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この場合ケース
例えば、自分の飼い犬が他の人が飼っている犬をかんでしまった場合、病院に行けば確かに治療費を出すことになるかと思いますが、こちらが「すぐに病院に行ってください。」といったのにも関わらず、「しばらく様子をみますからいいです」と答え様子を見るために病院へ行かず急変してしまった場合どうなるのでしょうか？傷害保険などの適応なども出来るのでしょうか？
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損害賠償の対象となる損害は，まず，加害行為と因果関係のある損害として決定されます。因果関係とは，「あれなければこれなし」の関係をいうものです。質問の場合でも，「加害者の犬が噛まなければ，被害者の犬は死ななかった」という関係にありますので，因果関係はありそうですが，加害行為と結果との間に，加害者以外の者の行為が介在する場合には，そう簡単にはいえません。 人間の場合でも，交通事故で負傷して手術を受けたところ，医療過誤が起こって死んでしまったというような場合もあります。同じように，被害者が被害に対する適切な対応を怠ったために，重大な結果が生じたという場合にも，常識的な飼い主であれば病院に連れて行くことが明白であり，もし適切に対応していれば死亡しなかったことは明らかで，被害者側の犬の死亡は，もっぱら被害者の対応が悪かったために生じたというような場合には，因果関係が否定される場合もないわけではないということができます。 ただし，最高裁は，因果関係の否定には余り積極的ではないようです。 そこまで行かない場合，すなわち，加害者側の犬が被害者側の犬を噛んだために被害者側の犬が死亡したということは否定できない場合には，被害者側の手落ちを理由に，加害者は損害の一部だけを支払えばよいということにされます。これを過失相殺といいます。交通事故ではしょっちゅう出てくる話です。被害者側の犬の死亡に対して，加害者と被害者で，お互いに何割ずつ損害を負担するか，ということになるわけです。 質問のケースも，たいていの場合には，過失相殺で損害の何割を加害者で負担するか，という話になる者と思われます。 なお，このような場合であっても，損害保険の適用はあります。
お礼
詳しく明細にありがとうございました。 参考にさせていただきます。