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質量%濃度とモル濃度の違い、計算方法について

学校で質量%濃度とモル濃度の計算方法と言うのを習ったのですが、 正直意味がわかりません。 いきなり、「ここはこうなるから覚えてね」みたいな感じで言われて良くわかりませんでした。 まずそれぞれが何なのか、そしてその計算方法を教えてください。 どちらか片方だけでもかまいません。 出来る限り分かりやすくお願いします。

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  • Quarks
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回答No.2

まず基本的なことから。 「濃度」とは、溶けている物質(溶質)が、全体(溶液全体)に対して、どのくらいの割合で含まれているか、を数値で表したものです。 ”「溶質」と「溶液」との割合”を考えるのです。なお、割合を表すとき、分数で表現することがほとんどです。 つまり、  溶質の量/溶液の量  が基本となります。「部分÷全体」ですね。  算数で  比べる数÷元の数  という考え方を習ったと思いますが、それの応用です。   (1)質量%濃度(質量百分率濃度) 質量を元にして割合を表したものです。 たとえば、溶液が500[g]で、その中に溶けている溶質が10[g]だったとき 割合(分数で表現します)は 10/500 と表すことができます。 「溶質の質量÷溶液の質量」 です。 百分率というのは、この割合を100倍した数値を言うのです。ですから、今の例では (10/500)×100=2.0[%] となるわけです。   なお、溶液とは、溶質と溶媒(溶かしている方の液体)との全体ですから、 割合は、「溶質の質量÷(溶媒の質量+溶質の質量)」と書き表すこともできます。 たとえば、食塩5.0[g]を水90[g]に溶かしたとき 溶質は食塩ですから、溶質の質量は5.0[g]、溶媒は水で90[g]。ということは、溶液は、5+90=95[g]ですね。 ∴ 割合は 5/95 です。 百分率にすると (5/95)×100=5.26…=5.3[%] となります。 ときどき、 (5/90)×100 と計算してしまう人がいますが、間違いですね。分母は溶液の質量でなければなりません。 次のようなことを知っていると便利です。 たとえば、溶液の質量%濃度が 15[%]のとき、溶液を100[g]採取してくると、その中には溶質が15[g]含まれています。 つまり、質量%濃度とは、溶液を100[g]採ってきたとすると、その中に何[g]の溶質が含まれていることになるか、を表したものなのです。 もう一つ例を。20[%]の食塩水300[g]はどうやって作れば良いか? 20[%]ということは、100[g]の食塩水を作ったとすると、食塩が20[g]含まれているはずですから、水は100-20=80[g]使われたはず。 溶液300[g]を作るには、3倍必要ですから、食塩は20×3=60[g]、水は80×3=240[g]用意すれば良いことになります。   (2)モル濃度(正確には、体積モル濃度)。 こちらは、少し抽象的ですが、化学では極めて重要な表し方です。必ず理解しなければなりません。 これは、 溶質の物質量[モル]/溶液の体積[L] で表わします。 つまり  溶液1[L] 当たりに含まれている、溶質のモル数 のことです。気を付けたいのは、溶液の体積は問題になりますが、溶液の質量を考えなくて構わないということです。溶質については、質量がいくらかとか体積がいくらかではなく、何モルなのかなのです。 たとえば、食塩を2.0[モル]含む食塩水の体積が 5.0[L] だったとすると  2/5=0.40[mol/L] が、この食塩水の、体積モル濃度です。 もう少し別の例で考えてみましょう。 2.0[mol/L]の希硫酸300[mL]には、硫酸はいくら含まれているでしょうか? モル濃度=溶液1[L] 当たりに含まれている、溶質のモル数 でしたから、溶液が1[L]だったとすると、2.0モルの硫酸が含まれています。300[mL](=0.3[L])では、比例関係から 1[L]:2.0[モル]=0.3[L]:x x=0.2・3=0.60モル 或いは モル濃度=溶質の物質量[モル]/溶液の体積[L] から 2.0=x/0.3 ∴ x=2・0.3=0.60[モル]   さて、ここまでが、基本です。これらを利用する応用問題を考えてみましょう。 10[%]の食塩水は、モル濃度で表したらいくらになるか。10[%]の食塩水は 密度が1[g/mL]だとする。   あまりにも漠然としているようですが、とっかかりが必要ですから、取り敢えずは、この濃度の食塩水が100[g]だったとして考えてみましょう※。 10[%]の食塩水とは、食塩水100[g]当たり食塩が10[g]含まれている溶液、という意味でした。これをモル濃度に直すには、  溶質(食塩)10[g]が、何[モル]なのか  溶液(食塩水)100[g]が、何[L]なのか が解れば良いのですね。 食塩NaClは、式量=23+35.5=58.5 ですから、58.5[g]が1[モル]です。 10[g]のNaClならば、 58.5:1=10:x  x=10/58.5[モル] です。 食塩水は密度1[g/mL]でしたから、1[mL]が1[g]です。食塩水100[g]で考えてきたのですから、その体積yは 1[g]:1[mL]=100[g]:y  y=100[mL]=0.1[L] です。   ∴ 求めるモル濃度は x/y=(10/58.5)/0.1=1.70…=1.7[mol/L] ※ 最終的には溶液1[L]で考えることになるので、食塩水を1[L]採ってきたら…と考えると、計算量をいくらか少なくすることができます。 まだまだ、説明は不十分だと思いますが、何度も読み返して、考え方の筋道を理解できるようになって欲しいですね。

noname#177863
質問者

お礼

とてもわかりやすい説明ありがとうございました。分かりにくい点や言葉では理解しにくい点は問題を解いてみて理解してみます。ありがとうございまいした。

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  • koz7291
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回答No.3

