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粉末冶金法と焼結の違い?
どなたか教えて下さい。 また、おすすめの本等がありましたらあわせて教えて下さい。
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焼結(sintering)とは一般に、ある物質の粒子が融点以下の温度で相互に結合し固く焼き締まる現象を言います(焼結Aとします)。広義には焼き固めるために高温で焼く行為のこと(焼結Bとします)も指し、さらに広義には焼結Bの前後の一連の工程も含めて「焼結」(焼結Cとします)と呼ぶこともあります。engelrinaさんがご回答の「焼結」は、最初の文章では焼結Aに、2番目の文章ではBに当たります。 なお焼結Bは「焼成」と呼んで区別することもあります。 粉末冶金法とは、原料金属粉末を所定の組成で混合し、型に入れプレスして、固めたもの(成形体)を高温の焼成炉に入れて焼き固める(焼結させる)工法のことを言います。硬くて加工が難しく、融点の高い合金の成形に向きます。 「粉末冶金法」の用語は基本的に焼結Cの意味に当たります。またその場合「焼結」との使い分けはそれほど厳密ではありません。例えば「焼結で部品を作る」と言えば、それは焼結前後の全工程も含めての意味です。この場合「粉末冶金(法)で部品を作る」と言っても同じことです。 あるいは粉末冶金法で得られた材料を「焼結合金」とも呼びますが、別に原料粉末混合や金型プレスの工程を省いた合金というわけではありません。全工程の中でもっとも重要で特徴的な工程が「焼結」であるためにそのように呼んでいるわけです。 敢えて申し上げるならば、金属の代表的な加工法である「鋳造」「鍛造」といった用語と対比する場合には「粉末冶金(法)」の用語を使うことが多いように思います。 なお「冶金」の文字が付いていますから、金属材料以外(例えばセラミックス)の焼結には当然ながら「粉末冶金(法)」の用語は使われません。それらの場合は常に「焼結」です。また焼結Aの意味で「粉末冶金(法)」の用語が使われることはなく、焼結Bを指すことも稀です。 まとめますと ・「焼結」の用語は意味に幅がある ・「粉末冶金法」は焼結(冒頭の焼結A)を利用した工法である ・「焼結」の定義で最も広いものであれば、「粉末冶金法」が指す内容とほぼ同じ ということになるかと思います。 「おすすめの本」(参考文献)はjakkyさんの目的が何であるか、つまり理論的なことを知りたいのか、粉末冶金の実際のプロセス技術を知りたいのかによって当然ながら変わってきますが、理論面であればとりあえず以下などを読んでみてはいかがでしょうか。 Randall M. German著、三浦・高木訳 「粉末冶金の科学」(1996)、内田老鶴圃 Randall M. German著、守吉ほか共訳 「液相焼結」(1992)、内田老鶴圃 http://shopping.yahoo.co.jp/shop?d=jb&id=18692604
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- ・・・・ リナ(@engelrina)
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粉末冶金法は、金属粉末を型に注ぎプレス成型した後、加熱して金属を焼結させて強度を固めます。 つまり、粉末冶金法においては、焼結は工程の一部ということになります。 参考URL 粉末冶金法とは http://www.mmc.co.jp/niigata/yakin/japanese/yakin/metallurgy02.html