- ベストアンサー
ツェナーダイオードの逆電流とは?
ツェナーダイオードの逆電流とは? ツェナーダイオードと特性に逆電流というのがあります。 たとえば、下記のカタログですが、 http://documentation.renesas.com/jpn/products/diode/rjj03g0568_hz.pdf ルネサスのHZ20-2というものですと、6ページに逆電圧が15Vのとき逆電流が1uAとかかれていますが、7ページのHZ20-2のグラフを見ると1uAのところでだいたい19Vと読み取れます。 話が合わないように見えるのですが、逆電流とはどう考えればいいもなのか教えていただけないでしょうか。
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ANo.3 です。 誤解を招かないように、追加補足説明させていただきます。 カタログの『電気的特性』は、HZ20-2のメーカの保障される動作条件を規定しています。 よって、HZ20-2のツェナー電圧は 1.Vz;19.5V(MIN)、20.4V(MAX)で測定条件:Iz;2mAとなり、決してIz;0.5uAに電流を減らしたら保障されません。 2.逆電流のところにはIr ;1uA(MAX)で測定条件:Vr;15Vと規定してあるのは、15Vを加えたときに最大でも1uAしか流れないという事です。 #2さんの回答が正しく明確です。 >7ページのHZ20-2のグラフを見ると1uAのところでだいたい19Vと読み取れます。 7ページのHZ20-2のグラフは、『主特性』で設計者に各ツェナーDiの特性の傾向を示しているのであって、保障値ではありません。 ツェナー電流Izに10^-8(A)から特性が記載されていますが、グラフで電流1uAの19Vのツェナー電圧が読み取れ、Iz;1uA~10倍のIz;10uAで設計したら正常なツェナー電圧なりませんので、過渡的な電圧条件の時の参考の傾向値として考えてください。 HZ20-2のツェナー電圧は、測定条件:Iz;2mAでの動作条件で使えば19.5V(MIN)、20.4V(MAX)ですよというのが『電気的特性』の保障値となります。 過渡的な『逆電流』に関しては先の私の回答を参照ください。
その他の回答 (4)
- xpopo
- ベストアンサー率77% (295/379)
ツエナーダイオードの逆電流は本来好ましい電流ではありません。流れて欲しくない電流です。 ツエナー電圧を発生させるにはツェナーダイオードに電流を流さなければなりません。 この場合、7ページのHZ20-2のグラフで電流1uAを流して19Vのツエナー電圧が得られることが分かります。このページの特性に従えば0.5uAに電流を減らしてもツェナー電圧は19Vからほんの少し下がるだけです。 アプリケーションでツエナー電流を0.5uAに設定してツエナー電圧を19V弱に設計した場合、逆電流が1uA(最大の場合)のツェナーがきた場合、ツェナー電圧は15Vに下がってしまいます。またこの逆電流は一般的なダイオードの逆方向電流と同じ性質のものですから温度依存性が非常に大きいです。大体温度が8℃上昇する毎に逆電流は2倍の割合で増加します。ですから、ツエナーのバイアス電流を1uA近くに少なくして使うとツェナーダイオードのバラツキで温度上昇に伴ってツエナー電圧が大きく変動してしまう危険があることになります。 ですから、この逆電流はツェナーダイオードのバイアス電流を決める時の重要なパラメータになります。逆電流の温度特性が正の大きな値もちますから、バイアス電流は逆電流の仕様の最大値の10倍以上に設計しなければなりません。これが逆電流の持つ大きな意味です。
- KEN_2
- ベストアンサー率59% (930/1576)
>逆電流とはどう考えればいいもなのか教えていただけないでしょうか。 この逆電流とは交流の信号回路に使用した場合に、逆電流が問題になる場合に必要なパラメータなのです。 DC動作の基準電圧で使う場合は、無視して問題ありません。 (【注】1.Vzは、DC測定での値) ←を注目ください。) では何故逆電流、Ir;1(μA)、Vr;15(V)と記載されてるかというと、信号のクランプ回路などの場合、交流の信号ではVz;20V以下では理想的なダイオードとして動作して欲しいのですが、ツェナーDiの性質上逆電流が多くなるので規定しているのです。 オペAMPなどで信号のクランプ処理する場合に、『設計者が知った上で回路設計してください。』というパラメータなのです。 *たぶん、この部分に付いての疑問・質問と読み取りました・・・
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
逆電流のところには MAX とあるでしょう。 これは15Vを加えたときに最大でも1uAしか流れないという事です。 逆にいえば、1uA流したときは15V以上になるという事です。 最小がいくらになるかはメーカーでは保証しません。 7ページのグラフは参考のために標準的な素子の特性を示したもので、すべての素子がこのグラフ通りになるわけではありません。 (ある程度のばらつきは有ります) 仕様書には通常、 min、typ.、max の3種類の値が記載されます。 値が記載されていない場合には、どれだけになるかをメーカーが保証しないことを意味します。 自分が設計した回路がメーカーの保証範囲内で動作するかどうかは設計者が保証する必要があります。
- BOMBARDMENT
- ベストアンサー率62% (72/115)
ツェナーダイオードのツェナー電流とは、逆バイアスによるツェナー破壊が起こったのちの電流のことです。 このカタログによると、ルネサスHZ20-2のツェナー電圧(ツェナー破壊が起こる電圧)は、最小で19.5Vで、最大で20.4Vであり、15Vではまだツェナー破壊が生じていないことになります。従って、逆電流すなわちツェナー電流のことではありません。これは、光電子増倍管やAPDなどの暗電流みたいなものと考えていいのではないでしょうか。 ツェナーダイオードのツェナー電流は、ツェナー破壊が生じると急激に増加するので、ツェナー破壊直前の逆電流の値が1μA附近であっても、まあ不思議ではないのではないでしょうか。