に補助垂直翼を付けると安定が良くなるのかもしれませんが、空力的には尾翼に影響を与えるのであまり使われないのでしょう。 鳥などの空中を飛ぶ生物は、全体が一つの生物の体であり「常に真っ直ぐ長距離を飛ぶ」というのが生き残りの主題ではありません。むしろ、空中で自由に方向を変えられるほうが生き残りには優位ですから、飛行機に比べたら前後長さが短く、ずんぐりむっくりしているのです。 しかし同じ鳥でも長距離を飛ぶことが必要な鶴や鴨などの種類においては、長距離を安定的に飛行できるように首が長く胴体の前後長を長くする事で、飛行安定性を取っているように見えるものもあります。 これは高い高度を一直線に飛ぶ際に疲れにくいようにデザインされた結果でしょう。 紙飛行機は正方形や丸などの紙から作り出すことに多い機体になります。つまりどんなに頑張っても主翼と胴体の長さは、本物の旅客機のようなバランスにはならず、どちらかというと鳥にちかいバランスになります。 またこの程度のバランスでは尾翼はあったほうが安定しますが、尾翼はあまり重要では有りません。 逆に、もし可能なら旅客機と同じバランスで紙飛行機を作ってみてください。尾翼が無ければ絶対に飛ばないでしょう。 生物に近い、というより本当の飛行機は経済性のためにキカイとしての形をしているのです。 これと同じことは潜水艦にもいえます。同じぐらいの大きさの鯨と似ているようで違う形をしているでしょう。 これは、キカイとしての経済性や機能性を追及したからです。
お礼
柔軟な頭脳の使い方を目の前に展開していただいたので大変勉強になりました。今までは生物と機械の類似性に注意が集中していましたが、これからは違いのほうにもなるべく目をやってみたいと思います。
- alphaXXX
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>丸く切った折り紙で折った紙飛行機を作り、これを手を高く上げて手を離すとまるで生き物のように滑空することを知り、障害物がなければやはり生き物のように着陸するので、むしろ手で強く投げる紙製飛行機やエンジンで飛んでいる飛行機のほうが無理をしているように思えるようになりました。 そもそも一般的な折り紙で作った紙飛行機は空力も何もそこまで深く考えちゃいませんよ。所詮は子供のお遊びなのですから。飛行機というよりは投げ槍や弓矢の矢に近いです。子供が力任せに「えい!」ってぶん投げて「やったー!遠くまで飛んだぞー」と楽しむものなんですから。そういう意味じゃ投石のほうが近いかもしれませんね。 丸く切った折り紙で折った紙飛行機は逆に子供が力任せにぶん投げたら滑空性能(すなわち空気抵抗が大きい)のせいですぐに失速します。なので活発な男の子の遊びとしては不適切な気もしますね。 エンジンで飛んでいる飛行機はそもそも大きさと重さが違います。パイロットとエンジン、燃料タンク、貨物というどうあがいても空力を裏切る重量物が付属する上に強度を追求しないといけませんので紙よりも重たい材料で作らなければいけません。 まあハニカム構造の紙で部分的に作ってる場合もありますけど、一枚のペラペラの紙では作れませんね。 大きくて重くなると飛行はどんどん不利になっていきます。鳥なんかは大型の種類でもせいぜい体重10kg前後程度。 しかもそのレベルの大きさになると自力の羽ばたきで上昇することはほとんど不可能になり、上昇気流を駆使しなければ飛べなくなります。 それに対して飛行機の重量はどれくらいか考えてみてください。数十トンから数百トンです。言ってみればそもそもが飛ぶことが不可能な大きさなのです。それをジェットエンジンなどのパワーで強引に飛ばしているのです。 紙飛行機や鳥たちとは条件が全然違うのですよ。 蝿とか空力とかは全く意識してない形状ですけど自由自在に飛べるのは端的に言えば小さくて軽いからです。 空気や水などの流体は小さい物体から見ると相対的に粘性が上がるんです。例えば人間は水でずぶぬれになってもなんともありませんが、小さい羽虫が水でずぶぬれになると水の張力で手足が引きちぎられたりします。 実際は虫は体から水をはじく油などを分泌していて、そうなるのを防いでいますが、その油がなければそうなります。 いわば小型の虫たちは言ってみれば空気に浮いているような状態に近いのです。浮くはちょっと言い過ぎですが。
お礼
私も折って作る紙飛行機は投げるものだと思っていました。しかし最近薄い紙折り紙とかアルミフォイルで作った飛行機は投げないで高いところから落とすと滑空的に飛ぶことを知りました。再三の御教示感謝いたします。大変勉強になりました。
- fxq11011
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細長い楕円形の機体、言ってみれば翼そのもの、これで斜めにして飛ぶ飛行機(斜めにして後方側に垂直尾翼)前方にエンジン、も作ろうと思えば作れます。 ただ主翼で揚力を得、尾翼でコントロールする、全く別別に考え設計できますね。 アメリカの戦闘機、作ってみたら、翼でなく機体そのものが大きな揚力を発生した、なんてことも聞いたことがあります(イーグル又はその前のトムキャット?。)
