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ラテン語 奪格
ラテン語の名詞の格の説明で、 主格…'主'語を表す 属格…所'属'を表す 与格…与える対象を表す 対格…動作の'対'象を表す 呼格…'呼'び掛けを表す というように説明がきをつけているんですが、「奪格」の説明が思いつきません。 「奪う」って何をですか? 奪格って手段・方法を表す格ですよね? なぜ「奪」? 「奪」を使った説明 を教えてください。
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奪格は ablativus(英 ablative)と言いますが、これは動詞 auferre (ab ~から + ferre 運ぶ '奪う・持ち去る')のスピヌム語幹 ablat- による名称です。 「あるものをあるもの “から” 奪う」というような動詞で典型的に使われるからですが、 例)Aを(対格)Bから(奪格)自由にする liberare 奪格 Ablativus に落ち着くまでは「第六格」と言われたり Comparativus(比格)とも言われていたことがあります(比較対象に奪格が使われるため)。 ところで絶対奪格や手段の奪格の方がどちらかというと目立ちますが、これは本来造格(Instrumentalis 道具の格。具格とも)が持っていたもので、ラテン語においては本来の奪格と同じ形になってしまいました。名称と用法が一致しないのはそのためです。
お礼
遅くなりすいません。 そんな経緯があったんですね... ありがとうございました。ラテン語、難しいですね...