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既発債の価格の決まり方

  既発債の市場価格は、どのような観点を考慮して決められるのでしょうか? 例えばA国国債10年物5% 5年経過10万円の国債は、A国国債5年物10%新発国債10万円が、発行された時に価格は、どのようになるのでしょうか?

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noname#212174
noname#212174
回答No.4

ANo.2です。 >新発債も額面がくより低い額で売られているようですが、そうなると、新発債の価格と、既発債の価格 は、どのように決められるのでしょうか? 「市中金利」で決まります。 前回、「既発債」は「新発債と同じ利回りになるように価格がディスカウントされる」と回答しましたが、仮に新発債の存在がなくとも「市中金利」が変化すれば「既発債」の価格は変化します。 言い換えれば新発債の金利が「10%」だったから、既発債はその金利に合わせて値が下がった(利回りが上昇した)わけです。 その後金利がさらに上がっていけば、既発債はさらに価格が下がり、新発債(だった債券)の価格も(利回りが市中金利と同等になるまで)下がります。 もっとも 金利上昇(下落)=債券価格下落(上昇)は 債券価格下落(上昇)=金利上昇(下落)でも良いわけで 表裏一体の関係です。 実際、日本では金利が自由化されたので、日銀による金利の調整は「公開市場操作」と呼ばれる主に債券市場での売買によって間接的に行われています。 『日本における政策金利』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BF%E7%AD%96%E9%87%91%E5%88%A9#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E6.94.BF.E7.AD.96.E9.87.91.E5.88.A9 『公開市場操作』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E9%96%8B%E5%B8%82%E5%A0%B4%E6%93%8D%E4%BD%9C 『日本銀行の金融市場調節手段にはどのようなものがありますか?』 http://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/seisaku/02201001.htm/ (参考) 『債券投資のしくみ』 http://www.takagi-sec.co.jp/start/saiken/shikumi.php 『国債の値段(価格)が上がると金利(利回り)が下がり、価格が下がると利回りが上がるのはなぜですか?』 http://manabow.com/qa/kokusai.html 『国債と金利の関係を整理する』 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101014/216635/ ※ご質問の主旨と違っているようでしたらご指摘下さい。

sasa3939panda
質問者

お礼

ご説明ありがとうございました。 債権の価格の決まり方が理解できました。

その他の回答 (3)

  • xexstyle
  • ベストアンサー率72% (72/99)
回答No.3

基本的には発行体が一緒であればリスクが同じになります。 さらに満期までの期限が一緒の債券であれば、利回りも一緒になります。 もし、利回りに差が発生したら裁定の機会が発生しますから。 リスクと期限がほぼ一緒の債券は、利回りが一緒になるように価格が調整されます。 利回りは単利で計算する方法と、複利で計算する方法があります。 単利での利回りは、一年あたりのクーポンの支払いによるインカムゲインと、購入価格と満期償還額の差から発生するキャピタルゲインの一年当たりの額を合算し、それを購入価額で割って計算します。式で書くと、満期償還額100円の場合、 単利利回り = ( (クーポンレート×100円) + (100円-購入価格)÷残期間 ) ÷購入価格 リスクと期限が一緒の二つの債券があれば、上記式が等しくなるようそれら債券の価格が調整されるわけです。 複利の場合は、もう少し複雑な式になります。 クーポンの受取が年1回、その受取額をC(=クーポンレート×100円)、期限までの年数をn、利回りをrとすると、 購入価格 = C÷(1+r) + C÷(1+r)^2 + C÷(1+r)^3 +…+ C÷(1+r)^(n-1) + (C+100円)÷(1+r)^n リスクと期限が一緒の二つの債券があれば、上記式のrが等しくなるようそれら債券の価格が調整されるわけです。 注意:^の記号はべき乗(るい乗)を表します。 単利は計算内容が理解しやい上に、計算もしやすいので一般の方の計算には向いています。 ただ単利は時間軸を正確に表していないうえ、日本でしか通用しないので、専門的な人は複利で計算します。 最初の方で、リスクと期限がほぼ一緒の債券は、利回りが一緒になるように価格が調整されると書きましたが、これは国債だけの関係ではなく、他の金融商品とも同じ関係になり、それら間で互いに影響しあいます。

sasa3939panda
質問者

補足

詳細な回答ありがとうございます。 甲:A国国債10年物5% 5年経過10万円の国債 乙:A国国債5年物10%新発国債10万円 として、単利で値が決まる場合を考えます。 ( (甲クーポンレート5%×100円) + (100円-甲購入価格)÷残期間 5年)= ( (乙クーポンレート10%×100円) + (100円-乙購入価格)÷残期間5年 ) を満たす 甲購入価格と乙購入価格 は無数に存在すると思うのですが、 実際に取られる値は、どこに落ち着くのでしょうか? 重ね重ねすみませんが、ご教授お願いしたく

