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実験屋の良心
先のイラク戦争で、アメリカ軍は、最新兵器の実験を戦場で行ったと聞きました。 旧日本軍やナチスにしても、人体実験を少なからず、行いました。 1)実験屋の気質から、良いデータをとるためなら、どのくらいの事まで目をつぶることができますか? 2)データをとるために自分が犠牲になることはありますか? 3)後世の人が役に立つなら、多少の犠牲は必要と思いますか?(人体実験や動物実験、新薬の治験等) また、その延長線上にある行為は、どこまで正当化で着ますか?(戦争中の新兵器の試験等) 4)心理学的に、自分を犠牲にしている人は、他人にも犠牲を求めますか?
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質問者のおっしゃる「実験屋」である僕からしてみると (1)の回答{(3)は結局同じ内容なので回答は一つにします} 動物実験はやはり初期データを得るためには必要だと思いますが、人体実験は駄目です。ただし新薬の治験は被験者に十分内容を説明し同意を得た上でなら有りだと思います。どこかの漫画のように同意も得ずに勝手にやればただの犯罪です。戦争中に新型兵器試験は人道的ではないのでやるべきではないと思います。 (2)の回答 やりたくないです。ただし、X線や放射能の実験をしていた研究者はその危険性が分かってなかったため被爆したりしたことがあるように未知のものの実験での予期せぬ犠牲なら仕方ないと思います。 (4)の回答 僕は自分を犠牲にしたくないですし、それだからこそ他人を実験の犠牲にしたくないです。 ここからは個人的な意見です。 既存の技術のほとんどが何処かに犠牲が存在しています。それは現在の科学技術のほとんどが戦争により発達してきたからです。だからといってこれからもそうやって発展していくのではなく、今までの間違った点を見つめそこから学んでいくことが大事なのです。 いまだに、非人道的な行為や科学技術が戦争の道具になってるのは一部の人々が「力」の使い方を間違って認識しており、発展の裏に犠牲有りなどと思っているからでしょう。 技術の暗い面ばかりに目を向けるとどうしてもそこが目に付いてますが、これからの時代そこはなくなっていくと僕は思ってます。だから、そこだけを指摘しないで長い目で見守っていてほしいです。
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- GTAC
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丸善から「大学講義 技術者の倫理 入門 」というタイトルの本が出版されています。 スペースシャトルチャレンジャーの爆発の前に徴候を知った技術者とそれを握りつぶした経営者の話など例題が載っています。 この本はアメリカの工学教育の基本の教科書として使用されているものを翻訳したものです。(日本の大学では「倫理学」は教えないですが、アメリカは必須のようです) 杉本&高城 第2版 大学講義 技術者の倫理 入門4-621-07025-8 丸善 2002/04/25 1700円 その他技術者倫理に関する本は10冊くらいあります http://www.engineer.or.jp/shuppan/index.html いずれもご質問の内容に答えることが出来ると思います。
お礼
ありがとうございます。 いずれかの本が手に入ったら、読ませていただきたいと思います。
- pipejob
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ナイフを既存としたのは先人の知恵のおかげです。 当時ナイフを間違った使い方をした(怪我をした、人を刺した)人間は何でこんなものと思ったに違いありません。 道具の評価は使う人間の意志によるものだと思います。 原子力は今地球上で最も莫大なエネルギーを得られる実用可能な力のひとつです。 制御できずに事件が起こったからと言って、電気の無い生活を受け入れた人間はいないと思います。 また事件が起こるから新たなる研究が進められているわけで。 発電だけでなく原子力を利用した研究により、様々な分野の発展に貢献しています。 原水爆の開発を良いとは一言も言っていません。 明らかに間違っている。 しかし、物事を単一的に捉えるのは良くないと言いたかっただけです。 すべての実験屋は犠牲をはらって実験を進めて、意味の無いものを造っているわけではない。 一部の人間が知識を捻じ曲がった野望に使っているだけです。 実験屋と呼んでいる人たちを冒涜していると思います。
お礼
