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ロシア語の質問です。よろしくお願いします。
- ロシア語の動詞の使い分けについて質問があります。
- 動詞の使い分けはまだ勉強中で、完了体と不完了体の使い方がわかりません。
- また、特定の参考書で完了体と不完了体の使い分けがしっかり理解できるものがあれば教えてください。
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以前、形容詞の短語尾と長語尾の使い分けの時にも似たようなことを書きましたが、ロシア語には物事のとらえ方に「具体的・個別的」な場合と「漠然と全体的」な場合の二極があり、それによって言葉を使い分けるという言語習慣があるようです。完了体と不完了体も同様で、完了体はどちらかというと「具体的・個別的な動作」で、不完了体は「漠然として全体的な動作」を表します。 例えばговоритьとсказатьを比較すると、говоритьの方は「話すという行為そのもの・全般」を表す感じになり、сказатьの方は「ある特定の内容について」「最初から最後まで話す」を表す感じになるのです。 その使い分けの具体例をあげると「ゆっくり話してください」というような場合にはговоритьの命令形を使います。話す内容や、いつ話を始めていつ話し終わるかは関係なく、話すという行為そのものを「ゆっくり」行って欲しいからです。 一方「いま何時か言ってください」というような場合はсказатьの命令形を使いますね。現在の時刻という特定の内容について、最後まで言ってもらうことで目的を達するわけです。 もちろん完了体・不完了体の使い分けは何でもかんでも、こんな風にスッキリ説明できるというワケではありません。でも、ともかくロシア語の言語習慣として「ものごとのとらえ方の違い」があること、その違いが完了体と不完了体の使い分けにも関わっていることは、頭のすみに置いておくといいと思います。 さて、個々の例文についてです。 (1)「これが、そのことについてあなたに言いうることのすべてだ。」 私なら "Это все, что я могу вам сказать." と作文します。 ここでの「言いうる」は、現在の能力ですよね。はっきりと言明してはいませんが、「将来においては、もしかしたらもっと他のことが言えるかもしれないけど、今あなたに言えるのはこれだけだ」というようなニュアンスだと思います。これをя смогу とすると「将来において可能」という印象になってしまいます。 一方「これがすべてだ」と言うからには、その内容は最初から終わりまで言い尽くすことになりますから、сказатьが適切だと思います。 (2)Я хочу видеть Москву своими глазами. この文では実は、видетьでもувидетьでもсмотретьでもпосмотретьでもOKです。ただ微妙にニュアンスが違ってきます。 видетьを使った場合は、単に漠然と希望を述べている感じ。 увидетьだと、将来においてぜひ…という具体的な希望という印象。 смотретьはвидетьよりも「細部を詳しく見る」というニュアンスが強く、смотреть Москву だと、モスクワという街のディテールに目を向ける感じになるようです。 ちなみに私の知っているネイティブに聞いてみたところ、彼の印象では Я хочу увидеть Москву своими глазами. がいちばん自然に聞こえるそうです。Я хочу видеть…だと「なんとなく言ってるだけ」という印象らしいです。まあ、表現の好みに個人差はあるかも知れませんが、とにかくこの文に関しては「видетьでなければならない」ということはありません。 (3)ロシア語の完了体 不完了体の使い分けについて一番しっかり理解できる参考書などあれば教えてください。 「ロシア語 体の用法」原 求作著/水声社 をお薦めします。 この回答の最初にエラそうな解説を書きましたが、それはこの本によるところが大きいです。もっと詳しく、さまざまな状況での体の使い分けを「物事のとらえ方の対立」という観点から解説してあり、要所要所に少しながら練習問題もあります。さらに、同じ著者・出版社による別冊の問題集(完了体・不完了体の使い分けに限った問題集)も出ているようなので、予算に余裕があれば、併用すると良いでしょう。 なお、蛇足ながら、同じ著者・出版社でロシア語に関する様々な参考書が出ていますが、非常に役に立つものばかりです。特に「ロシア語史講和」などは、言葉の歴史・成り立ちを知ることによって、現代ロシア語の様々な疑問点が解明されるという、たいへん興味い内容です。完了体・不完了体の歴史についても触れられています。ご興味があれば、ぜひご一読ください。