 こんにちは。濃度計算は、分かりにくいところですね。具体例で考えると、理解が進むと思います。  ここでは、硫酸を例として挙ようと思います。質量パーセント濃度が96 %の硫酸(硫酸水溶液)のモル濃度は、約17.9 mol/dm^3です(※)。 (※)「dm^3」は、「dm(デシメートル)の3乗」すなわち「立方デシメートル」です。立方デシメートル“dm^3”は“L”(リットル)と同じ大きさです。すなわち、“mol/dm^3”(モル毎立方デシメートル、モル・パー・立方デシメートル)は、“mol/L”(モル毎リットル、モル・パー・リットル)と同じです。  まず、質量パーセント濃度ですが、その定義は、 【(溶質の質量)÷(溶液の質量)×100】 です。今の96 %硫酸(水溶液)の場合ですが、「硫酸」という場合、二通りの意味がありますので、先に断っておきます。 一、「溶質」としての硫酸。すなわち、化学式「H2SO4」で表わされる物質。 二、「水溶液」としての硫酸。一の硫酸(H2SO4)に、水が混ざった混合物。  そして、96 %の硫酸(水溶液)の質量パーセント濃度ですが、 ●溶質:硫酸(H2SO4)。 ●溶媒:水。 ●溶液:H2SO4と水との混合物。 ですので、「質量パーセント濃度が96 %」ということは、 (H2SO4の質量)÷(硫酸水溶液の質量)×100=96 ということです。仮に硫酸水溶液の質量が100 gの場合は、H2SO4の質量が96 g、水の質量が4 g、合わせて100 gということです。  次に、モル濃度ですが、モル濃度の定義は、次の通りです。 【(溶質の物質量)÷(溶液の体積)】  上の96 %硫酸(水溶液)のモル濃度が17.9 mol/dm^3(17.9 mol/L)ということは、 (H2SO4の物質量)÷(硫酸水溶液の体積)=17.9 mol/dm^3 ということです。仮に、この96 %硫酸(水溶液)の体積が1 dm^3(1 L)ならば、そこに含まれている溶質としての硫酸(H2SO4)の物質量は、17.9 molである、ということになります。  ここからは余談ですので飛ばして下さっても構いません。上のご質問に関連して、質量パーセント濃度とモル濃度の換算の計算問題がよく出されますので、その方法を、少し紹介します。その前に、「質量パーセント濃度」という言葉は、本当はよくなくて、厳密には「質量分率」というのが正しいのです。 (これは、大学でもちゃんと教えられないのですが、大切なことなので書きました)  すなわち、「質量分率とモル濃度の換算」なのですが、以前のQ&Aで答えましたので、詳しくはそちらを参照してください。 http://okwave.jp/qa/q3170101.html  そこにある通り、 【(モル濃度)=(溶液の密度)×(質量分率)÷(溶質のモル質量)】 という関係があります。「モル質量」は、「原子量・分子量・式量に単位『g/mol』をつけたもの」です。また、以下の計算式では、単位も含めて掛け算・割り算していますが、そこには、 【物理量=数値×単位】 という原理があることが関係しています。言葉で言うと難しいですので、具体例を見て下さい。 具体的に、今の96 %硫酸(水溶液)の場合ですと、 ●(溶液の密度)=1.83 g/cm^3 ●(質量分率)=96 %=96×10^(-2) (「10^(-2)」は、「10の-2乗」、すなわち「1/100」のことです) ●(溶質のモル質量)=98 g/mol ですので、上の公式に当てはめますと、 (モル濃度)=(溶液の密度)×(質量分率)÷(溶質のモル質量) =1.83 g/cm^3×96×10^(-2)÷98 g/mol ={1.83×96÷98÷10^2}×{g×mol÷cm^3÷g} ={1.83×96÷98÷10^2}×(mol÷cm^3) ={1.83×96÷98÷10^2}×[mol÷{10^(-1) dm}^3]  ←「cm=10^(-1) dm」の関係を代入 ={1.83×96÷98÷10^2}×[mol÷{10^(-3) dm^3}] ={1.83×96÷98÷10^2÷10^(-3)}×(mol÷dm^3) ={1.83×96×10÷98}×(mol÷dm^3) ≒17.9×(mol÷dm^3) =17.9 mol/dm^3 となり、「質量分率(高校では、『質量パーセント濃度』)→モル濃度」の換算ができることが分かります。  以上、参考になれば幸いです。お勉強がんばってください。

参考URL:
http://okwave.jp/qa/q3170101.html
noname#177863
質問者

お礼

難し目の説明で大変でしたが内容を理解すると「なるほど」と思えました。ありがとうございました。

  • KURUMITO
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回答No.1

下記のURLを参考にしてください。 http://okwave.jp/qa/q6548029.html

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