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リスクコミュニケーションについて
リスクコミュニケーションとリスク管理との関係とその定義をわかりやすく教えてください。どの分野からの意見でもかまいません。
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一応「医療」のカテゴリで質問されていますが、一般的な「リスク」と いう言葉についての解釈について回答します。 一般的に「リスク」は「危険」と訳されますが、リスク管理(リスク マネジメント)という単語の中では、「危険度」つまり、危険な事柄が 起きる可能性と訳す方が日本語としてしっくり来ます。 リスク管理とは、危険な事柄が起きる可能性を考慮して、起きた場合の 対処と、それに対する予防措置の(広い意味での)コストを考慮して、 それ(危険度)をどう扱うか、ということを指します。 リスクコミュニケーションとは、そのリスクを正しく(つまり、ただ、 危ない危ないと騒ぐのではなく)考慮し、専門的になりがちな情報を わかりやすく(そのリスクの対象者に)解説し、適切な情報を提供する こと、と定義付けることができます。 医療の分野を例に挙げましょう。 例えば、いわゆる癌を引き起こす物質としてあげられるものとして、 良く言われるものと、どう付き合ってゆくか、たばこは止めれば良い のでしょうが、普通に摂取するような醤油やこげなどは、遠ざければ それで良いというものではありません。 患者の今の状態や、今までの経緯を考慮して、食事などの日常生活を どう過ごすかを考えてゆくのが「リスク管理」で、それを、医者が どうやってわかりやすく患者に伝え、不安を取り除いてゆく活動その ものが「リスクコミュニケーション」です。
お礼
医療の分野からのご回答大変ありがとうございました。わかりやすい例と解説でリスク管理とリスクコミュニケーションの関係がイメージしやすかったです。この回答の例のなかにあった患者さんの今の状態や、今までの経緯を考慮して、食事などの日常生活をどう過ごすか考えてゆくのがリスク管理とありましたが、このことは日々の看護活動の概念と通じるものがあるような気がすると同時に、患者さんを中心とした今の医療の根底にあるような感じがします。