- ベストアンサー
不動産登記法の勉強方法とは?
- 不動産登記法を勉強していますが、全く分かりません。自分が持っている参考書やネットなども調べたのですが、具体的な教えを求めています。
- 不動産登記法第7条第1項第5号ハについての考え方が対立しているが、登記実務では第三者の許可等を提供する場合に制限はないとしています。
- 不動産取引において不確定な登記や取引を避けるべきであり、仮登記を行うことで権利を保全することができます。しかし、登記官の審査権では第三者の許可等を判断することができないこともあります。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
不動産登記法令第7条第1項第5号ハは、登記を申請する場合において、登記原因について第三者の許可、同意又は承諾(以下、第三者の許可等という)を要する時は、当該許可等を証する情報を、その申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。と定めている。 このとき、第三者の許可等とは何か? 登記原因の効力発生原因である場合(農地所定の許可等)は、当然、その許可等に当てはまるわけだが、単に法律行為が取消すことができるものである場合(未成年者が同意を得ずにした法律行為等)は含まれるか否か?というのは肯定説、否定説、両説ある。 そして、登記実務(昭和22.6.23民甲560号通達)によれば、単に法律行為が取消すことができるものである場合も含まれる、と肯定説の立場である。 理由は、法律行為の取り消しにより登記が初めから無効となることを防止し、もって取引の安全を図るため、と説明される。 ア、「成立要件又は効力要件とされている場合に限定していない」→「単に法律行為が取消すことができるものである場合も含まれる」ということですから、肯定説の根拠。 イ、「取り消し事由にすぎない場合・・・でも登記原因は有効に成立し、すでに権利変動が生じている。」というのは、「単に法律行為が取消すことができる場合には、第三者の許可等を証する情報は要らない」とする考え方につながるので、否定説の根拠。 ウ、「出来るだけ防止すべき」→「法律行為の取消しにより登記が初めから無効となることも防止すべき」だから、肯定説の根拠。 ここまでは、すぐにわかることだし、わからなければならないことで、3つ分かれば(個数問題でなければ)答えはでるはずで、当時の受験生はこの3つだけで答えを出したはずと思われる。 エとオは何を意味しているのか理解するのに少し悩むし、時間がかかる。 エ、「登記官の形式的審査権の下では、第三者の許可等を要する場合であるか否かを知ることができないことがある」というのは、肯定説に対する批判。 例えば所有権移転登記を申請する際に、登記義務者が被補佐人であれば、補佐人の同意等が必要になるわけですが、登記官からすれば、登記義務者が被補佐人であるか否かというのは、わからないわけです。わからないにも係わらず、当該同意などを証する情報を添付しなければならないと定めても、なんの意味もないでしょ?ということ。 オ、これはエ以上に悩む。別に肯定説、否定説どちらか一方に与するわけでもない気がするが・・・ 「単に法律行為が取消すことができるものである場合も含まれる」とした場合であっても、仮登記によって権利は保存できるわけだから、権利の取得者に特段の不利益があるわけではない、というわけで、あえて言えば肯定説の根拠。
その他の回答 (1)
- buttonhole
- ベストアンサー率71% (1601/2230)
>農地法3条の許可は、第三者の許可がなければ登記原因の効力が生じない。 そうですね。ですから、物権変動も生じていません。仮に登記がなされたとしても、それは無効な登記です。ですから、法は第三者の許可等を証する情報の提供を要求することにより、このような無効な登記の出現の防止を図っているわけです。 >未成年者が同意を得ずにした法律行為は、取り消すことができる法律行為であるので、取り消すまでは有効である。 そうですね。前述の場合とちがって、物権変動も生じているわけですから、無効な登記ではありません。ですから、第三者の許可等を証する情報の提供は要しないという説(ここでは、適用否定説ということにします。)があるわけです。しかし、登記実務は、これと反対の説(ここでは適用肯定説ということにします。)を採用しています。 ですから、本問では、適用肯定説を擁護している、あるいは適用否定説を批判している選択肢を選べば良いのです。 >第三者の同意等がないことによって、その法律行為が取り消すことができるにすぎない場合は、その法律行為を取り消すときも第三者の同意等が必要である。 これは間違いです。例えば未成年者が取消権を行使するとき、法定代理人の同意は不要です。