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「同じ」の使い方について
こんにちは。「N1はN2と同じN3です」という文型を勉強しました。「私はトムさんと同じクラスです。」とか「兄の恋人は母と同じ名前です。」とかはその例文です。ここからは自分の理解ですが、N3は「N1、N2+の」で連体修飾できる名詞ではないかと。つまり、以上の例文で説明するなら、「私のクラスはトムさんのクラスと同じです。」「兄の恋人の名前は母の名前と同じです。」というふうに、「N1のN3はN2のN3と同じです」と変換できるではないでしょうか。 以上の理解に基づいて、「マリアさんはロースさんと同じ優しい人です。」はだめで、「マリアさんはロースさんと同じで、優しい人です。」のほうが正しいです。 「マリアさんはロースさんと同じ学生です。」という文は、二人とも先生で、同じ学生を教えているとなります?って言っても、この文は変ですか? 「日本史は中国史と同じ先生です。」のほうは?正しい文ですか? 「トムさんは鈴木さんと同じ美術館の案内係です。」のほうは正しいですか?「トムさんと鈴木さんは同じ美術館で案内係の仕事をしている」という意味ですか? 以上で、ネイティブではない私は自分の理解が正しいかどうかを皆さんに確かめていただきたいです。どうかよろしくお願いいたします。
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- kine-ore
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1.基本文型 1)「N1はN2と同じN3です。」というこの文型の骨子は「N1は/{N2と同じ}→N3です。」となり、「N1はN3です。それはN2と同じものです。」といった、N1を主題とし、N2と同じ点でN3と同定した言い方ですが、実は包摂関係の名詞文として、それだけにかなり分かりにくくなった文型です。 これを言い直してみると、 2)「{N1とN2と}は/同じ→N3です。」…「N1とN2」をまとめて主題にする。 「私とトムさんとは同じクラスです。」 ↓ 3)「{N1とN2と}は/N3が/同じです。」…N3が主語で「同じ」を述語にする。 「私とトムさんとはクラスが同じです。」 ↓ 4)「N2とN1とは/N3が/同じです。」…話者(N1)はあとにする。 「トムさんと私とはクラスが同じです。」 ↓ 5)「N2とN1は/N3が/同じです。」…話者(N1)のあとの「と」は省略できます。 「トムさんと私はクラスが同じです。」 ↓ 6)「N2とN1は/同じN3です。」…「同じ」を形容にして主題と述語の単純文型にする。 「トムさんと私は同じクラスです。」 このように、まずは5)や6)のような、日本語としてわかりやすく自然な文型を学びましょう。そして、このような単純な文型に戻すだけでよく、ましては「「N1のN3はN2のN3と同じです」と変換できる」といった煩雑さへの嗜好は、思考実験としての意味はともかく、日本語しての自然さを学ぶという軌道からは越脱が生じているのではないでしょうか。 2.「同じ」の機能の違い もともと形容詞「おなし/おなじ」が、連用形の変化「おなじく」で接続詞化したり、また口語形「おなじい」は語幹+断定の助動詞でナ形容詞「おなじだ」となったり、語幹のみの形で名詞や副詞としての機能もあり、用法には注意が求められます。 1) 連体修飾(連体詞あるいはナ形容詞の語幹) 「私はトムさんと同じクラスです。」 2) 述部(ナ形容詞あるいは名詞+助動詞) 「私のクラスはトムさんのクラスと同じです。」 3) 連用修飾(形容詞あるいはナ形容詞の語幹もしくは副詞とも) 「マリアさんはロースさんと同じ優しい人です。」 3.述語名詞(N3)の意味の揺らぎ 「マリアさんはロースさんと同じ学生です。」 これは「同じ」の役割が不明確なため、このままでは日本語としては意味の混乱を招く悪文といえましょう。 1.の例文で行ったように、一般的な表現に戻せば、 1)「マリアさんとロースさんとは二人とも学生です。」…包摂の名詞文になおし、更に「同じ」を「二人とも」として関わりを明確にする。 2)「マリアさんとロースさんとは、同じ学生をそれぞれが教えています(/受け持っています)。」…二人についてはその連用修飾文節とし、全体を動詞文でまとめます。 とにかく、「二人とも先生で、同じ学生を教えているとなります?って言っても、この文は変ですか?」という質問の起こし方には、いささか疑問が湧いてきます。「こうしたら変か?」「自分の理解が正しいか」という理屈本位の発想ではなく、いかに簡便に相手に分かりやすく伝え、しかもいかに相手に誤解を生じさせないよう明解に表現するか、その自然な日本語の習得こそが肝心なのでしょうから。
- hakobulu
