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酸性物質 塩基性物質 定義

アレニウスの定義に従うと、CO2やNH3はアレニウス酸やアレニウス塩基ではありませんが (水と反応し生じるH2CO3やNH4OHがアレニウス酸とアレニウス塩基であるため) 間接的に他のアレニウス酸やアレニウス塩基と関係してきます。 よってアレニウスの定義に従って話をしているときに CO2やNH3のことを酸性物質や塩基性物質と呼称することは知っているのですが 酸性酸化物や塩基性酸化物もそれぞれ酸性物質や塩基性物質にカテゴライズされることを知りました。 ここで酸性物質や塩基性物質の定義を調べようとしたのですが見つけられませんでした。 酸性物質と塩基性物質の定義を教えてください。

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  • htms42
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回答No.5

#3に 「アレニウスの定義が目指していたのは分類の立場である」と書きました。 性質とか反応を説明するためのものではないのです。 「Hを含んでいて、水溶液中でH^+を放出する物質」というのは構造によって酸であると判断する基準になっています。そういう物質に「~酸」という名前を付けています。その酸の塩に対して「~酸~」という名前をつ行けています。この名前が残る限り、アレニウスの定義は存続して行くのです。 性質で酸を定義しているのではありません。性質を踏まえていますが物質を分類して行くための基準になる性質としてです。酸という分類をするための基本になる構造はどういうものであればいいのかということだろうと思います。従って酸性を示すが酸という分類の枠組みには入っていないものが出てくるのは承知のことだったのではないでしょうか。CO2を酸としなかったのはH2CO3を酸の基本形としたからです。 上の基準に当てはまるように見えても酸には入れていない物質もかなりあるようです。 フェノールのOHが酸性を示すというのはどの教科書にも出てきます。 でもフェノールはアルコールの仲間に入れています。 構造で分類しているというのが分かる例ではないでしょうか。 アセチレンのHが外れやすいというのはAg2C2を作る反応で出てきます。これも塩として考えることができるでしょう。でもC2H2は酸とはしていません。 分類の基本となる構造としての「酸」と「酸性物質」とは別のこととしているのでしょう。 この酸の定義がはっきりしていなければ「塩」も決まらなくなります。 酸からH^+が取れた残りのイオンを負イオンとするようなイオン結合性物質を「塩」としました。これで一般のイオン結合性物質から「塩」を区別することができたのです。 2つ後のあなたの質問に対してdoc sunday様が >アレニウスの酸・塩基の概念を使う方が稀で、高校段階で既にブレーンステッドの定義が使われていると思いますが? と書いています。アレニウスの定義に従って物質が分類され、名前が付けられているのですから「アレニウスの概念を使うことは稀である」ということはありません。硫酸や硝酸、酢酸が酸であることを示すのに使っているのはアレニウスの定義です。「アレニウスの概念を使うことは稀である」という認識がどこから出てきているのか理解できません。高校の教科書に出てくる物質の名前でブレンステッドの定義に従っているものなどありません。 塩は全てイオン単独ではなくて対のイオンを含んだ電気的に中性の物質として命名されています。 NH4^+が酸であるというのは働きにおいてです。名称として新しく「~酸」という名前を付けようという動きがあるわけではありません。 そういうことで言うとアレニウスの定義とブレンステッドの定義は並べて比べることのできるようなものではないということになります。構造に基づいて物質を分類しようとするときに使った定義と働きに基づいての定義とは異なるのです。酸・塩基の定義は二重構造になっているのです。 ブレンステッドの定義をアレニウスの定義の拡張であるという風に位置づけるのがおかしいのです。 アレニウスの定義はそのままにしておいて、別の面から見てみようという時の定義です。 アレニウスの定義を変更しようとしているものではありません。 命名法はそのままです。ブレンステッドの定義に従って名前を変更しようという動きがあるわけではありません。 IUPACにどういう風に定義されているのかは探し切れていません。しかし、日本語名でもIUPACの命名法にのっとっているのが普通ですから日本語名から判断したものとあまり違っているとは思えません。

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  • htms42
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回答No.4

