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兄も弟も"brother"で通訳者の混乱は?

英語では兄も弟も普段は brother とだけ言いますが、これは通訳者泣かせでは無いのでしょうか? 例えば、ネイティブの会話の中の brother を「弟」と訳していたら、会話の途中からどうやら 「兄」のことだと分かった時に、いきなり「兄」と訳しだしたら、聞いてる人は兄と弟がいるのだと 誤解してしまう、なんてことは無いのでしょうか? 通訳の経験のある方、その辺の使い分け方(コツ)をご伝授下されば幸いです。

みんなの回答

  • phj
  • ベストアンサー率52% (2344/4489)
回答No.2

これには二つの側面があります。日本語側と英語側です。 まず、日本人や韓国人など儒教の影響を受けているアジア人は、言葉そのものに兄弟姉妹の違いがあります。韓国語などでは、同じ人物でも弟から呼ぶ兄と妹から呼ぶ兄では呼称が違うぐらいです(姉もあります) これは長幼の序が厳密に区別されているからで、アジアの文化では兄弟姉妹は父母から縦に(上下に)つながっていると考えればいいでしょう。 それに対して英語を含む欧米の文化では、兄弟姉妹はフラットであり、父母の下に横につながっています。つまり、長幼の序列がほとんど重要ではないのです。そのため、一般的にはbrotherだけで兄なのか弟なのか区別をつけません。 通訳をする場合にはこの「文化」を考慮する必要があります。たとえば外国のミュージシャンが来日した際に日本人のインタビュアー(通訳兼務)は、その人の情報として兄弟姉妹(文字通り長幼含む)の存在を知りたいのですが、外国人はそれを意識しないので、あらかじめプロフィールなどで確認していたりします。 例をあげると解散したオアシスのノエルとリアムのどちらが兄でどちらが弟か、欧米では気にされないので、たとえば「兄の影響を受けて弟も音楽を始めた」などの表現がない限り、兄・弟という表現はしませんが(その場合でもしないかもしれない)、日本を含むアジアでは「お兄ちゃんが弟に影響を与えた」という事実が重要になり、場合によって「弟が、兄に影響を与えた」ということになれば大ニュースになったりします。 欧米ではフラットですから、そういうことがあってもそれがニュースにはなりません。 ですから、英語を日本語に訳す場合には「英語の文化として、わざわざ長幼をつけて話している」ので兄弟の別を日本語に訳して話す場合と「英語では普通に長幼の区別をつけないが、日本人には必要なので」意訳してつけている、という場合もあるのです。 もちろん必要があれば、そして事前に調べていなければ、インタビュー中に兄?弟?と聞くこともありますが、大体怪訝な顔をされるようです。 逆に日本語で兄弟の話題が出た場合に、それをどこまで長幼をつけて話すかも通訳の力量によります。原則的に日本語で兄と話していても英語ではbrotherのみで伝えます。 「日本では、兄が家業を継ぐのが普通なので、僕は自由に音楽の世界で楽しめるんだ」というような情報でもないかぎり、長幼の差をつけて通訳することはないでしょう。 こういう文化の部分を含めると、もっと通訳者泣かせのものがたくさんあります。兄弟姉妹程度はたいした問題ではないです。

Tawa0464
質問者

お礼

大変詳しく説明していただきありがとうございました。

回答No.1

兄弟で、どちらかが上で、下でと言う事が、会話の中で重要になるときは、通訳者が、  「younger or older」と聞きます。 それ以外に、年齢の上下が、話の中身と直接関係ない場合は、その確認はされません。

Tawa0464
質問者

お礼

ご回答いただきありがとうございました。

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