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ヒヨドリの渡り?
ヒヨドリは一年中見られるし(東京・多摩)、留鳥かと思っていたんですが、渡りもするという人がいて、 それは多数群れをなして国内移動しているところを渡りだと思ったのか、国内移動も渡りのうちだと言い張りたいのか、定義はよくわかりません。 どなたか言葉遣いにうるさい方、教えてください
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- kumagerasu
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こんばんは。ちょっと誤解があるようですが、鳥の「渡り」の定義に国境は関係ありません。国境は人間の都合で勝手に決めたもので、生物学的な意味があるものではありません。たとえば、A国の一部がB国として独立したとき、それまで渡り鳥でなかったものが独立後に渡り鳥になるなどというのはおかしいでしょう?(もちろんそういう定義を作ってそう呼ぶことは可能ですが、生物学としては意味がなく、むしろ混乱のもとになります)。 たとえば、「鳥類学辞典」(山岸哲ほか監修、昭和堂、2004年)という本によると、「渡り」の項の解説には、 「定期的に繁殖地と越冬地など長距離を往復する移動。・・繁殖地から幼鳥が再び戻らない多方向の移動をすることは分散とよび、渡りとは区別する。・・高い山に生息する鳥では、標高の高いところで繁殖して、低地で越冬するための垂直型の渡り(vertical migration)が見られる。広範囲に繁殖分布する種では、北の個体群ほど遠方の南へ渡って越冬し、それほど北でないところのものは短距離の渡りをし、昼間部にいる個体群はあまり渡りをせずに留鳥になることもある。・・・」 とあります。 つまり移動先が国内であろうが国外であろうが、定期的に往復すれば渡りと呼ぶことになります。新潟のスズメが移動していることが知られていることを書かれていますが、これは幼鳥が出生地から移動して、行った先に定着して繁殖を始めるような事例とおもわれ、この辞典にある分散にあたるものです(つまりこのスズメの移動は国内での移動だから渡りと呼ばないのではなく、もとに場所に戻らないから渡りと呼ばないわけです)。 そしてヒヨドリについて、北海道で繁殖するヒヨドリが本州以南に移動するのも渡りとなります。またウグイスなどのように標高の高い地域で繁殖して低い地域におりてくるのも、上記の辞典の定義により渡りとなります。こういったものは以前は「漂行」と呼ばれており、現在でもしばしばそう呼ばれはしますが、「漂行」という用語はまさに上記の国境の有無で区別する考えが色濃く、あまり生物学的な意味がないため、現在はあまり流行りません。 なお、ヒヨドリなどが図鑑で「留鳥」と書かれていることがありますが、図鑑で「留鳥」と書かれているものの中には、本来の意味での「留鳥」といえる、本当に同じ個体が同じ場所に住んでいる場合のほかに、夏と冬で個体が入れ替わっているけれども、ともかく種としては一年中その場所で見られるというものも、便宜的に含まれていることに注意する必要があります。
- suiran2
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鳥は生活形態から,留鳥,漂鳥,夏鳥,冬鳥,旅鳥と分類できます。留鳥は,同じ場所で一年中生活します。スズメが代表的ですが,スズメの中にも一部は漂鳥に近いものもいます。漂鳥とは,冬季と夏季で国内で生活場所を換える鳥のことです。ヒヨドリ,ウグイス,メジロ等は,漂鳥です。夏鳥,冬鳥,旅鳥と日本と日本以外の地域を移動する鳥が,いわゆる渡り鳥です。 ですから,ご質問者さんのおっしゃるとおり,ヒヨドリは渡り鳥ではないですから渡りはしません。国内移動だけです。国内移動も渡りと言ってしまえば,秋の日本海側の漂鳥中のスズメ達は,渡り鳥になってしまいます。
お礼
ご回答ありがとうございます 留鳥的だが夏はどこかへ姿をくらましていて、おそらくほど近い山寄り地域や低山地帯ですごして、秋になると里に下りてきて風物詩になる鳥は漂鳥とは呼びたくないんですがどうでしょう。 たとえば モズ、メジロ、ウグイス、アオジ・・(コサギ、ハクセキレイ、ヒヨドリ)
- suiton
- ベストアンサー率21% (1110/5263)
地域によっては、渡りをしますよ。 北海道から本州への渡りは有名です。 http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/detail.cgi?sp=p218
お礼
Thx エート! それはエゾヒヨドリじゃないですか。秋が深まると本州に渡るヤツラと、と北海道に留まる留鳥型のヤツラがあって、 どちらをエゾヒヨドリというのでしょうかね・・・
お礼
詳しいご回答ありがとうございます ちょっと考えたことをあとで補足に入れさせてもらいます なお国内移動と言ったのはあくまでも日本国内でという話で、国境云々の解説はパスとし・・ それに北海道から本州、あるいは西日本北よりから四国・九州南部へ移動する鳥があればそれは ”渡りに準ずる行動”と呼べば納得しやすいと思いますが・・・
補足
渡り鳥とか留鳥というレッテルが最初にあって、○○は渡り鳥だからそれは渡りをしているのだろうという言い方は正しくない。同じ種でも異なる行動形態があるということですね。 東京多摩の区部寄りでは夏をとおして一年中見られる鳥はスズメ、カラス、ハト、オナガ、ムクドリぐらいです。つまり留鳥ってそれだけ?(キジ、シジュウカラはちょっとわからない) ヒヨドリは夏に入っていなくなったかと思うと間もなく帰ってくる。だからそんなに遠くまで飛んでいったとは考えられない。せいぜい八王子(平地)とか青梅(山地の始まり)あたりで夏を越すとすぐ帰ってくるんでしょうね。 ハクセキレイ、コサギもそれに近く、とても留鳥以外のカテゴリーで呼びたくないですね。 モズ、メジロ、ウグイス、アオジはもっと山間部の奥深くに行ってしまって秋深くにならないと帰ってこない。でも漂鳥という言葉のイメージとは違う・・・← 以上私見 なおダイサギが一年中見られるという人がいますが、夏鳥ダイサギと冬鳥ダイサギは棲む場所や食べる餌も違うし、亜種という以上に互いに異なる種と考えたいですね。(夏鳥ダイサギは昔はチュウダイサギあるいはコモモジロと呼んだやつ)