残念ながら、大学でドラムの修理やメンテナンスを教えているところはないと思います。
国立音楽院のような専門学校の中に、他にもいくつか教えている学校があるようです。そのような職業は最近は「ドラムテック」と呼ばれているようですので、検索してみるといいと思います。
ただ、ドラムテックという職業は、学校を卒業すればどこかに就職できてその会社で仕事が出来るというタイプの職業ではありません。一部、大手の楽器屋さんでドラムテックのサービスを一般のアマチュアミュージシャン向けに提供していたり、レコーディングスタジオがそういうサービスを提供していたりという例も少しはありますが、ほとんどのドラムテックの方はフリーランスで仕事をしています。
つまり、どこかから給料を貰うわけではなく、プロのドラマーの方ひとりひとりから自分で直接契約を貰って仕事をしているということです。
そういう方々が元々どうやってそういう仕事で食べていけるようになったのかというと、けして学校で技術を学んだからではありません。大抵の方は元々はドラマー志望で、修行としてプロドラマーに弟子入りしてドラムの運搬・据付・調整などの仕事をして現場で技術をつけて、その後そちらの腕を買われて他のドラマーからも仕事が集まるようになって食べていけるようになったというパターンが多いと思います。
なので、専門学校で2年やそこら学んだとしても、それですぐに食っていけるほど甘い世界だとは思わない方がいいと思いますよ。実際、今現在この分野の第一線で活躍されているほんの一握りの方は「ドラムテック」と呼ばれていますが、上にも書いたように、普通この仕事は「ローディー」「ボウヤ」と言われる、ドラマーの弟子がほぼ無給でやる仕事です。あるいは、ドラマーが自分でやってしまいます(忙しくなければ)。
それだけ仕事が少ないということは知っておいた方がいいと思います。