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放射線強度の測定法についての疑問
平面上に均等に分布する点線源から放射される放射線の強度は測定距離とどういう関係になるでしょうか。 事実かどうかは不明ですが「公的な機関による放射線測定では測定器を地上10メートルで測定しているらしい。インチキではないか。」というのです。地上に積もったチリからの放射線強度を計るのだとしたら、たしかにこの高さでは人体が受ける放射線強度とはずいぶん異なるような気がします。 もし「距離の二乗に反比例する」としたら百分の一にもなってしまうでしょう。でも、一点から放射された放射線の強度(単位面積当たりの受線量)は測定点までの距離の二乗に反比例することはわかりますが、この場合はそうはならないと思います。 もし「無限平面から放射されるエネルギーを、ある距離にある別の無限平面で受ける」と考えると距離によらずにすべてのエネルギーを受けるのだから、強度は距離によらない!」とも考えられますが、どうもこれも怪しい。 直感的にわかりやすく、あるいは積分の問題として簡潔にお教えください。
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- mtaka2
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> 「公的な機関による放射線測定では測定器を地上10メートルで測定しているらしい。インチキではないか。」 いったいどこでそんなデマを聞いてきたのかわかりませんが、 大抵の測定発表値には「高さ○○で測定」という情報も付いてます。1mとか50cmで測定している場合が多いようです。あとは地表の放射性物質の影響を考慮するために1cmで測ったりもしてます。 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=23855 このページの「福島県環境放射線モニタリング小・中学校等実施結果(全調査まとめ)について」は1mと1cmの両方で測定しており、他は1mか50cmで測定した数値が載っています。 > 平面上に均等に分布する点線源から放射される放射線の強度 単純な「逆二乗則で減衰する点線源」の無限平面均等分布を考えた場合、「強度は距離によらない」ことになります。 ですが、「逆二乗則」というのは「途中の経路で減衰しない」という状況の下において、 ある点に届く強さを考えると、距離が倍になると、その距離の球の表面積は4倍になるので、 全方位に均等に散らばった場合、ちょうどある点に届く確率/量は1/4になる、 といったことから成り立つ法則です。 ですが、実際には間には空気があり、空気によって放射線は減衰します。 そのため、逆二乗よりも減衰することになり、その効果によって 「地表に均等分布した線源からの放射線は、地表から離れるほど弱くなる」ことになります。 そのことまで考えた場合、ある高さの放射線の強さがどうなるかは、空気を通った時の減衰量次第ということになります。 この影響は線種によって変わってきますが、ヨウ素131のβ線なら1mもあれば十分遮蔽されます。 http://radi-info.com/q-293/ 一方の、γ線は1mとか10mといった長さの空気ではほとんど減衰しません。 http://surfphys.tagen.tohoku.ac.jp/archives/974.html
お礼
ご回答ありがとうございました。お教えいただいたサイトの中に「距離にはよらず一定になる」という事の、直感的にわかりやすい非常に簡潔な説明がありました。そちらにベストアンサー!