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ねじり振動数[Hz]の単位について教えてください。
ねじり振動数[Hz]の単位について教えてください。 ねじり振動数[Hz]は、ねじり剛性K、慣性モーメントIとした場合、 f = 1/2π(K/I)^0.5 で導かれると思いますが、 その場合にKを[kgf・mm/rad]とすと使用するIの単位は、 [kgf・mm^2]ではなく[kgf・mm・sec^2]となるのは、 なぜでしょうか?
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この問題は、昔常用されていた(そして、今でも実用上頻繁に使われている)工学単位系と、現在公的に使われているSI単位系について理解ができれば、アッと言う間に解決します。 f = 1/2π(K/I)^0.5 において現れる3つの量(f,K,I)の工学単位系とSI単位系での単位を考えてみましょう。 振動数fは、どちらにおいても、Hzです。 ねじりのばね定数Kは、その定義が、 K = トルクT / ねじり角θ です。 ねじり角θは、どちらにおいても、rad、要するに無次元です。 トルクTは、 工学単位系では、kgf・mm(=kgf・mm/rad) SI単位系では、N・mm なので、結局Kの単位もTと同じで、 工学単位系では、kgf・mm SI単位系では、N・mm となります。 (トルクTの工学単位は、kgf・mm/rad となりそうなものですが、radという単位は、角度という無次元の量に名前がないと不便なために、仮に名付けた単位ですから、無視して構いません。) 残るねじりの慣性モーメントIですが、その定義は、 I=∫r^2・dm(rは回転軸からの距離、mは質量) です。 質量mの単位は、力=質量×加速度より、 工学単位系では、kgf・s^2/mm SI単位系では、kg となります。 よって、Iの単位は、 工学単位系では、kgf・mm・s^2 SI単位系では、kg・mm^2 となります。 以上から、使用する量の単位の組み合わせは、 工学単位系では、K:kgf・mm、I:kgf・s^2/mm SI単位系では、K:N・mm、I:kg・mm^2 となるのです。 なお、単位系の相違について"初耳”という場合には、工学単位系の質量の単位についても疑問に思われるかも知れません。 以下、工学単位系に限定した話です。 質量の値は、地表で質量に作用する力Fをkgfで表示した時の値にほぼ等しいのですが、もし、これを定義に従ってまじめに表示すると、kgf・s^2/mmという、Fを重力加速度で割った、ヘンな値になってしまいます。 これでは直感的にわかりにくいので、日常は質量を上記Fの値で表示するのが普通です。 しかし、質量と力が同じ単位という状態は混乱を招く場合もあるために、これらを区別する必要がある場合には、質量をkgwと表示する方法もとられてきました。