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高校数学の問題の意図と解と係数の関係
- 高校数学の問題集に掲載されているx^2+(k+1)x-k=0の2解の比が2:3になるようにkの値を定める問題の意図と解と係数の関係について考えます。
- 問題を解くためには解と係数の関係を利用し、二種類の計算方法がありますが、代入の方法によって計算の難易度が異なります。
- 教科書傍用の基本問題集にこのような問題が掲載されている意図は不明ですが、計算難度の弁別と共に記載されることも考えられます。
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entap様こんにちは。 ◆はじめに。 勿論二解をA、Bとおき、2B=3Aをフル活用して解くのも正解ではありますけれども・・・ 無駄に迂回して計算量が多くなり、混乱するだけなのでオススメはしません。 「x:y;z=2:3:4のとき、~~の式の値を求めよ」の定番問題で身につけるように、 A=2t B=3t とおく人が多いのではないでしょうか?こちらだと少し楽になるので、 是非計算し比較してみて下さい。以下、これを元にお話ししていきます。 ◆掲載の意図。(個人的な推測) (1)解法が複数ある問題を出したかった。 A消去の定石ルートを通りたくなりますが、少し考えたら楽な道も見つけられるかもよ? と教えたかったのかと。基本問題をしっかり身に着けた人へ次のステップに導くメッセージです。 東大など難関大になるほど、予め複数の経路がある事を考慮し、ルート選択する必要があります。 その事を教えつけておく必要があると思ったのかもしれません。実際、簡単な模試でも、 大問1でわざと地道に計算する道、楽出来る道を2つ用意する事も多いですよね。 (2)文字が沢山出ても道を見失わないか? 高校数学の重要テーマとして、沢山文字が出てくるのに対応する、というのがあります。 文字が複数有り、一つの文字に着目して昇べき・降べきの順に並べ替えたり、微分したりetc... そういうのに慣れておきましょうという一環で出した。 (3)媒介変数表示の単元に繋げたかった。 t消去といえば、媒介変数表示。ここで知っとくと後々便利。 特に片方の式を二乗して、t消去する方法は教えてもらわないと、中々気づかないですしね。 (片方の式をt=~に直し、もう一方に代入すると面倒になり苦痛を味わわせる事が出来る) (4)分数入りの二次方程式解ける? 最終的に二次方程式を解く訳ですが、よく見てみると、k一次の項 (37/6)k だけが分数です。 そこで分数が邪魔なので、両辺6をかけて分母をはらうと、簡単に因数分解出来る形になります。 仮に6掛けなければ、因数分解の因数を探すのが難しい(無理な人がほとんど)ですし また、因数定理で無理矢理答えを探し当てるのも困難。だからこの技を知っておく必要がある。 この辺の事情分かってますか?と聞いてみたかった。 ◆私の感想 教科書傍用問題集の中身も色々あります。もしA問題としての出題なら疑問が湧きますが、 B問題以上だったらこんなのが有ってもおかしくないかな?と思いました。 要は、基本問題をきちんと制覇したレベルの人に、複数の知識を組み合わせて解くだとか、 解く前に楽なルートはないかな?と考えてみる癖をつけるだとか、頭を使おう!と言いたいのです。 そういう点で、シンプルだけど割と良い問題なのかな~と思いますけれど、いかがでしょうか? 長々となりましたが、参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >>「x:y;z=2:3:4のとき、~~の式の値を求めよ」の定番問題で身につけるように、 A=2t B=3t とおく人が多いのではないでしょうか? 確かに、媒介変数を使うと楽になりますね。 ちなみに、指定教科書では最初から二つの解を2A、3Aとおく、というよくわからないことをしています。(結局すべての方法でやっていることは同じですが、一番ケアレスミスを防げる(tやAを解としてしまわない)方法は3A=2Bとおく方法かと思い、この解法でご説明いいたしました。) ちなみにこの問題はA問題です。A問題は、教科書の練習問題に毛が生えたような基本問題が多く、偏差値50程度の生徒のステップアップにちょうど良い問題が並んでいます。そのため、違和感と疑問を覚えたのです。 おそらく出題者の意図は(1)なのでしょう。しかし、その意味で、この問題でドツボにはまってしまう生徒、数学に対する怒りを覚える生徒は多々いるのではないかと思ってしまいます。 「解答に至る方法は幾つもある、しかし、人間の頭で解きやすい(問題として整備された)方法が幾つもあるとは限らない。解の方法を探す訓練を積むこと」ということを自力で気づけというのは、なんだか解けないで苦悩している人間を見てニヤニヤ笑っているだけの悪趣味の極みのような気がします。 頭の良い人間以外は数学に触れなくて良い、と言う奢りのようなものを感じずにもいられません。(多少はそういう厳しさも必要でしょうが、それはB問題などで習得していけばよいのでは…)