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法曹、老荘

50年前の授業では“法曹”は“ほっそう”という読みで習いました。 55年前の高校では“老荘”も“ろっそう”とか先生は発音していたかに記憶しております。 質問; 1.“老荘”も“ろっそう”と読んだ時期がありましたでしょうか? 2.“法曹”、或いは“老荘”も、このように、つまる発音で読むのは経緯か理由はあるのでしょうか?

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  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15297/33016)
回答No.1

krya1998さん、こんばんは。以下は小学館の『日本国語大辞典』や董同和(龠+禾)『上古音韵表稿』のお力を借りています。 質問; 1.“老荘”も“ろっそう”と読んだ時期がありましたでしょうか?     いいえ。ありません。歴史仮名遣いは「ラウサウ」です。     「老」は、中国の上古音では *log (o の上に山形の帽子)、中古音では*lau が再構されています。ここで大切な事は日本で「つまる音」になる要素(例えば、韻尾の入声音(=閉鎖音))がないことです。  2.“法曹”、或いは“老荘”も、このように、つまる発音で読むのは経緯か理由はあるのでしょうか      法曹の方は、歴史的仮名遣い「ハフサウ」が、雄弁に質問者さんのご記憶が正しい事を示しています。『大辞典』にも、「ほっそう」は、ちゃんと出ています。     「法」は、中国の上古、中古を通じて k'iap のような音が再構されています。ここで大切なのは、韻尾が p(唇内入声)に終わり、「フ」と日本で仮名書きされて「つまる音」になる要素が歴然としてある事です。     纏めますと、「老荘」には「ろっそう」の歴史はないが、「法曹」の方は、中国音に遡っても(=通俗音ではなく)「ほっそう」と読む正統の歴史がある、と言う事です。

krya1998
質問者

お礼

さすがにPS700さん有り難う御座います。 “ろっそう”は記憶違いでしたか。 知識を確認できることは嬉しいことです。

その他の回答 (1)

  • TANUHACHI
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回答No.2

 こんにちは。 (2)の「法曹」に関してだけ、事例を挙げることができます。平安末に記された『法曹類林』および鎌倉時代の『法曹至要抄』の名称があります。それぞれ「ほっそうるいりん」「ほっそうしようしょう」と読み、前者は藤原通憲(信西)後者は明法家の坂上氏による編纂とされる、共に法律注釈書として知られています。  また京都市の白河あたり(現在の岡崎公園および平安神宮一帯)にあったとされる六勝寺(りくしょうじ)のひとつ法成寺も「ほっしょうじ」と読み慣わしている記憶があります。  とはいえ、明法家を「ミャウバウカ」と読み下す事例もあることから、「法」は「ほう」「ほっ」の二つの読み方があったことも容易に推測することもできます。これはあくまでも個人的な推測にすぎませんが、「法」は「規範としてのノリ」であることから「ノる」「ノッとる」との発音の別が生まれたと考えています。

krya1998
質問者

お礼

PS700さんのご回答でも勉強できましたが、やはり“ほっそう”のほうはあったが、“ろっそう”は私の勘違いでしたね。 まことに有り難う御座います。

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