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先物取引におけるレバレッジ効果とは?
- 先物取引におけるレバレッジ効果の発生メカニズムを教えていただきたい。
- なぜ先物取引にはレバレッジという制度があるのか。
- レバレッジ効果が保険になり得る理由は何か。
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先物取引というのは、現物取引に伴う不便さを解消するためにいろいろな工夫がされています。 現物(例えば原油や大豆)を売買すると、その現物を入れる設備や倉庫を用意する必要があり、 また、売買のたびに、設備や倉庫から出し入れする必要があります。 これはいかにも効率がわるいので、現物の授受を先送りする先物取引が生れました。 現物の授受を行う期日までに、同じ量の反対の取引を行えば、 例えば、100単位の原油を買う取引をした後、100単位の原油を売る取引をすれば、 原油を貯蔵したり運んだりすることなく、現物の取引の売買をした時と同じような損益だけを 手にすることができます。 この時、売買の対象となった原油だけでなく、その代金の授受も先送りされることが多いです。 これは、原油を買った側からすれば、買った原油を引き取る前に代金を全額先に渡すことには リスクがあるからです。 しかし、原油を売った側からすれば、どうでしょうか。 原油を渡すまで代金を受け取らないでいたら、例えば、原油を売った後、 原油が大幅に値下がりしたような場合には、代金を踏み倒されてしまうかも知れません。 売った側としては、早く代金を回収したいと考えるに違いありません。 そこで、どちらにも損得が生じないように、売買した原油を日々時価評価して、評価損益に 相当するお金だけをやり取りするのです。 もちろん、お互いの信用度や力関係によって、お金のやり取りの方法は変わってきます。 例えば、損益がある程度大きくなるまではお金のやり取りをしない場合もあります。 評価損益を後からやり取りする場合、取引を始めるに当たってやり取りする (または用意する)お金はゼロか、または、取引額よりも大幅に小さな額となります。 見かたをかえれば、小さなお金で大きな取引ができる=レバレッジがかかることになります。 2番目のご質問については、「レバレッジ効果には保険の役割がある」ではなく、 「保険にはレバレッジ効果がある」と考えれば、分かりやすいと思います。 保険というのは、少ない保険料で、大きな保障を得る取引ですから、 レバレッジ効果があるとも言えるでしょう。
お礼
返事が遅くなり、申し訳ございません。 詳しく説明していただきまして、大変うれしく思います。また、すごいわかりやすいです。 レバレッジ効果というものがデリバティブ取引だけにあるモノだと思っていました。 実際はあくまでも「小さい力で、大きなモノを動かす」という「テコの原理」であり、様々な場面や状況で働くことがわかりました。 本当にありがとうございました。