ありがとうございます。 原子力発電は、放射性廃棄物の処理やプルトニウムの扱い、テロや事故などに対する環境負荷を考慮すると、コスト的に早晩頭打ちになると思います。なぜ住民が新規の原発を反対する傾向にあるのでしょう。 日本では、高速増殖炉もんじゅのナトリウム漏れ事故、東海村核燃料施設での臨界事故、そして東京電力のシュラウドのひび割れの情報隠匿など、何かあったときに一部の人しかその内実が公表されません。 昨今の、雪印、そごう、三菱自動車にしても、同様の体質が感じられます。 医療においても、最近ではインフォームド・コンセントの重要性が唱えられています。 一部の官僚と政治家にしか情報が公開されない社会の体質は、旧ソ連やアルゼンチンのような末路を取る可能性が高いと言われています。今、日本は、官僚制社会主義国家から抜け出すための努力をしているところだと思います。 私は、東京電力の情報公開を十分だとは思えません。それは暗に、国民に犠牲をしいている事にならないでしょうか。
補足
1940年代から70年代初めまで、米当局が核開発の一環として、計23000人以上の米国人に対して放射能人体実験を実施していたことがあります。(ワシントンのシンクタンク、ブルッキングズ研究所の調査) 計1400件に上った実験の多くは、本人の同意を得ずに行われ、主に低所得者や囚人など弱者が 実験台になったといいます。 その他にも、CIAがMKウルトラと呼んでいた洗脳実験のために、LSD-25を全米に流したこともあります。 これらの研究は、他の実験屋に対する冒涜だと思います。
- pipejob
- ベストアンサー率36% (7/19)
こんな単純な言い方では馬鹿にしているようにしか聞こえないかもしれませんが… 世の中良い奴悪い奴がいるとして、ナイフを街中で振り回すヤツがいれば、芸術のために扱う人間もいるし、ナイフ持っているからって集まる輩もいる。 実験屋という一括りではなく、知識は個人の財産ですから、目的が何かは個人の判断によるものだと思います。 美人が性格ブスも個人的に意義を唱えたいですし、飛行機事故より列車事故のほうが多いわけですし。 良いことなのか、悪いことなのかは上で書いたように単純で無いからこそ間違いも起こると思います。 間違いを判断するのも個人ですし。 こういうことを聞きたいわけではないですよね?
お礼
ありがとうございます。 ナイフは既存の技術でできます。 しかし、原水爆は当時の一流の数学者や物理学者、技術者が開発をしなければ存在しませんでした。 原水爆の開発を良い事と思うのは、被爆者に対する冒涜ではないでしょうか。
- 9766
- ベストアンサー率23% (50/216)
技術者として発見や発明というレベルと、その効果の利用の仕方は別次元でしょう。 人類の進化や発展が戦争を地球レベルの脅威にしたことは否めないのですが、元々は戦争や人殺しの目的ではないでしょう。 つまり”実験屋(こんな言葉が存在するのかあやしいが)”という段階では、これがどの程度の影響があるか、その時点で予想できるということでしょう。 理論構築段階では、その利用範囲がかなり大きく、実験段階では利用目的がはっきりしてるということ。
お礼
ありがとうございます。 テスラは、自らの意思で殺人光線の開発を行ったと聞いています。 もともと、人殺し目的で実験をする人もいると思います。
実験屋さんという職業は無いと思います。 単に科学者と考えると、軍隊からの命令でしちるはずです。 基本的に上からの圧力でしょう。 言ってみればサラリーマンが社長から、これをしなければ、首といわれているのと同じ状況でしょう。 個々の回答はしません。 規模の大きさを考えると核兵器の実験の方が影響は大きいと思いますが、ある意味、戦争の抑止力と考えているかもしれません。
お礼
ありあとうございます。 原爆を開発したオッペンハイマーは、自ら進んで陣頭指揮をとったと思います。 しかし、実際の被害を聞いてからは、水爆の開発を反対したため、政府から圧力をかけられました。 例え、政府に言われてもオッペンハイマーのように自分意思で行動する科学者もいると思います。
お礼
実験屋さんの回答、ありがとうございます。 回答を見て、少しほっとしました。 日本での科学者のイメージは、マッドサイエンティストのように何をするか分からない人という偏見があるようにも感じます。その点、質量分析の開発でノーベル化学賞をとった島津の田中耕一さんは、一般の科学者に対する理解を深めたと思います。 旧日本軍の731部隊やナチスの人体実験のデータが、戦後のアメリカの医療に活用されたという話はよく聞きますね。そのおかげで、731部隊にいた人が、ミドリ十字などの製薬会社の幹部になれたとも聞いております。 戦争が、技術を発展させるのは一つの事実だと思います。しかし、人間、とくに技術者は、なんらかの信念を持っているべきだと私は感じます。 東海村臨界事故に対して米国の核管理研究所(NCI)は、「この一年間に日本の原子力関連機関は同事故から、ほとんど何も学ばなかった」として、プルトニウム計画を中止するよう日本政府に求める声明を発表しました。