こんにちは。
「自意識過剰」の心理ということですが、まずこれには正反対の二つのタイプがあります。自己評価が過剰で、自分は良く思われていると思い込んでいる自信家のひと。仮にこれを「I形」とします。では、一般的に自意識過剰と呼ばれていますのは「II型」の方であり、他人がどう思っているのか気になって仕方のない神経質なひとです。何れの場合でもこれが度を越しますと他人の存在を意識するあまり不必要な感情や行動に及んでしまうわけですが、両者の本質にはそれぞれ正反対の「外向性」と「内向性」が対応します。
では、ご質問の内容を拝見しますと、とうやら質問者さんにとって最も理解し難いのは果たして自意識過剰の心理よりもむしろ「外向性」の気質の方ではないかと思われます。
外向性と内向性ではその気質が正反対であるため、お互いがその部分を理解することがたいへん困難です。世にそのような軽薄な行為が数多目に付くと批判なさるのは、質問者さんが内向性であり、それを受け入れることができないからだと思います。
内向性の考え方は一貫して規範的であり、しばしば「そうあるべきだ」という主張を持ちます。ところが、どうしてそんな必要があるのか、外向性にはこの部分が理解できません。世の中の半数は質問者さんと反対の外向性です。ですから、このご質問のような主張を読んでも果たしてそうは思わないというひとは幾らでもいるわけです。このため、これを頭に入れておかなければ質問者さんはみな片端からそれを否定してゆかなければならなくなります。これが、冷静で客観的な考えを持ちながら社会で内向性が孤立してしまう理由です。
外向性といいますのは何の根拠もなく自分の主張を押し付けてきますが、根拠がないからといって相手を拒否するようなこともありません。ですが、否定されるならば例え根拠があってもモーレツに反発します。ちょっかいを出してくるのは外向性の方なのですが、摩擦を作っているのは内向性です。
外向性がバカだと言っているのではありません。何が冷静で何が軽薄なのかの規範は誰にでもあります。ですが、ひとそれぞれに立場も基準も違いますし、まして、相手は元々そういうことをあまり気にしないひとたちなのです。
質問者さんとは考え方が違います。ならば、「いちいち目くじらを立てない」というのが質問者さんの執るべき行動であり、果たしてこれが唯一、内向性が自分の規範を社会に適応させて暮らしてゆくための方策です。
外向性の弊害といいますのは向こうからやって来て例外なくその周りに発生するということです。ですから、黙っていれば相手のペースに振り回されるだけですし、ともすれば巻き込まれて思わぬ不利益を被ることもあります。特に親密な関係を執る必要がないならば距離を置き、不必要な意見は避けた方が賢明です。ちょっと煽てて泳がせておけば、相手が何をやってもこちらに害はありません。
お礼
ご返事が遅くなり大変失礼致しました。 外向性内向性の方がいらっしゃるとの見解、大変興味深いですね。 自分が生きてゆく世の中、様々な方で成り立っていると思いますが 毎日生きてゆくのが大変で辛いです。