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「女人天下」に出てくる「元子」について
「女人天下」に「元子」という位が出てきます。 この「元子」とは大君や王子君に冊封される前の称号ですか? それとも中殿が生んだ長男という称号ですか? 教えてください。
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元子(ウォンジャ)は、 王の息子・王の男の子供 のことです。 世子(セジャ、せいし、お世継ぎ)に冊封される前や、 ○○君などの名前が与えられる前に 使います。 王の嫡男、と書いてある辞書がありますが、中殿が産んだのでなく側室が産んだ子も実際は元子と使います。 また、王の長男、と書いてある辞書もありますが、長男でなく次男でも元子と呼びます。 今地上波でやってる時代劇の主人公、正祖のお父さんであるサドセジャは、お母さんが王の側室で、王の次男ですが、王の元子としてあちこちで扱われています。 別に称号・位ではありません。単に 王の息子 のことです。 世子とか○○君とかのちゃんとした肩書きがない幼い時期、王の息子には本名があるだけです。上記の時代劇の主人公の場合は、 イ・サン がいわゆる本名に当たります。 王の子を本名で呼ぶのはほとんどの人にとって恐れ多く、はばかられることです。東アジア社会ではたぶんこれは共通の感覚ではないかと思われます。 そこでこの元子(ウォンジャ)を使って、「元子アギッシ(ウォンジャアギッシ)」「元子エギッシ(ウォンジャエギッシ)」と、日本語にすると「元子様(元子さま)」と呼ぶことが多いです。 王様は自分の子に尊敬語を使う必要がないので、「元子(ウォンジャ)はどうしておるか?」と、「様(さま)」とか付けない「元子」だけで側近の人に尋ねたりします。 ちなみに、○○君とか世子の肩書きをもらう前に幼くして病死しちゃった王の息子は、王様の正式の記録の子息の欄に、ただ「元子」とだけ記載されるようです。
お礼
称号のない時の呼び方なんですね。 辞書によってまちまちだったので大変、助かりました。 ありがとうございます。