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森林の平均寿命
成長量=0とみなせる極相林において 現存量/純生産量=平均寿命 となることの理論的な説明をどなたか教えて下さい。
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てっきり高校生かと思いました。高校生ではないのですね。 この考え方は,生態系生態学のパイオニアのE・P・オダムという学者の説です。純生産量/現存量を回転率,その逆を回転時間(寿命)と考えたのです。 海洋生態系では,この回転率が大きく数日で現存量が入れ替わります。つまり,このことから海洋系の生産者のサイズが小さいことが解ります。また,環境さえ整えば爆発的な増殖(ブルーム)が発生することも予測出来ます。一方陸上生態系は10年程度で,生産者の中にはサイズが大きいものが含まれるために回転率が低くなるわけです。 生態学は,経済学の手法を利用して生物を理解しようとする一面がありますから,回転率の高い生態系は経済学のフロー系,森林等は回転率が低くストック系と理解しているわけです。 この考え方は,あくまでも個体の話ではありません。全体を見ての話です。一本の木を扱う学問分野ではないのです。ですからこの考え方に賛成しない生態学者もおります。興味がありましたらオダム生態学をお読みください。
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- suiran2
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何年経っても人口が全く増えない人口100人の小さな村を例にして考えましょう。 人口100人=現存量です 人口増加分0人=成長量です 出生数1人=純生産量です この村の人達の平均寿命は何歳か求めることは出来ますよね。毎年1人生まれて毎年1人死んでいくから人口が増えないのですから平均100年生きることになります。解りましたでしょうか。 この計算がどんな点で役立つかと言いますと,最も寿命の短い生態系は,海洋植物プランクトンで9日程度です。わずか9日で全植物プランクトンが,食べられたり死んだりして置き換わるのですね。陸上では田んぼのように1年から極相林のように何十年のものまであります。寿命が長いものほど再生に時間がかかります。
お礼
ご回答有難うございます。 モデルとしてはロケットペンのような感じでしょうか? 現存数を生産数で割るという計算は対象とする集団を「どの年齢も数が同じで(総数が不変)、皆の寿命が同じである」というモデル化をした上での計算ということでよろしいでしょうか? ここで疑問なのですが森林のように多種からなり要素同士の寿命の差が非常に大きい集団の場合このようなモデル化はどの程度現実を反映出来るものなのでしょうか?
お礼
ご回答有難うございます。 現在高校3年で来月に受験を控えている者です。ある大学の過去の入試問題に「現存量/純生産量は何を表すか?」という問題があり解説も無かったため疑問に思い質問した次第です。 マクロな視点に立って生態を捉えるために経済学の手法が応用されているのですね。大学進学が決まったらオダム生態学を是非読んでみたいと思います。