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電解質について
ある溶媒(水)の中で水和がなければ陽イオンと陰イオンにはならないということですか? 但し水和しても陽イオンと陰イオンにはならないものもある。 この認識はあっていますか?
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水和(hydration)という用語は、大きく分けて二通りの意味があります。 どちらの意味の場合でも、水が付加することを表します。 一つ目の意味は、質問者様が挙げてらっしゃるような用法。 イオン、分子などの周囲を水分子が取り囲み、一時的に、あるいは条件によっては不可逆的に結合することです。 しかしながら、この水和は、結合される分子中の原子の並びが入れ替わったりはしない(別の物質に変化するわけではない)という過程です。 「水和するから電離する」というよりも、「イオン性の物質が電離するときに同時に水和が起こる」とお考えください。 電離する(イオンに分かれる)物質、すなわち電解質であるかどうかは、基本的には、どんな原子(団)がその物質に含まれているかによります。 溶かす相手の溶媒(ご質問の場合であれば、水のこと)の種類によっても電離のしやすさに差は出るので、「水和があるから電離できる」という言い方は、あながち過ちとは言えません。 水は確かに様々な物質を電離させやすいと思います。 ただ、必ずしも溶媒が水でなくても、電離は起こり得ます。 イオンが水和されるのは、イオンの電荷と、水分子中の電子やプロトン(水素原子の原子核)が相互作用するからです。 水分子のように、分子中の静電的な偏りが大きい物質は、「極性が高い」と言います。 ですから、相手がイオンの場合に限らず、分子中に静電的な偏りの大きい部分を持つ異なる物質同士は、水和のような相互作用をしやすいといえます。 電離がなくても相互作用し得るということは、質問者様のおっしゃる「水和しても陽イオンと陰イオンにはならないものもある」は、正しいということですね。 二つ目の水和の意味は、単に、反応によって水が付加し、付加された物質が別の物質に変化するというもの。 不飽和結合を持つ有機化合物などでは典型的な反応です。 例えば、O=C(CH3)+H2O→(HO)2C(CH3)2(可逆)といったものです。
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- km1939
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基本的には、質問者さんの考え方でよろしいです。 (1).イオンからなる物質の溶解(例えばNaCl) 水は極性分子なので、負の電荷を帯びた酸素原子がNa^+と正の電荷を 帯びたH原子がCl^-が引き合い(水和する)そのためNa^+とCl^-は水和イオン とになり、水中に拡散していく(溶解) (2).極性分子分子からなる物質の溶解(例えばエタノール) 水分子中の正の電荷を帯びたH原子が、エタノール分子のOH基の負の電荷 を帯びたO原子と引き合う(水素結合を生じて水和する)そのためエタノール は水に極めてよく溶ける。 (3).電解質と非電解質 NaClやHClのように水溶液中で電離する物質を電解質、エタノールのように 電離しない物質を非電解質と言う。 つまり、水に溶解したからと言ってイオンになる物質とならない物質がある。
お礼
よく分かりました。ありがとうございました。