#3のお礼の中での質問について ・理化学辞典での定義が能力についての定義になっている そうです。酸・塩基のどちらの働きをするかの可能性は能力の判断によって決まります。可能性が1つしかないのか2つあるのかの判断は能力の判断と同じなのではないでしょうか。2つ可能性があればどちらの働きをしているのかは具体的な反応の場が決まらなければ決まりません。(これは酸化剤・還元剤でも同じです。) >(1)の定義と(2)の定義の違いは物質をポンと与えられたときにそれが酸や塩基かどうか言い切れるか 否かですよね?((1)の定義では言い切れないが、(2)の定義では言い切れる) (2)の定義であっても言いきれません。 NH3がNH4^+に変わればNH3が塩基として働いています。NH4^+がNH3に変わればNH4^+は酸として働いています。NH4^+がNH5^2+になることはないでしょう。従ってNH4^+には酸として働く可能性しかないのです。でも実際に酸として働くというのはそういう変化の起こる環境が存在しないとだめです。水溶液という環境が前提となるのであればNH4^+は酸であると言ってもいいでしょう。 NH3はNH2^-に変化することも可能です。電子式を書いてもらうと存在してもいいだろうというのが分かります。でも水溶液の中では存在しません。別の環境の中であれば存在するでしょう。例えば液体アンモニアの中ではどうでしょう。水の中で水H2OがH3O^+とOH^-の2つの形をとることができたのと同じようにNH4^+とNH2^-の2つの形をとることができるのではないでしょうか。水の中で水のイオン積の式[H3O^+][OH^-]=一定 を書くことができたのと同じように液体アンモニアの中でアンモニアのイオン積の式 [NH4^+][NH2^-]=一定 を書くも出来るでしょう。NH3がNH2^-に変わるような変化が起こればNH3は酸として働いたということになります。NH3も酸として働く、塩基として働くの2つの可能性のある物質だということになります。 ブレンステッドの定義がややこしくなっているのは 水溶液でのアレニウスの定義の不具合を解消しようとしている定義として考えるのか、水という溶媒に限定されていた酸、塩基の定義を水溶液以外の反応の場にも当てはめようとしているのかがごちゃごちゃになっているからです。 高校の教科書での扱いはこのどちらにもなっていません。 ただ、こういう定義があります、その定義に従えばこういうことが起こります、・・・ というだけです。

