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ニトロフェノールについて
いつもお世話になっています。 学校で配布されたプリントに フェノールに希硝酸と濃硫酸を加えると o-,p-ニトロフェノール ができる と書かれていたのですが m-ニトロフェノールはできないのでしょうか? もし何か理由があれば教えて下さい。 高校の範囲外でも構いません。 よろしくお願いします。
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ゆとり教育以前は、実はその理由まで電子軌道を用いて説明されていましたが、ゆとり教育時代は無論、新しい指導要領でもこの部分は指導しません。 ベンゼン環は、炭素のひとつの2s,3つの2p軌道(L殻)に4つの電子を持ちますが、それらが共鳴してsp³混成軌道---メタンなど他の単結合だけからなる結合---や、sp²混成軌道、二重結合で結合します。図は、sp²混成軌道と呼ばれる形で、青がsp²混成軌道で3個の電子が入り、これが炭素や隣の炭素と単結合--σ結合--します。上下にある赤いのは残ったp軌道でここにも電子が一つ存在します。このp軌道は隣の炭素のそれとπ結合します。 それが右の形式図です。 このベンゼン環に電子供与性の高い基がくっついていると、ベンゼン環の電子密度が高くなるため、模式的には左下のイメージになります。電子吸引性の高い基がくっついているとベンゼン環の電子密度は低下し右下の形のイメージ。 ここに、水素と置換するよな---求電子試薬---反応基が接近すると・・ ベンゼン環にどちらがくっついているか、そしてベンゼン環を攻撃する試薬が電子を攻撃するのか炭素を攻撃するのかで優先される位置が決まる。 http://www.ach.nitech.ac.jp/~organic/nakamura/yuuki/OS22-2.pdf のP10 ⇒芳香族求電子置換反応 - Wikipedia( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B3%E9%A6%99%E6%97%8F%E6%B1%82%E9%9B%BB%E5%AD%90%E7%BD%AE%E6%8F%9B%E5%8F%8D%E5%BF%9C )
お礼
ご回答ありがとうございます。 混成軌道については一応習った事があるのですが… m-ニトロフェノールは一応存在するものの、 その構造上安定して得る事は難しいという理解でよろしいのでしょうか? よければ再度ご回答願います。