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電子 統計力学

本を読んでいたら 上向きと下向きを合わせた電子の密度をρeとする。 二つの向きが対等だから、上向きと下向きの電子の密度はどちらもρe/2である。 と書いてありました。なぜ対等といえるのですか?実験結果ですか?

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回答No.3

波動関数が出てこないのが波ではないということではありません。 急ぎ足でやろうとすると、質問文の様な一言で書かれていることが読み取れないのです。 ディラック方程式(相対論的量子力学)を解いていくと、スピンの上向き下向きの同等性が出てきます。相対論的なローレンツ不変性を取り入れるなどしていますが、波動関数の確率解釈などは引き継がれています。解はスピノルという形で書かれます。 解の中に現れる右巻きと左巻きが、スピンに対応している様です。これがボーズ粒子を介して…… ちゃんと勉強していないと、数学的な取り扱いで挫折したくなります。私も、まだ"正確には"追い切れてません。 シュテルン-ゲルラッハの実験の磁場も、電荷の周回運動(または自転)から作り出されます。この磁場とAg原子の最外殻電子の相互作用に、吸引力と反発力しかないということからこの様な結果となっていると、私は考えています。 量子力学ではこれを、スピンの2状態に対応させています。 また、上向きと下向きはどの様に定義するのかも実は曖昧です(私の勉強不足かもしれませんが)。電子の磁化を考えた場合、回転方向によって磁化の向きが変わりますが、座標を回転すると実はマクスウェル方程式にしたがってみればどちらも同じ回転になります。では、この2つの状態はどうやって区別するのか?全ては実験結果を元に考えているだけです。シュテルン-ゲルラッハの実験によってそれが対等だと言っているだけで、本当にそうなのかはわかりません。量子力学では状態を取り入れているから、わかりにくくなっているんです。 本当は、上向きと下向きという様に2つだけに分けることすら厳密ではないかもしれません。しかし物理は、実験結果が全てです。実験をもとに、ある仮定を置いて論理展開しているだけです。その結果、実験結果を説明できれば正しいとされるのです。統計力学も、数学という道具を駆使してもとの物理現象をマクロな形で理解するというのが目的です。実験結果が説明できるというだけであって、どうして対等か?という問いには「シュテルン-ゲルラッハの実験により」に帰結します。そういう仮定です。 統計力学を学ぶ際にツリーを書いて個々の方程式なり仮定をつなげて行けば、わかりやすくなると思います。わからなくなったら、個別の教科書を開きましょう。 こういった疑問は、常に持ち続けて下さい。もしかしたら、今後覆るかもしれません。

masics
質問者

お礼

対等であることの直接の説明は実験結果がそうであったから問う事ですね.ありがとうございます.その他の関連知識,また勉強に取り組む姿勢ともにとても勉強になりました.院試を乗り越えなければいけないため,まずは駆け足で勉強し,少し余裕が出たときに一つずつ疑問を解消していくようにします.またツリーも実践してみようと思います.また機会があれば回答お願いします.

その他の回答 (2)

回答No.2

補足、確認しました。 No.1で遠回しに書きすぎましたかね。 電子は波動性と粒子性を両方持っています。統計をどの様にしてとるのかを柔軟にしなければなりません。 >おそらく粒子として書かれています. この根拠はなんでしょうか? >シュテルン・ゲルラッハの実験より平行と反平行のみであることがわかったような記述を見かけました.正しいですか? これを説明しているのは、どう言った理論ですか?どういった式が大元で、その仮定はなんですか? >仮定についてはスピン軌道相互作用を無視することのみだと考えています. そういうことを言っているのではありません。そもそも、スピンと言っているのは、電子の粒子性と波動性のどちらを仮定した方程式から出てくるんですか?と聞いているんです。 No.1でディラック方程式とわざわざ出しています。(元はシュレディンガー方程式)

masics
質問者

お礼

回答ありがとうございます.

masics
質問者

補足

返信ありがとうございます. >この根拠はなんでしょうか? 波動関数が出てこないためだと思いました. そのほかの質問は本をいろいろ調べないと わからないのですが,統計力学を学ぶ前に 一通り調べるべきですか? すこし急ぎ足で勉強しているため,自分で 本を漁ることはとても重要なのは理解して いるのですが,どうしても焦ってしまいます.

回答No.1

スピンはどっち向きの自転かは知ってますか?(右手系か左手系か) また、電子間の交換相互作用は、スピンが平行か反平行かで与えられます。 本の記述は、おそらく自由電子に対する記述だと思います。なんの電子のことを言っているかを正確に捉えて下さい。 3次元的に考えたら、ランダムな方向です。しかし、なぜ平行か反平行かしか考えないのでしょうかね~。考えてみてください。いい勉強です。 電子は素粒子であるので、本来はディラック方程式を学んだあとに統計力学を勉強するべきです。 この辺は、苦しむべき。安易に答えを求めてはいけません。(※ヒント:数式的な取り扱い) 一つ質問します。 仮定はなんですか?物理学で忘れてはいけない部分です。全ては仮定から始まっています。 わからないところがあるということは、根本的な知識不足。 因みに、対象物は粒子として書かれてますか?それとも波として書かれていますか? これがわからないと、話になりません。

masics
質問者

お礼

回答ありがとうございます.

masics
質問者

補足

回答ありがとうございます. >なんの電子のことを言っているかを正確に捉えて下さい。    理想電子気体と書いてあります. >対象物は粒子として書かれてますか?それとも波として >書かれていますか?  田崎さんの統計力学IIのP.391です.おそらく粒子として書かれています. >3次元的に考えたら、ランダムな方向です。しかし、 >なぜ平行か反平行かしか考えないのでしょうかね~。 >考えてみてください。いい勉強です。    シュテルン・ゲルラッハの実験より平行と反平行のみであることがわかったような記述を見かけました.正しいですか?  以下は自分のよそうです.磁場がないときは完全にランダムとなるが,磁場があると磁場の何かしらの影響により平行と反平行しかとることができなくなる.そのときにその影響の寄与は平行と反平行に平等であるから対等である. >仮定はなんですか?物理学で忘れてはいけない >部分です。全ては仮定から始まっています  仮定についてはスピン軌道相互作用を無視することのみだと考えています.

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