  • htms42
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回答No.3

酸性物質、塩基性物質は文字通り、 水に溶かした時に水溶液が酸性を示す、または塩基性を示す物質のことです。 (1)歴史的に言えばこれは酸、塩基と同じことです。 「ある物質を水に溶かして得られた水溶液が酸性を示せばその物質は酸である」というのが元々です。酸性であるということは一番基本的には字の通り、「酸っぱい味がする」性質のことです。そういう性質の液体が金属を溶かす能力を持っているというのも古くから知られていたことでしょう。果物の汁(特にレモンなどのかんきつ類の汁)は酸っぱいです。食べ物が古くなると酸っぱくなります。 でも、その後の展開で酸性を示すものが全て酸であるとは限らないという立場での枠組みを作ってしまったのでややこしくなってしまったのです。 (2)物質の分類の立場 基本となる物質としての酸、塩基とその組み合わせで生じる塩という枠組みで考えます。これによって収拾がつかないほど多様な物質を整理、分類することが可能になったのです。その前提には物質を化学式で表現して体系化するという理論の流れがあるはずです。 酸の種類が10、塩基の種類も10だとすると塩の種類は100になります。 元々の酸、塩基と合わせると120になります。液性で酸、塩基を定義するとこの120種の物質を酸、塩基に分けなくてはいけなくなります。塩の中には水に溶けないもの、中性のものもありますが酸性を示すもの、塩基性を示すものもたくさんあります。 そこでその基本になる酸・塩基をどう定義するのかが問題になります。 アレニウスの定義はそのためのものです。 ただ元々が性質で定義されていた酸、塩基を物質の構造に基づいて定義するのですからどこかにしっくりいかないところが出てくるのは避けられないことだということになるようです。 アレニウスの定義の表現が本に依って微妙に異なるのはこれを何とかつじつまの合うようにしたいということが理由になっているようです。アレニウスの論文の中にある元々の定義がそのまま載っている本はほとんどないというのが現状でしょう。 (3)アレニウスの定義(1884年) 理化学辞典で酸・塩基の定義を引いてみます。 酸 :水溶液中でH^+を出す物質 塩基:水溶液中でOH^-を出す物質 この「出す」の解釈です。 そのまま読めばH^+はその物質から出てきたものだということになります。 酸は元々自分の中に持っていたHをH^+の形で放出したのです。(元々の論文には「Hを含んでいて」という文章が入っていたというのを科学史の本で読んだ記憶があります。) 塩基の場合も出てきたOH^-は元々塩基の中に含まれていたものだということになります。 この定義によればCO2,SO2は酸ではありません。でも水に溶かせば酸性を示しますから酸性物質であることは確かです。これらは塩でもありません。酸の元になっている物質です。酸性酸化物という分類はここから出てきたものです。(ラボアジェノ時代にはCO2もSO2も酸でした。CO2は炭酸と呼ばれています。SO2は亜硫酸です。) NH3は困りますね。ありふれた昔から知られているアルカリ性の物質です。でも塩基には入らなくなるのです。NH4OHという表現は定義に合わせて無理に作った表現でしょう。分子としてのH2CO3は水の中で寿命は短いが存在するかもしれません。でもNH4OHという表現で表される物質はイオン結合性のはずですから取り出せない限り存在するとは言えないのです。NaClの分子が気相では存在しうるというのとは意味が異なります。 (NH4OHという表現は30年ほど前まではかなり出回っていました。現在では答案にNH4OHと書くとアウトになるでしょう。) 手元にある高校の化学の教科書(平成9年検定)を見てみました。 「酸とは、水に溶けて水素イオンH^+を「生じる」物質であり、塩基とは水に溶けて水酸化物イオンOH^-を「生じる」物質である。」 あなたの持っている教科書ではどうなっていますか。 「生じる」となっていますからCO2, SO2は酸としてもいいことになります。NH3は塩基です。 でもこの教科書での立場はこの定義を一般化しようとはしていません。NH3についての矛盾を解消することができればいいということだけの表現の修正です。 「酸性を示す塩は酸である」という立場をとるというところまで行くということはやっていません。 wikiの表現は「H^+の濃度を高める」というものですからここでの「生じる」という表現と同じです。 wikiもやはりNH3が塩基であるということが言えればそれ以上は必要ないという立場のようです。 「H^+の濃度を高める」という定義であれば酸性物質がすべて酸になってくるはずですね。 (英語版のwikiでは dissociate to form H^+ となっています。) ※現在では代表的な強い塩基としてはまず水酸化ナトリウムが出てきます。 でも水酸化ナトリウムが使われるようになったのは比較的新しいのです。産業革命の時期以後です。それまでは炭酸ナトリウムでした。世界のあちこちに産出する場所があります。天然に産出する炭酸ナトリウムのことをソーダと言います。水酸化ナトリウムが「苛性ソーダ」と呼ばれていたことがあるというのは新しく作られた「働きの強いソーダ」ということです。今の立場で言うとソーダは塩ですから塩基そのものではありません。でもかつては代表的な塩基だったのです。 (4)酸、塩基、塩を1つにまとめる 酸・塩基の基本形とその組み合わせによって生じる塩という枠組みで考えるということが元々の性質によって定義された酸・塩基のイメージと食い違うということの理由になっていました。 化学式による表現と液性による定義との矛盾をなくすにはどうすればいいでしょう。 「水溶液を酸性にするものは全て酸である」としてしまうのです。 ただそのまま昔の整理されていない定義に戻っても仕方がありません。塩酸とアンモニアの中和で生じる塩であるNH4Clは酸性を示します。その酸性の担い手はNH4^+です。酸だとするのはNH4ClではなくてNH4^+だとするのです。NaHCO3が塩基性を示すということが分かっていればその担い手のHCO3^-を塩基だとするのです。こうすると塩も酸、塩基に分類されますが数が大きく増えるということはありません。NH3に対してNH4^+が、CO2に対してHCO3^-が増えるだけです。NH3を塩基とすればNH4^+は共役酸という扱いになります。酸であるH2CO3に対してHCO3^-は共役塩基です。 これは水溶液で考えています。矛盾はかなり解消します。 でも新たな問題も生じてきます。 酸、塩基の名前は化学式上の表現に対して付けられています。基本形はどういうものであればいいのかがあいまいになってきます。塩を酸、塩基の分類の中に入れてしまったからです。 (5)水を酸、塩基の仲間に入れて考える 塩を酸、塩基の分類の中に含めてしまうということをやると基本形をどういうものにすればいいのかが問題になります。ここで目を付けるのがNH3とNH4^+の関係です。塩は必ずイオンを含んでいます。酸性とかアルカリ性とかの担い手になっているイオンには対応する分子が存在するはずです。基本形はその分子であるとします。その分子が変化してできたイオンは共役酸、または共役塩基とします。強さの序列はこの基本形で考えることにします。 そうするとNaOHは基本形ではなくなります。含まれているOH^-が働きの担い手です。このOH^-に対応する分子はH2Oです。OH^-はH2OがH^+を放出した残りです。HCO3^-やNO3^-と同じ位置づけにあるイオンだということになります。 水の存在を前提にして、酸、塩基の働きを考えていました。水は舞台です。役者ではありませんでした。ところが水が役者と同格になってしまったのです。酸の序列の中に入ってきてしまったのです。 また新たな問題が生じてしまいました。 定義というのはどこかを変更すると意味するところがどこかで違ってきます。ある問題点が解消されたとすると新たに別の問題点が生じるということが起こるのです。 (6)ブレンステッドの定義(1923年) アレニウスの定義から40年ほど後のことになります。 理化学辞典では 酸:H^+を相手に与えるような分子、またはイオン 塩基:H^+を相手から受け入れられるような分子、またはイオン ここにあるブレンステッドの定義は(5)で水溶液の中での酸、塩基の判断に使ったものと同じです。 この定義は教科書にも出てきますがアレニウスの定義の修正としては示されていません。ただ並立的にこういう定義もある、この定義に従うとこういう風になる、・・・という提示の仕方にしかなっていません。アレニウスの定義ではこういう点に問題点が生じた、それをこの定義ではこういう風に解決しようとしているという説明がないのです。「水は酸にも塩基にもなり得る」ということを面白ネタのように取り上げるだけでは暗記モノの化学にしかならないのです。酸、塩基、塩という分類をそのままにしておいてこういう考え方もありますよという話を出しているだけなのですから。 専門家はこの定義から出てきた水の位置づけだけに興味を持っています。水も役者の一人でしかないということになりましたから水のないところでの反応でも酸・塩基という考え方を使ってもいいのではないかというところに進んで行っているのです。水溶液での話はもう済んだことになっています