お礼
ご教示ありがとうございます。大変参考になりました。
- alphaXXX
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尾羽が尾翼だよ、というのはすでに多数の方々が仰ってますね。 そもそも墜落しようがどうなろうがどうでもいい紙飛行機と、落ちたら大惨事でパイロットの意志通りに動く性能を求められる飛行機と、自分の意志で翼を動かして姿勢を制御できる飛行生物をいっしょくたに考えるのはどうなんだろうと思いました。
お礼
おっしゃるとおりなのですが、最近丸く切った折り紙で折った紙飛行機を作り、これを手を高く上げて手を離すとまるで生き物のように滑空することを知り、障害物がなければやはり生き物のように着陸するので、むしろ手で強く投げる紙製飛行機やエンジンで飛んでいる飛行機のほうが無理をしているように思えるようになりました。しかしおっしゃることは正しいと思います。ご指摘感謝いたします。
- teppou
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No.7,8です。追加させていただきます。 厚紙で作った翼幅20cm程度の模型飛行機でも、経験や練習で1分間ほど飛ぶようになります。 折り紙飛行機とは比べ物になりません。
- teppou
- ベストアンサー率46% (356/766)
No.7です。補足に回答します。 補足質問の意味が今一つ。 出来上がりが筒状ということであれば、強度が高く左右にぶれにくいため投げる力がよく伝わるからかも。 円盤状ということであれば、うまく回転させれば、フリスビーと同様の効果で少し下向きの気流ができるからでしょうか。 変形の物についてはよく知りません。
お礼
翼が細長くないかたちのものでもよく滑空するので伺いたかったのです。上から見るとちょうど扇子のような形です。要のほうが前です。
- teppou
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折り紙飛行機と実機や模型飛行機との一番の違いは、主翼の細長さの違いです。(表現が変ですが) この細長い主翼で、高い飛行効率を実現しています。 例えば同じ高さから飛ばした場合、折り紙飛行機と厚紙などでできた紙飛行機などでも、飛行距離が全く違います。 この高さと距離の比を滑空比と言います。 鳥の場合でも海鳥など長距離長時間飛ぶ鳥は、翼が細長くなっています。 折り紙飛行機は、一枚の紙で作れそこそこ飛べばよいものだからあんな形なのだと思います。 折り紙飛行機でもよくできていてかなり飛ぶものもありますが。 また、飛行機には後ろに離れて尾翼がありますが、これは姿勢制御と安定な飛行のため風見安定という常に風上に向く性質を持たせるためです。 鳥のも尾羽がありますが、飛行機とはかなり違います。 紙飛行機ともかなり違うと思いますが。 これは、鳥は主翼や尾翼をひねったり変形させたりりする事が出来るためだと思います。
お礼
各部分の変形可能性というものが大きい意味を持っているようですね。ご教示ありがとうございました。
補足
丸い紙で折った紙飛行機は大変良く滑空しますが、どこかで細長い主翼と関連があることなのでしょうか。
- tadys
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- BASKETMM
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No.2 fujic-1990 さんの答え/最初の一文に賛成。 紙飛行機のように骨組みのないものだと、主翼と尾翼にわけると、強度が足りなくなるからです。 強いて云えば、【壊れにくさ】=強度 ではなく、【曲がりにくさ】= 剛性 の不足でしょう。
お礼
勉強させていただきます。ご教示感謝いたします。
折って作る紙飛行機の場合、面倒だからでしょう。 数十年前、子供のころ二宮氏の紙飛行機を良く作りました。毎月誠文堂新光社の「子供の科学」の綴じ込みについていました。胴体は紙を貼り合わせて補強して作ります。 水平垂直尾翼がついており、競技用機だと、平地での滞空時間が数分以上のものもあります。 http://www.seibundo-shinkosha.net/pickup/PaperAirplane4/
お礼
折って作る紙飛行機と書くべきでした。ご指摘を感謝いたします。
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お礼
よくわかりました。もう少し生物を勉強します。ご教示ありがとうございました。