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過呼吸って何故なるの?
過呼吸って何故なるのですか?またどんな症状ですか?
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人間は呼吸によって酸素を吸って二酸化炭素を吐き出します。 肺を大きく膨らませて肺の中へ空気を取り込むと、空気中の酸素が血液の赤血球の中にあるヘモグロビンと結びつきます。酸素と結合したヘモグロビンは、赤血球とともに血流によって全身へ運ばれます。末梢の筋肉や内臓、脳などに辿り着くと、ヘモグロビンは酸素を離します。こうして末梢の細胞に酸素が運ばれます。 でもちょっと待ってください。ヘモグロビンが酸素を運ぶためには、途中の血管の中で酸素を離してしまっては困ります。末梢の筋肉や内臓に辿り着くまでは酸素としっかりと結びついていなければなりません。途中で酸素を離してしまっては困ります。 そして末梢へ届いたら、今度は酸素を離さなければなりません。末梢まで酸素を持って行っても、酸素を離さないでまた肺まで酸素を持ち帰ってしまっては意味がありません。ですから、ヘモグロビンが酸素と結合したり離れたりするためのスイッチが必要なのです。 そのスイッチの役割をしているのが二酸化炭素なのです 二酸化炭素は末梢の筋肉や臓器などで発生しますが、水に溶けやすいので、血液に溶けて肺へ運ばれます。肺へ来ると、肺には空気が沢山あり、その空気には二酸化炭素が少ししか含まれていないので、二酸化炭素は勝手に空気中へ出てゆきます。ですから、動脈の中には二酸化炭素が少なく、静脈は二酸化炭素が多い状態になっています。 ただし、動脈の中の二酸化炭素はゼロではありません。血液が肺の中を通過する時間内にすべての二酸化炭素が血中から肺へ出ることはできません。それに肺の中の空気は呼吸によって完全に入れ替わるわけではないので、大気中よりも二酸化炭素濃度は高くなっています。ですから、動脈血には空気中の二酸化炭素よりは多い、ある量の二酸化炭素が含まれています。 さて、ヘモグロビンのスイッチですが、ヘモグロビンは二酸化炭素が少ないと(厳密にはPHが高いと)酸素と結合し、二酸化炭素が多いと酸素を離す性質があります。ですから、肺の中で二酸化炭素が空気中へ出てゆき血中の二酸化炭素濃度が低くなると、ヘモグロビンと酸素が結びつきます。そして、末梢へ運ばれると、末梢の細胞から二酸化炭素が出てくるので血中の二酸化炭素濃度が増えます。するとヘモグロビンは酸素を離します。これが通常の状態です。 さて、何かのきっかけで、激しく呼吸をし始めたとします。すると肺の中の空気は新しい空気と頻繁に入れ替わるようになります。肺の中には静脈から二酸化炭素が出てくるので、大気中よりも二酸化炭素濃度は多くなっています。しかし激しく呼吸をすると肺の中の二酸化炭素濃度が低くなります。 肺の中の二酸化炭素濃度が低くなると、血液から二酸化炭素が出やすくなるので、血液中のとくに動脈中の二酸化炭素が減ります。この血液が末梢へ行くとどうなるでしょう? 末梢の筋肉などの細胞が出す二酸化炭素が血液中には行ってきますから、二酸化炭素の濃度が上がり、ヘモグロビンが酸素を離すはずなのですが、血中の二酸化炭素があまりにも少なくなりすぎると、細胞が出す二酸化炭素が加わっても、ヘモグロビンが酸素を離すだけの濃度にならなくなってしまう場合があります。こうなるとヘモグロビンは持ってきた酸素を末梢で離さずに、また肺まで持ち帰ってしまいます。つまり末梢の細胞に酸素が届けられなくなってしまうのです。 酸素は末梢の毛細血管までは届いています。でもヘモグロビンが酸素を離さないので、細胞は酸欠状態になってしまうのです。 細胞が酸欠状態になっているので、脳は酸素を取り入れようとして呼吸を速く激しく行おうとします。すると血中の二酸化炭素濃度がもっと低くなります。するとヘモグロビンは酸素ともっとしっかりと結合し、ますます酸素を離さなくなります。細胞は酸欠の度合いがもっと激しくなります。脳はもっと激しく呼吸をしようとします。血中の二酸化炭素はもっと少なくなり、ヘモグロビンは酸素をもっと離さなくなり、細胞はもっと酸欠になり、脳はもっと呼吸をし・・・・ というようにして呼吸をすればするほど末梢の細胞が酸欠になり、もっと苦しくなってゆくのです。これが過呼吸と呼ばれる状態です。 過呼吸は血中の二酸化炭素が少なくなりすぎて生じるわけですから、二酸化炭素を増やしてあげれば回復します。袋を口に当てて呼吸をさせ、いったん吐いた空気を呼吸させると、二酸化炭素の多い空気を吸うことになりますから、肺の中の二酸化炭素濃度がだんだん増え、それに伴って血中の二酸化炭素も増え、ヘモグロビンが酸素を離す濃度にまで増えると、末梢の細胞に酸素が供給されるようになるので回復するわけです。
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- k135j
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過呼吸には二通りありまして・・・血中の二酸化炭素が不足して起こるものと、血中の酸素が不足しておこるものがあります。前者の原因は精神的ストレスと言われており、10代の若者に多く見受けられます。後者は過度な運動が原因と考えられています。 過呼吸の症状を一言で表現するなら、「呼吸が激しくなって、しかもそれを自分で制御出来ない状態」となるでしょうか。 前者の場合には、袋を口に当てて呼吸することで、自分の吐いた二酸化炭素を再吸入出来るようになり、症状が治まるケースが多いようです。後者の場合には、酸素吸入が効果的です。 こんなところでしょうか。
お礼
回答感謝です!!めっちゃ参考ににりました。お知恵を活用します☆
お礼
なるほどー!!めちゃくちゃ参考になりました(^∀^)ノありがとうです