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「鰓(えら)」の漢字の由来は何なのでしょうか。
長らく気になっていましたから、教えて下さい。 どうして魚偏の右隣(旁ではない。)に「思」の漢字が並んだ文字を使って、 魚達の「鰓」の意味を表現したのでしょうか。
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「洋」の右の羊は音符で「よう」と発音するのですが、広い 海を表現するのに、なぜ「ひつじ」が使われたか判っては いません。 「狐」の右の瓜も音符で「こ」ですが、これはなき声による ものです。 中国では狐のなき声は「こうこう」でした。 (日本ではこんこん) 「鰓」の右の思も音符で「シ(サイ)」と読みます。 ところで、思の上の田は田畑の田ではありません。 「思」の元の字体を見ると判りますが、この田は人の頭を 表したものです。 下の心は心臓です。 頭と心臓のあいだで「ひくひく」鼓動する状態を表したもの です。 えらの「ひくひく」動くさまから「思」を当てたと いわれています。 「漢字源」、「五體字」より。
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- momordica
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「鰓」は#1さんのおっしゃる通り形声文字ですが、漢字を構成する部分のうち、 音を表す部分が音以外の何の意味も表さない純粋な形声文字というのは、 実際はそれほど多くありません。 多くの漢字は、音を表す部分も何らかの意味を持ち、形声文字であると同時に 会意文字でもあります。 「鰓」という字もまさにそうなのですが、なぜこの字に「思」が付くかということを 考えるには、その前にまず「思」という字がどういう字かを知る必要があります。 「思」という字の由来は、「漢字源」によりますと、 《解字》 会意。上部の田は、幼児の頭に泉門のある姿。俗に言うおどりのこと。 あたまを表す。思はそれと心(心臓)を合わせた字で、おもうという働きが 頭脳と心臓を中心として行われることを示す。小さい隙間を通して、 ひくひくと細かく動く意を含む。 となっています。 説明の中にある「泉門」というものについてはご存知でしょうか。 人間の頭蓋骨は一つの骨ではなくいくつかの骨が組み合わさってできているのですが、 赤ん坊のころは、これがまだくっついておらず、一部に隙間があります。 赤ちゃんの頭を触ってみると、あたまのてっぺんよりちょっと前あたりのところに ふにふにとしたやわらかい触感の部分があります。 これが「大泉門」で、この部分は、下に骨がありません。 赤ちゃんがじっと寝ているときなど、よく見ると、脈拍に合わせてこの部分がぴくぴく 動くのが見えることもあります。 (もっと詳しく知りたければ「大泉門」で検索でもしてください) 「思」という字はもともとこの泉門を描いた形がもとになっているので、「思う」という 心の働きを表すと同時に、先の説明にあるとおり、「小さい隙間を通してひくひくと 細かく動く」という意味も含みます。 魚の鰓というのは、ご存知の通り魚の呼吸器官であって、魚はこの隙間を 細かくぴくぴく動かして呼吸します。 従って、「魚」+「思(小さい隙間を通してひくひくと細かく動く)」で「鰓」の意味を 表すわけです。
補足
有り難う御座います。 安易に締め切らなくて良かった、と思います。
- garamond
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中国古代の発音は難しいので、たとえ話として、日本の漢字音で書きます。 “えら”のことを中国語で「サイ」と言いました。 魚に関わる言葉なので、字義のカテゴリーを示す標識として「魚」が採用されました。 発音を示唆するユニットとして「思」が組み合わせられました。 なぜ別のパーツないしユニットではなく「思」というユニットが採用されたかは、今知る由もありません。 “なぜ「洋」に「羊」を使い、「狐」に「瓜」を使ったのか”と言うのと同様です。
補足
有り難う御座います。 大泉門ではなさそうですね。