非上場会社の従業員には勤務先の帳簿の閲覧権は無い?
殆どの会社員が勤務先の会社法人の会計帳簿をまともに見ていない
(正確に読み解き、状況把握が覚束ない)イメージが強めですが、^^;
現実として、実際の所、財務諸表開示義務(一般公開義務)のある
上場企業では無い、非上場企業の会社員、それも経理部以外の
部長以下、普通の平社員、新入社員が、
勤務先の会社の会計帳簿をいつでも自由に気兼ねなく閲覧できる
会社なんて圧倒的に少ないでしょうか?^^;
経理担当部署に配属された社員さんなら、新入社員でも、毎日、
クラウド会計ソフトにアクセスして、貸借対照表も損益計算書も
キャッシュフロー計算書も普通に閲覧できそうですが、
経理部署以外の部長以下の非役員は、下手すれば、40代でも、
会計帳簿内容を把握できていないケースが、普通に、多々あるのでは
無いでしょうか?
あなたの勤務先企業では、経理担当で無くても、いつでも誰でも
自由に会計帳簿を閲覧できる仕組みになっていますか?
非経理担当の全社員にも、クラウド会計ソフトのアカウントへの
ログインパスワードを教えて、自由アクセス権を保証するという
のは、セキュリティー上も、無理っぽいでしょうから、
経理部長だかの立ち合いの下、クラウド会計ソフト上の帳簿データに
アクセスして、(それをUSBメモリにDLすると、流出のリスクも
あるから、)紙のコピーを取らせてもらうみたいな感じですかね?
^^;(それでも流出リスクはあるでしょうが…。)
広島に本店を置く21という眼鏡屋さんは、社内イントラネットで
会計帳簿を全社員が自由に閲覧してシェアできる仕組みを構築して
いた様な気もしますが、記憶があいまいです。が、もしそうなら、
あなたが社員なら、イイと思いますか?
「バランスシートは他人に見せるな。」という金言もある様ですが、
非上場企業の代表取締の立場の方も、会社の会計帳簿は、税理士さんや会計士さん、経理部長以下、経理担当社員以外には、見せたくないのが、本音というか、至極、普通の感覚でしょうか?^^;
もし、あなたが沢山の社員を召し抱えた社長さんという立場なら、
経理部署以外の全従業員にも、会社の財務状況データ(会計帳簿類)を、
社内で透明化して、定期的に全員でシェアして話し合える様な仕組みを構築し、状況の理解に努めて欲しいとかって思いますか?^^;
何となく、思わない様も気がしますが(笑)、思う理由、または、
思わないは、何ですか?
経理部長さん以下、経理担当社員さん、税理士さん、会計士さん、
コンサルのあなたのご意見も伺いたいです。
よろしくお願いします。<(_ _;)>
(以下、参考)
・世界大百科事典 第2版「帳簿閲覧権」の解説
【帳簿閲覧権】
株式会社,有限会社の会計の帳簿および書類の閲覧または謄写を
求める株主または社員の権利。
1950年の商法改正でアメリカ法にならって採用された制度で,
株主・社員がその権利(とりわけ代表訴訟提起権,差止請求権)を
確保・行使するための前提として重要な意義を有する。
その対象となるのは,会計帳簿および会計書類であって,
業務・財産には及ばない。
帳簿閲覧権者は,発行済株式総数または資本の100分の3以上に
当たる株式または出資口数をもつ者であり,その意味でこれは
少数株主権または少数社員権の一種である
(商法293条の6,293条の7,有限会社法44条の2,46条1項)。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について