noname#212174
noname#212174
回答No.2

長いですがよろしければご覧ください。 >既発債の市場価格は、どのような観点を考慮して決められるのでしょうか? ご存知のように基本は「需要と供給」ですから、株と同じく「市場価格」は「売買が成立した価格」ということにはなります。(理論価格については後述) 日本の場合、国債の流通市場には「取引所取引」も存在しますが圧倒的な売買量の違いにより、実質「店頭取引(相対取引)」のみといって良い状況です。 もっとも、店頭取引とはいえ為替市場のように高度に業者間のネットワークが発達していますから、まさに「市場」と呼んでもよい規模です。 『債券取引入門講座 第7回 流通市場』 http://www.findai.com/kouza/307bond.html 『相対取引とは』 http://www.finance-dictionay.com/2008/04/post_244.html ------------- 理論的な価格については、税金をはじめいろいろ省いて「概念」だけにすると以下のようになります。 >10年物5% 5年経過(既発債) 残存するクーポンが5年分で25円。 額面通りの100円で買えば、償還時には100円が戻りますので投資結果は 100円→100円+25円=125円 ■投資額に対して25%の収益 一方、 >5年物10%新発国債 残存するクーポンは5年分で50円。 同じく額面通りの100円で買えば償還時の投資結果は 100円→100円+50円=150円 ■投資額に対して50%の収益 この「既発債」と「新発債」のどちらを買うかを選択した場合、「既発債」を「100円」で買う投資家はいません。 よって、「既発債」は「新発債」と同じ投資収益が見込めるところまでディスカウントされることになります。 既発債が投資額に対して50%の収益になるためには X円×1.5=125円  ↓ X円=125円/1.5≒83.33 となるので、額面100円に対して流通価格は83.33円までディスカウントされることになります。 実際には市場の金利動向と既発債価格の連動があって、その結果新発債の金利が決まってくるというのが一般的な流れです。 -------- なお、現物市場と共に円滑な価格形成に寄与しているのが「国債の先物市場」です。 「先物市場」は参加する投資家の多様化と裾野の拡大をもたらします。(最近ではCFDで個人でも簡単に市場に参加できます。) つまり、より広範な視点が市場価格に反映されてくるわけです。 「現物」と「先物」の価格はいわゆる「裁定取引」というものが仲介役となって連動しています。 「裁定取引」はどちらかが割高(割安)になったときに、その差額に目を付けて行われる売買です。 『外国為替入門講座 第9回 裁定取引』 http://www.findai.com/kouza/209fx.html ※不明点、間違いなどありましたらご指摘ください。

sasa3939panda
質問者

補足

新発債も額面がくより低い額で売られているようですが、そうなると、新発債の価格と、既発債の価格 は、どのように決められるのでしょうか? (No.3の回答者の方への補足入力と同じことを尋ねています) ご教授のほど 宜しくお願いします。

  • fujic-1990
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回答No.1

 俺はA国のファンだ!というようなものも含めていろいろでしょうが、主なところは市場性(換金性)、金利、デフォルトの危険性でしょうか。  お尋ねのA国国債の場合で言えば、・・・ ザックリとわかりやすく言うと  新しい5年物10万円国債は、5年間で5万円の利息が付きます。で、5年後に10万円もどってくるはずですよね。  となると、古い10年物は、5年後に10万円戻ってくることは当然として、5年で5万円儲からないとバランスが悪いので、そうなるように下がるはずです。  つまり、5年で利息が25,000円入ってきますから、単純に考えると、本体価格は25,000円下げて、75,000円に下がるのではないでしょうか。  そうなれば、どちらも5年で5万円儲かって、元本の10万円が戻るということで平等のはずだからです。  (ホントのことを言えば、もっと細かく金利計算したほうがいいと思います)  ただ、金利が上がると言うことは、健全な資金需要があるからなのか、ギリシアのように返済してもらえるのかどうか判らないため並の金利じゃ貸す人がいないからなのか等々、さまざま考えてみないといけませんね。  多くの人が「5%じゃたりない。20%くらいほしい」と思っているところに金利10%もの国債が出ると、出た瞬間に「やっぱりね」「A国も危ないのを認めた」と判断されて、新も旧も全部の国債価格が下がることもありえます。  私は素人ですからこのあたりでやめておきますが、プロだと、この回答欄に書けるほど簡単ではないでしょうね。 (^^;

sasa3939panda
質問者

お礼

わかりやすい例での回答ありがとうございました。 >新も旧も全部の国債価格が下がることもありえます。 もあるので、もう一段 理屈がありそうな感じですね。

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