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PMTとシンチレーターについて
線源を用いてその線源のγ線のスペクトルを測定する際、光電子増倍管(PMT)にはシンチレーターを接着しています。 シンチレーターは放射線の粒子が飛んできたときに、光を出す物質です。これをPMTは検出するわけです。 しかし、ここで疑問が浮上しました。PMTが光を検出できるなら、線源から出るγ線だって検出できるはずです。なぜシンチレーターを使用するのかと。 わたしはPMTが感受する波長に限度があるから、我々の眼が可視波長しか見えないようなものかなと思いました。 つまり、放射線の波長をシンチレーターを通してPMTが感じることができるようにするためのものだと思うのですが、正しいご意見をお教えくださいませんでしょうか?
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- ZacK3666
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おおむねその見解で間違いないかと思います。 PMTが光を受ける感度域には制限があります。要は放射線の波長とPMTが読み取れる波長というのが一致しないことが問題なのです。 この件についてわかりやすい例をあげるとすれば、液体シンチレータが適切かと思います。液体シンチレータは低エネルギーβ線などを測定するものですが、その溶液の中には第1溶媒と第2溶媒入っています。なぜ発光体が2つかと言いますと、これこそがPMTの感度域と一致させるための工夫なのです。第1溶媒が発光した光の波長とPMTの感度域が異なるため、第2溶媒をもって一致を図ります。このようにシンチレータは入射放射線の波長をシフトさせてPMTの感度域と一致させるために用いると考えてください。
- imoriimori
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云われてみればごもっともな疑問です。 で、云われてみて考えました。結局は効率の問題ではないかと。フォトカソードでの光電効果はγ線でも起きるはずです。ただ可視光に比べて高エネルギーなのですっぽ抜けがち。フォトカソードを厚くしてすっぽ抜けを回避しても、深部で生じた電子は表面に到達して飛び出すまでに至らない、ということではないかと。可視光なら表面付近に光電効果が集中する。 我々の目も、目をつぶってX線やγ線をもろに浴びるとある程度感じます(少なくともX線については自分で経験しました)。でも蛍光板で可視光に変換すると、はっきりと見えます。同じようなことなのだなあ、と思いました。 (間違っていたら、たぶん専門家が訂正してくださると思います。汗)
おしゃる通りであってます。