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NO2 の生成

N2+ 3H2 → 2NH3 と 4NH3 + 7O2 → 6H2O + 4NO2 で、化学平衡も考慮して、なるべく多く4NO2を生成したいのですが、どうすればいいでしょうか?  おねがいします。

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  • Julius
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回答No.2

なんとなく下で雑談風のことを書きましたが、 良く考えてみれば質問の回答になっていませんね。 問題となるのは「なるべく多くNO2を生成」が意味することです。 何に対する収率を上げるのか、どの程度の「時間」での収率を上げるのかで、 答えが変わります。 理論上、NH3への転化率を上げるには温度が低い方が有利ですが、 その変わり反応速度が犠牲になります。 だから高温・高圧で反応することが望まれます。 水素を無駄にして良いのなら、例えば水素圧だけを 高くしてやって、窒素に対するアンモニアの転化率を向上させることが できます。 一方NOの合成に関しては、温度を上げれば上げるほど有利になります。 ところがNOの酸化によるNO2への変換に関しては、 逆に温度を下げれば下げるほど有利になります。 酸素を無駄にして良いのなら、例えば酸素圧を極端に上げて、 高温、高圧で反応させてしまえば、NO2の生成が向上します。 「化学平衡も考慮して」という言葉がひっかかります。 なんでも一方の分圧を高圧にしてしまえば、平衡は傾きますし、 反応速度を犠牲にしていいのなら、温度を下げることで収率は上がります。 何となく現実の工業的背景を問おているように見えます。

その他の回答 (1)

  • Julius
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回答No.1

平衡反応を考える上で重要なことは、 1). 成分物質の密度(分圧)を上げることにより、 その成分が減る方向に平衡が移動する。 (aA + bB <-> cC + dD に対して平衡定数Kp = (C^c*D^d)/(A^a*B^b)) 2). 高温であればあるほど分子数が増える(エントロピー増大)方向に 平衡が移動する。(ΔG = ΔH - TΔS = RTln(Kp)) 3). 高温であればあるほど反応は早くなる。 高密度(高圧)であればあるほど(衝突係数が上がるほど)反応は早くなる。 (k = Aexp(-E/RT)) 高校生であれば、1)番以外の式は知らなくて結構ですが、 意味は覚えて下さい。 N2 + 3H2 <-> 2 NH3 というのはHaber-Bosch(ハーバーボッシュ)法と呼ばれる 工業上非常に重要な反応です。平衡定数を調べれば分かりますが、 室温では理論上右側に平衡が移動するはずなのですが、 現実にはこの反応は室温ではまず進行しません。 そのため反応速度を上げるため、高温で反応させる必要があります。 ところが高温では逆に平衡が左側(分子数が増える方向)に移動するので、 窒素・水素の分圧を上げて、高圧で反応を行う必要があります。 工業的には鉄やルテニウムなどの金属触媒と塩基を加えて 反応速度を稼いでいます。 次に 4 NH3 + 7 O2 <-> 6 H2O + 4 NO2 ですが、これは多段階反応で、以下の三つの反応を経て硝酸を合成する Ostwald(オストヴァルト)法と呼ばれる、これまた重要な反応です。 (1) 4 NH3 + 5 O2 <-> 6 H2O + 4 NO (2) 2 NO + O2 <-> 2 NO2 (<-> N2O4) (3) 3 NO2 + H2O <-> 2 HNO3 + NO (1)番目の反応も、現実には室温で進行せず、 高温で反応速度を稼ぐ必要があります。 工業的には白金触媒で酸化速度を上げてやります。 (1)段目の反応は、高温であれば右に平衡が移動しますが、 (2)段目の反応は高温では進行しません。 なぜならば分子数が減る反応だからです。 現実には(1)の反応混合生成物を室温近くまで温度を 下げてやることにより、自然とNOが未反応のO2と反応してNO2になります。 高温・高圧条件なら一気に(1)+(2)の反応が進行しますが、 エネルギー的に無駄です。 NO2と書きましたが、通常NO2はN2O4と完全に平衡状態にあり、 高圧ではN2O4となっています。 アンモニア・硝酸合成の歴史的背景については 参考urlに詳しく出ています。

参考URL:
http://www3.justnet.ne.jp/~ashigal/ww1/topic/nh3g.html

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