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1. 「は」は「主題提示」という用法の係助詞です。 「私はトムさんと同じクラスです。」「兄の恋人は母と同じ名前です。」 の場合は、「私」「兄の恋人」について述べている文です。 「私のクラスはトムさんのクラスと同じです。」「兄の恋人の名前は母の名前と同じです。」 の場合は、「私のクラス」「兄の恋人の名前」について述べている文です。 似たような内容ですが、【発言者の意図が異なる】という点に留意する必要があります。 2. 「マリアさんはロースさんと同じ優しい人です。」は、 『マリアさんはロースさんと同じ人です。「優しい人」という点に関して同じです』 というニュアンス。 「マリアさんはロースさんと同じで、優しい人です。」は、 『マリアさんはローズさんと同じです。「優しい」という要素に関して同じ人です』 というニュアンス。 似たような表現ですが、前者の「同じ」は「優しい人」という要素(人物)に着目しているのに対して、後者は「優しさ」という要素(性格)に着目しています。 結果的には同じ意味ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。 どちらも正しい表現なので、「どちらのニュアンスなのか?」ということに関しては、前後の文脈や、その場の状況から判断するしかありません。 3. 「マリアさんはロースさんと同じ学生です。」という文は、2つの意味に解釈可能です。 通常は、「マリアさんはロースさんは、どちらも学生という同じ身分である」という意味に解釈されます。 ただ、前後の文脈次第では、「マリアさんが教える学生は、ロースさんが教えるのと同じ学生です」という意味になる場合もあります。 この場合は、おっしゃるように「二人とも先生で、同じ学生を教えている」という意味になります。 どちらでも間違いではありません。 前後の文脈次第ですが、前者の意味に解釈される可能性が高いでしょう。 4. 「日本史は中国史と同じ先生です。」という文は、 『(この学校で)日本史を担当するのは、中国史を担当するのと同じ先生です」 あるいは、 『(わたしが勉強する)日本史を担当するのは、中国史を担当するのと同じ先生です」 といった意味になるでしょう。 5. 「トムさんは鈴木さんと同じ美術館の案内係です。」 という文には2つの意味があります。 ひとつは、おっしゃるように、 「トムさんと鈴木さんは同じ美術館で案内係の仕事をしている」 という意味。 これは、 「トムさんは【鈴木さんと同じ美術館】の案内係です。」 という解釈です。 もうひとつは、 「トムさんは鈴木さんと同じ仕事をしていて、それは【美術館の案内係】です。」 という意味。 『トムさんと鈴木さんは、(同じ美術館であるか、違う美術館であるかはわからないが)どちらも【美術館の案内係】という仕事をしている」 という意味になります。 6. まとめます。 A. 「N1はN2と同じN3です」という文型においては、おっしゃるように、N3は「N1、N2+の」で連体修飾できる名詞です。 ただ、 『「N1のN3は」N2のN3と同じです」という意味になる場合もありますが、 『「N1は」N2のN3と同じです」という意味になる場合もあります。 微妙にニュアンスが違います。 『「N1のN3」について述べたいのか、あるいは、「N1」について述べたいのか』 という違い、つまり【発言者の意図】が違う、ということです。 B. 「同じN3です」と、 「同じで、N3です」は、 微妙に異なりますが、通常はどちらも使われる表現です。 前者は「N3」という名詞に掛かりますが、後者は「N3である」という活用語(=状態・動作)、あるいは文脈自体に掛かります。
- bakansky
- ベストアンサー率48% (3502/7245)
> 「私のクラスはトムさんのクラスと同じです。」「兄の恋人の名前は母の名前と同じです。」というふうに、「N1のN3はN2のN3と同じです」と変換できるではないでしょうか。 一般的に、そういうふうに言えると思います。 > 「マリアさんはロースさんと同じ優しい人です。」はだめで、「マリアさんはロースさんと同じで、優しい人です。」のほうが正しいです。 前者でも分からないことはありませんが、後者の方が自然な日本語に感じられます。あるいは、「マリアさんも、ロースさんと同じように、優しい人です」 などとも。 > 「マリアさんはロースさんと同じ学生です。」という文は、二人とも先生で、同じ学生を教えているとなります? マリアさんとロースさんが、ふたりとも同じ学校に通う生徒であれば、「マリアさんもロースさんと同じ学校の学生です」 という言い方ができます。けれども、彼らが先生で、ふたりとも、同じ学生を教えているという意味なら、「マリアさんもロースさんと同じ学校の先生で、同じ学生を教えています」 などという文にする方がいいでしょう。 > 「日本史は中国史と同じ先生です。」のほうは?正しい文ですか? 正しいです。「日本史も中国史も、同じ先生です」 あるいは 「日本史は、中国史と同じ先生です」 という言い方もあります。 > 「トムさんは鈴木さんと同じ美術館の案内係です。」のほうは正しいですか?「トムさんと鈴木さんは同じ美術館で案内係の仕事をしている」という意味ですか? 正しいです。意味もそのとおりです。トムさんのことが話題であれば、「トムさん も 鈴木さんと同じ美術館の案内係です」 という文にすることもあります。