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- cherry77_
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(1) Это всё, что я могу вам сказать. だと思います。 смочьだと未来の可能性を述べているようです。 говоритьは内容に関係なく単に「言う(言葉を発する)・話す」という動作を表しますが、сказатьだと「何らかの意味や内容をもったことを伝える」という意味になります。例えば「ロシア語で話す」とか「大声でしゃべる」とかの場合は、言っている内容は重要ではないのでговоритьを使いますが、「意見を言う」とか「昨日のできごとを話す」とかの場合は、「言う」という動作の結果として相手に内容を伝えることが重要なので、сказатьを使います。 (2) この一文だけなら「動詞がувидетьでない理由」はない気がします。むしろ「この目で見たい」と言うからには、未だモスクワを見たことがないのでしょうから、将来の動作ということで увидеть を使う方が、私の感覚では自然な気がします。 видетьとсмотретьの違いですが、видетьが「見る・眺める・体験する」というニュアンスを持つのに対して、смотретьは「知識や情報を得たり、何らかの評価を下すために見る」というニュアンスです。例えば絵や写真、映画などを見る場合は、たいていそこから何かを読み取ろうとしたり、良い・悪いを判断したりしますよね。そういう場合はсмотретьになるようです。 だから単に「モスクワという街を見てみたい」という気持ちで発言しているならвидеть(またはувидеть)だと思いますが、例えば「ガイドブックに書いてあることは本当か?」とか「東京と比べるとどうか?」といった具体的な「見るポイント」が念頭にあるなら、смотретьを使うと思います。 (3) 完了体・不完了体の使い分けに特化した参考書としては 「ロシア語の体の用法」原 求作(著)・水声社 「ロシア語のアスペクト」林田理恵(著)・南雲堂フェニックス の2冊が評判がいいようです。ただ、どちらの本も、あるていど文法を理解している人を対象に書かれているようなので、基礎文法を学習中の段階で読むにはかなり難しいかも知れません。 ちなみに私は前者を、かなり学習初期の段階で購入して思いっきり後悔しました(笑)。でも、文法の学習が進むにつれて、だんだん書かれていることの意味が分かるようになってきました。いっぺんで理解しようとせず、自分の進歩に合わせて何度も読み返していけば、非常に役に立つ良書だと思います。 日本の大学で語学講師をしている知人は、大学の図書館で見かけたそうなので、いま大学に在学中なら、図書館をのぞいてみてはいかがでしょうか。決して値段の安い本ではないので、まずは中身をチェックしてみて、必要だと思ったら購入する方がいいかも知れません。
お礼
ありがとうございました。完了体不完了体はむずかしいですね。 「ロシア語の体の用法」を読もうと思ってます。 教えて!gooはロシア語の先輩方がたくさんいらっしゃって本当に心強いです。 たくさん文章に触れて ニュアンスを理解できるようにしていきたいです。
お礼
ten-temariさん、いつもありがとうございます。ten-temariさんはпреподавательでいらっしゃるのでしょうか、私の漠然とした質問にも丁寧に答えてくださって本当に感謝しております。 お薦めしてくださった本は私も存じており、冬休みにがっちりやろうと思ってます。薦めてくださったのでより安心して取り組めます。 不完了体の漠然性についてよくわかりました。実際にできるかどうかはまた別ですが、なんとなく光が差してきた気がします。大学で質問しにくいことはまたここで質問するつもりなので お忙しいでしょうが、また気が向いたら答えてやってください。このたびはありがとうございました。 もう一度読み返してしっかり理解していきたいと思います。