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非システマティックリスクとは?
最近、ファイナンス理論の勉強を始めた初心者です。 「非システマティックリスク」の解釈について、戸惑っております。 是非、教えていただきたくお願いします。 <CAPM>教科書では・・・ ・CAPMにおける「β」は、ベンチマークするマーケットとの反応度であり「システマティックリスク」 ・また「非システマティックリスク」は、分散投資により「0」に収束するため、CAPMでは無視されていると思います。 ここでよく理解できないです。 企業固有の事情によるリスクを「非システマティックリスク」と定義 されていると思いますが、ある企業が資本構成を変化させた場合、 例えば、負債調達を大幅に増やした場合、CAPMにおける「β」は上昇すると思うのですが。。 また、M&Aやダイベスチャーによっても「β」は変化すると思うのですが、これらは「非システマティックリスク」では無いのでしょうか? さらに、ファマ、フレンチの3ファクターモデルにおける 「サイズファクター」「バリューファクター」もCAPMから考えると 非システマティックリスクとなるのですか??? よろしくお願いいたします。
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- D0uglas
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まず、CAPMにおける、R=Rf+β(Rm-Rf)という式の第二項のうちの(Rm-Rf)は、リスクプレミアムです。 これは何かというと、市場ポートフォリオの期待リターンから無リスク金利を引いたものなので、市場ポートフォリオのシステマティックリスクに対して要求する報酬率です(市場ポートフォリオは、高度に分散されている為、非システマティックリスクがないので、非システマティックリスクに対する報酬はない)。 ここで、これからの説明を分かりやすくする為、言い換えをします。 このリスクプレミアムという報酬率は、システマティックリスクに対するものなので、逆に言うとリスクプレミアムがまさにシステマティックリスクを表しています。 つまり、(Rm-Rf)はシステマティックリスクです。 ここでやっとご質問にお答えします。 βは、このシステマティックリスクに対して、個別株式のリターンがどの程度影響を受けるかを表しています。 ここで、ある会社が高い営業レバレッジ(高い固定費と低い変動費)を持つように戦略を変えたとします。 すると、景気が良くなった時、売上数量が伸びますが、費用の殆どは固定費なので、費用は伸びない為、利益は莫大になります。 一方、景気が悪くなった時、売上数量が落ちますが、費用の殆どは固定費なので、費用は落ちない為、利益はかなり圧迫されます。 要するに、営業レバレッジをあげると、景気変動というシステマティックリスクに会社が大きく影響を受けるようになります。 なのでβは上昇します(会社はシステマティックリスクに弱くなる)。 何が言いたいかと言いますと、βは、システマティックリスクそのものではなく、システマティックリスクに対する会社の強さ(あるいは弱さ)を表します。 一方、ある畑に雷が落ちて、作物が取れなくなったとします。 すると、その畑で事業を展開している会社は収益が落ちるので、株式のリターンは小さくなります。 このようなリスクは非システマティックリスクですが、例え畑に雷が落ちようが、景気変動のようなシステマティックリスクに対する強さ(あるいは弱さ)は変わりませんし、βは変動しません(さらに分散投資をしている為、この非システマティックリスクはどうでもいいです)。 そして、何より聞きたいのは、「営業レバレッジを変更した」は非システマティックリスクなのか?っということですが、それは違います。 CAPMは期待リターンを測定します。 会社が営業レバレッジを変更した(過去形あるいは完了形)ということは、すでに既知のことであり、株主にとってはリスクでも何でもありません。 リスクとは、将来の事(未実現であり、予測不可能な事)を指します。 一方、「将来営業レバレッジが変更されてしまう可能性」、これは非システマティックリスクですが、そのリスクは分散投資によって消すことができます。 そして、営業レバレッジを変更した時点で株主にとっては既知となり、非システマティックリスク(そもそもリスク)ではなくなり、同時にβが上昇します。 長くなって申し訳ございません。 これは私の考えなので、参考程度にとどめてください!
- ketyappy
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共分散と同じ相関で変化? ってことは、個別銘柄と市場ポートフォリオが同様に変化する? ちなみに相関係数=共分散/(個別リスク×市場ポートフォリオリスク)です。 この状況で相関係数が変化しない想定とは・・・ 仕事中の暇つぶしコメントですのであくまでも参考程度にお願いします。
- ketyappy
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β=共分散/市場ポートフォリオの分散でしたか? ということは、企業のリスク(営業でも財務でも)の変化 により、株価が変化すれば共分散がへんかしますよね? ということはβも変わります。ただ、それが市場リスクの ためか非市場リスクっていわれると??? にわとりとたまごみたいな気がしますが。
- ketyappy
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そもそもCAPMは市場ポートフォリオ?があると仮定してつかわれます。 TOPIXをそれとして算出しても、やはりマルチファクターモデルのほうが 使い勝手がよさそうです。あくまでもβは感応度ですから、D/Eレシオ が変化したら市場ポートフオリオで説明できる分=βも非システマティックリスクも ともに変化すると思います。CAPMはあくまでも便利なツールと私は 考えています。(期待収益率を求めたり) あと、分散投資(ポートフォリオ効果)はあくまでも低相関な銘柄の組み合わせ でないと得られないことから、CAPMで計れない分もふくめての効果で はないでしょうか?
補足
ketyappyさん 有難うございます。 私もCAPMよりも、マルチファクターモデルの方が当てはまりが良いと思います。 私の理解力が乏しいのが原因だと思いますが、もう少し教えていただきたいのですが。。 CAPM理論において、β値はシステマティックリスクであり、分散投資で消せないリスクだったと思います。 非システマティックリスクは、分散投資で消すことが可能なリスクですよね。 しかしながら、企業固有のリスクだと思われる「資本構成の変化」や、「事業構造の変化」でもβ値が変化するということは、 「資本構成の変化」や「事業構造の変化」自体がシステマティックリスクと言うことですか? もし、非システマティックリスクであれば、β値は変化しないはずだと思うのですが・・・ 煮詰まってしまいました。 是非、ご教示をお願いいたします。
お礼
回答有難うございました。 お付き合いいただき感謝しております。 「β=共分散/市場ポートフォリオの分散」について、 株価が変化しても、変化する前の共分散と同様の相関をもって 値動きすれば、βは不変ですよね。 βが変化するということは、事業構造等に変化があったという ことですかね。 もう少し、MPTを勉強してみます。