遺言執行者がもう一人の相続者の言い分しか聞かない
平成27年1月11日に父が他界し、相続が開始しました。相続人は妹と私の二人です。私は北米在住で年金で暮らしております。その様な事情で父の死に際どころか葬儀にも出られませんでした。父は遺言を公正証書にして遺言執行者も指定しておりました。相続の内容は不動産4千万、現預金600万ほどの小さな、しかも争う余地のない(均等に相続させる)遺言書の内容で、執行者は弁護士だと言う事でしたので、安心しておりました。
しかし、当初1ヶ月くらいかかるという遺産目録が「遅れている」という連絡ばかりで一向に示されなかった為、5月19日になって請求したところ、翌日に遺産目録、報告書、立替金計算書、相続財産管理口座のPDFが「資料は準備できていたが、海外在住なので不動産登記が整ってからお送りしようと思っていたが、請求があったので送ります」という添え文と共にメールされてきました。遺産目録にはマイナス財産の記載がないだけで、報告書を読むまでは普通の目録のように思えました。
ところが、報告書を読むと、妹は父が亡くなった日から1月20日までの間にATMにて合計450万円を引出している事が分かりました。妹は「父の生前に介護に使った費用を立替えていた」、「生前贈与(無償贈与でない事情があります)を受けた時にかかった費用を負担してくれる」、「その他の立替えもあった」等の事を父が精算して良いと言っていたから現金を引出して立替金を精算しただけだと遺言執行者に対して主張し、あろうことか、執行者も「執行者に引出した現金を返せという権限がない」と主張するだけでなく「故人の意思を実現すると言う趣旨に合致しているもの」として、妹の引出行為、充当行為を「追認する」としてしまっています。その上、墓地購入費用や遺品整理費用まで死後事務処理費用に含め、それらの立替金、費用の合計が500万円になるので、引出した金額だけでは足りないので、遺言執行者が管理している相続財産の口座残金の160万円から精算します!という追い討ちまでかけています。
驚いて執行者に(国際電話にて)説明を求めましたが、「報告書にあるとおりで、異議があるなら反論する証拠を一々揃えてからにして欲しい、相続人間の調整は執行者の職責はでないので立ち入れない、それでも同意できなければ家裁での調停になります」という一方的な回答でした。この後直ぐに同内容を文書にしてメールして来ています。
その後、色々合点の行かない事やそれこそ訳の分からない事もありましたのでメールで色々質問していましたが、終に、『これまでもご説明申し上げましたが、遺言執行者の職務は相続人から意見を聞きその了解を得る必要はなく、また相続人間の意見調整にあたることも任務ではありません。従って、貴殿の執拗な質問に逐一回答するのは本来職務の範囲を超えるものですが早期の進行に役立てばと思いこれまで対応してきましたが限界があります』としてきて、結びには『常識的に言っても、日本で故人の面倒を見てこられた妹様のご苦労・負担、経済的出費は少なくないと思料しますので、海外に居てそのような負担から免れていた貴殿と単純に2分の1に配分することは甚だ不公平です。その点を十分汲んで妹様と話し合われ、配分すべき金額を早急に確定されるよう求めます』と目を疑うような内容でした。
最近分かった事ですが、この弁護士は妹の亭主の「知り合い」で同郷、同年輩です。妹は就職した事がなく、専業主婦、その亭主は某テレビ局の直系子会社の社長で大きな借金もなく、お金に困っていると言う話は皆無です。普通に相続していれば200万円から300万円を受取れる筈ですが、それでは飽き足らないのか、私の権利分まで獲得しようとしているとしか見えません。
家裁に調停を求めるようになるとは思いますが、金額からして費用をかけるに値するかどうかで悩んでおります。しかし、遺言執行者にいいように言われっぱなしでは不愉快ですし、そもそも弁護士があんな事を言って良いものなのか、釈然としません。妹に根拠の薄弱な主張を通させる事にも納得できません。
遺言執行者からは不動産登記の登記手続きを早急に進めるようにと言われていますが、そのまま請求どおり執行者の指定する司法書士に必要書類を送り、手付金を支払ってしまえば、そのまま遺言執行者主導の財産分割を進め、知らない間に相続が終了してしまわないか心配です。登記の件に関しては、『本来遺言執行者は、相続人の了解・協力を得ることなく独自に相続登記手続を進行すべきところですが、貴殿が海外に在住されているため、登記所から貴殿の住所を確認する書類の提出を求められているため、貴殿のために提出をお願いしているのであって、貴殿にはこれを拒む理由は全くなく、これを拒むことは故人の遺志に背くばかりでなく、遺言執行者の職務の執行を妨害する以外の何ものでもありません』のようにかなり切れかかった調子の表現です。妹のした相続開始日以降の引出行為やその処理を進めていた事は遺言執行者の職務の妨害でなくて、在住証明の為の書類作成に手間取っている事をこの様に責められるのは全く理解できません。
誰にでもなれる遺言執行者としての職責には弁護士である身分は直接関係ないと思いますが、でしたら一々弁護士 何々と名乗って連絡して来るのはどうしてなのか、これにも納得できません。遺言執行者解任請求を求めれば良いのでしょうが、解任されてもなんとも思わないでしょうから、無駄になってしまうと思います。弁護士会とか日弁連とかから厳重注意くらいのお叱りを受けるべきだとすら思います。何をするにも代理人を立ててしなくてはならず、途方に暮れております。どなたかのお知恵を拝借したく、助けて下さい!Help me, please!
お礼
御教示ありがとうございました、兄貴は好きなように生き離婚娘がいて放つたらかしとつたら遺産娘に全部いくぞと聞き慌てて遺書書かせたのですがなんか欠陥がありそうでビクビクしておるところです。