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ホースから水が流出するのかしないのか。
高さ8mの直径10mの大気開放された円柱型タンクがあります。水位は5mです。タンクの水位計はホースで、タンク下部から弁を通じて、タンクの側面に固定されています。ホースの長さはタンク底面から8mです。 ホースが空の状態で、弁を急に開けると、水は慣性により、5mを越えるような気がするのですが、何mまで理論上、ホースの中を上昇するのでしょうか?
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単純化して考えるため、配管と水に起こる抵抗や乱流などを無視してみます。すると、運動量はもちろん、力学的エネルギーも保存する思考実験モデルとなります。 単純化のため、まずU字管での現象を考えてみます。左側に5mの水位があり、右側が0mという初期条件から、左側の水を自由落下させると、力学的エネルギーが保存され、水は右側の管を5mまで上がります。 そこから反転するように左側に流れ始め、以後は繰り返しになります。そういう振動現象になります。 U字菅内の水の振動的な移動の状況は、右側の水位が上がるほど、左側の水位が下がるモデルです。 これは、最初は右側へは圧力のみで水が送られ、左右の水位が同じになるまでは送る圧力が減少していき、そこからは右側の水位は、水の運動エネルギーでさらに上昇しますが、圧力としては引き戻す方向に働きます。 なお、もし抵抗や圧力を用いて、非常にゆっくり水を流せば、左右が2.5mの水位で安定します。そこが釣合う位置で、振動はそこを中心に起ります。 次に、最初から考え直すのですが、左側に常に5mの水位があるようにするとします。管に対して充分に大きいタンクの状況ですね。 以降、左側の管をタンクと言い換え、右側は管と略称します。 このとき、もし非常にゆっくりと水を流せば、管内には5mまで水位が上がり、そこで止まります。それが釣り合いの位置となります。 自由に水を流した場合、最初のU字菅と異なるのは、管が5mの水位になるまで、圧力が0まで減少しながら送り込まれることです。そこからは、圧力の向きが変わり、引き戻されつつ水位は上昇します。 その圧力はタンクの水位だけに依存し、管の何倍の面積かといったことには無関係です。 管の水にかかる力をFとし、重力加速度や水の密度といった定数をまとめてkと書き、管の水の『重心』の位置(管の水位の半分)を釣り合いの位置を基準にして、x-2.5としてみます。この関係式は「F=k(x-2.5)」です。実は、最初のU字菅では、「F=kx」なんですね。 よく目にする式と同じです。バネでの変位と力の関係式ですね。もしバネに重りを吊り下げて、釣り合いの位置から引っ張って、そして離せば、単振動になります。 タンクと管の最初の状況は、バネのモデルで考えれば、2.5m引っ張った状況です。または縮めた状況ですが、どちらで考えてもよく、とりあえず引っ張ったとしておきます。 タンクの水位は、釣り合いの位置を変えているに過ぎません。管の水の重心位置は、バネと重りのモデルでの重りに相当し、釣り合いの位置を中心として、2.5mの幅で振動します。 管の水の重心位置は水位の半分です。すると、釣り合い位置の5mから5mまで上がり、そして5m下がることが分かります。 つまり、水位は0~10mの間を単振動で水位が変化します。 P.S. これに加えて、管の抵抗などで減衰する振動になります。それが現実の現象となります。 また、管の上部の高さが10m未満で開放されていれば、少なくとも抵抗等を無視した理想的な条件では、水が噴き出すでしょう。 空気抵抗等を無視した理想化をすると、最初は10mまで吹き上がります。ここで、噴き出した水は管に戻らないとしましょう。 そこから水が戻るのですが、噴き出して失われた水の分、水が戻って行くための圧力が下がります。これは管の上部までの水位による圧力となります。すると位置エネルギーは管上部までの高さとなり、再び上がり得る水位は減少しますから、2回目は水が噴き出しません。 幾らかは噴き出した水が管に戻るとすると、何度かは水が噴き出し、管から水が噴き出さなくなるまで続きます。
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- ORUKA1951
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ホースの太さや抵抗で変わります。 想像してみてください。 ホースの先端を何かで閉じて、バルブを開放して、蓋を離すと水が上昇し、いずれ本来の水位線を越えて上昇し、ついで下がり始めます。 振動を始めます。 よって、徐々に速度が遅くなって、ピタッとその水位で止まることはありえません。 ★運動の第一法則を否定する運動は寡聞にして知りません。 タンクの水は重力によって加速され下に動き始め、パイプを上昇する水にも・・。車は急に止まれません。 いや、タンクの水量計で一番悩まされる部分でして、これで何度も泣かされましたから・・ これを利用したポンプがあります。水圧ラムポンプですが、数メートルの落差の水をその数倍から10倍の高さまで持ち上げることができます。一切の動力なしで・・ ⇒ram water pump - Google 検索( https://www.google.co.jp/search?q=ram+water+pump&hl=ja&client=firefox-a&tbo=u&rls=org.mozilla:ja:official&tbm=isch&source=univ&sa=X&ei=z7IMUbecJ4bomAWMxYCQAw&ved=0CC8QsAQ&biw=1024&bih=618 )
- yokkun831
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弁を開けた直後は勢いよく出ていきますが,ホースを上昇するにつれて圧力差が減少するので,しだいに水の上昇速さがにぶります。そして水位差がなくなる直前に水の速さはゼロに近くなっているので,慣性によって5mをこえるということはまずないでしょう。 ただし,ホースが十分長くてタンク底面以下に垂れ下っているとき,全体の重心が下がりますから位置エネルギーが減少します。もし,ホース内面と水の摩擦や水の粘性がなければ,位置エネルギーの減少分だけ運動エネルギーを持つので,5mを中心に上下振動することになります。しかし,現実には摩擦や粘性が無視できないので,わずかな位置エネルギーの減少分は熱になって散逸してしまうでしょう。
- umamimi
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回答でなくてすみません。 >水は慣性により、5mを越えるような気が 気がしますね。 ウォーターハンマー現象のように、流れれば慣性が働きますし。 wikipedia 水撃作用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%92%83%E4%BD%9C%E7%94%A8 もっともこれは、流れる勢いというか慣性によって一旦5mを越えても その後下がったり戻ったりして5mで落ち着く、という事ですよね。 ホースの太さによっても違ってくる気がします。 太ければ流れに対して抵抗が小さくより高い位置まで上がりそうで、逆に 細ければ勢いが殺されてあまり上がらないような。 あと、極端に細ければ「毛細管現象」により水位は5mより高くなると思いますが、 これはここでは関係ないですね。
- p-tenshi
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上昇しません。タンクの中と同じ高さで止まります。パスカルの法則でここでは慣性の法則などは関係ありません
お礼
ありがとうございました。実験したところホースが細いほど水位上昇が小さくなりました。 エネルギー保存則では、結局5m以上にはならないと思うのですが、実際は水がホースから溢れました。 ですから、回答は正しいと思うのですが、よく理解できていません。(2.5mの幅で振動が5mから5mまで上がり、0~10mの単振動というプロセスがよく理解できません。 「タンクの水位は、釣り合いの位置を変えているに過ぎません。管の水の重心位置は、バネと重りのモデルでの重りに相当し、釣り合いの位置を中心として、2.5mの幅で振動します。管の水の重心位置は水位の半分です。すると、釣り合い位置の5mから5mまで上がり、そして5m下がることが分かります。つまり、水位は0~10mの間を単振動で水位が変化します。」