okokadka
質問者

お礼

回答ありがとうございます 今までに見た酸塩基周辺の定義解説の中で一番分かりやすい説明です。 ただ、いくつか質問があります。 質問1 (1)ブレンステッドの定義についてですが、私が見た定義だと 酸:H+を与える物質 塩基:H+を受け取る物質 であり、注記として「あくまで反応ごとに定められるのであり、酸になるか塩基になるかは 反応依存である」と書いてありました。 つまり反応において 実際に与えたか・受け取ったかどうかを考え定義しているという事ですよね。 (2)一方引用いただいた理化学辞典のブレンステッドの定義によると 塩基:H+を相手から受け入れられるような分子、またはイオン  とあり、反応において実際に受け取ったかどうかではなく その能力があるかどうかを考え定義していますよね。 (1)の定義と(2)の定義の違いは物質をポンと与えられたときにそれが酸や塩基かどうか言い切れるか 否かですよね?((1)の定義では言い切れないが、(2)の定義では言い切れる) 同じブレンステッドの定義について二種の表現があり決定的に性質が違うと思いますが どちらが正しいのでしょうか? 質問2 iupacの命名法ありますよね? あれの方針って「物質を分類→その分類ごとに命名ルールを定める」って感じですよね。 その分類する際に「酸、塩基」のカテゴリーもありますよね? その際に酸塩基はどんな定義を採用しているのでしょうか?

  • malaytrace
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回答No.2

>アレニウスの定義に従うと、CO2やNH3はアレニウス酸やアレニウス塩基ではありませんが (水と反応し生じるH2CO3やNH4OHがアレニウス酸とアレニウス塩基であるため)  この前提が違うのではないかと思います。Wikipediaにおいてもアンモニアはアレニウス塩基の例としてあげられており、私もこの記述は妥当だと思います。気体の塩化水素と気体のアンモニアのような、水を溶媒としない反応でアンモニアをアレニウスの定義で塩基とできませんが、水に溶け水酸化物イオンを生じさせる物質であるアンモニアはアレニウス塩基の一つであると考えるべきではないでしょうか。 http://ja.wikipedia.org/wiki/酸と塩基#.E3.82.A2.E3.83.AC.E3.83.8B.E3.82.A6.E3.82.B9.E3.81.AE.E5.AE.9A.E7.BE.A9  CO2については、ずっと「酸性酸化物」として記述されてきましたが、最近「酸」として挙げてある教科書を初めて見ました。  H2CO3やNH4OHという表記は、現在高校の教科書でもあまり用いられません。H2CO3については記述がある場合(特に平易な教科書)も見受けられますが(但し分子として存在しない云々の説明あり)、NH4OHは用いません。

  • hitomigi
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回答No.1

ブレンステッドローリーもぜひ調べてみてください!

okokadka
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 ブレンステッドの定義および、ブレンステッド酸、ブレンステッド塩基がどういう物かは理解しています。 そしてアレニウスの定義とどのように異なっているかも理解しています。 (アレニウスの定義では物質ごとに酸塩基と言い切れますが、ブレンステッドの定義では反応依存です) 今回の質問の趣旨とは異なるように思いますが?

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