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正奇数角形の異なる任意の3本の対角線の交点について.
正奇数角形の異なる任意の3本の対角線の交点について. 「正奇数角形の異なる任意の3本の対角線は多角形の頂点以外の1点で交わることがない.」 という命題は真だと思いますが,うまく証明できません. 正素数角形の場合は証明できたのですが,奇数の場合はできません. どなたか教授願います. おそらく難問だと思うので気長に待ちます.
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- p2m
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No.1です。 概略は次のようなものです。 正n多角形の頂点は複素平面で1のn次単位根と見なせます。いま複素数uが複素数z、wを結ぶ直線上にあるための条件は(u-z)/(w-z)が実数、つまり (u-z)/(w-z)=(u*-z*)/(w*-z*) ここで「*」は複素共役を表す。でz、wが1の単位根だとz*=1/z、w*=1/w。これで上の式書き換えると u+wz(u*)=w+z という方程式になります。そこで1の単位根a,b,c,d,e,fがあって(a,b)、(c,d)、(e,f)を結ぶ直線はあるuで交わるとすると方程式系 u+ab(u*)=a+b u+cd(u*)=c+d u+ef(u*)=e+f があり、この系が解をもつためには行列式 | 1 ab a+b | | 1 cd c+d | | 1 ef e+f | が0でなければなりません。ここまではたぶん大丈夫でしょう。 さて行列式をほぐして次の方程式を得る: (###) abc+abd+aef+bef+cde+cdf-abe-abf-acd-bcd-cef-def=0 この方程式で肝心なのは、各項はすべて1の単位根であることです。 一般論として次の定理があります: (定理)k項の方程式 q1t1+q2t2+...+qktk=0 があるとする。ここで q1,q2,...,qk が有理数で t1,t2,...,tk が未知の1のn次単位根、しかもnがわからないとする。こういう時nが無平方(つまりnがいくつかの異なる素因子の積でかける)で、かつnの素因子がすべてk以下であると仮定しても、方程式 q1t1+q2t2+...+qktk=0 の「本質的な解」を失うことはない。 この定理の証明にはちょっとした数論、とくに円分体に関する知識が必要です。また「本質的な解」の意味もちゃんと説明しないといけませんが、だいたい下記二つのことによる影響を取り除いたものと考えてよい: 1. k項が二組に分かれて各組は足してそれぞれ0だったら、当然その和も0である。 2. t1,t2,...,tk が方程式の解であれば、それらに一斉に任意の1の単位根をかけても解である。 もっと詳しいことを知りたければ前に挙げた英文の文献 https://openaccess.leidenuniv.nl/bitstream/1887/3800/1/346_035.pdf の8ページ下のほう、Section 2から定理(2.2)と定理(2.3)まで見れば十分、それ以外は関係ないです。あるいは数論に関する和書で特に円分体について詳しく書いてある本を探せばどっかに書いてあるかもしれません。あるいは円分体について少し勉強して自分で証明考えるのもいいでしょう。証明は実に単純です。 さて定理を方程式(###)に応用すると、2*3*5*7*11次の単位根を考えれば十分であることがわかります。これで可能性は有限個に絞りました。あとは根気強く場合わけをするのです。これで一本の論文になる位だからかなり面倒なはずです。まあここまでわかれば、あとはプロの仕事だと割り切るほうがいいでしょう。 最後にこの場合わけの結果を要約した論文を一本挙げます。正多角形の三本の対角線はいつ一点で交わるかはこの論文を読むとわかります。(英文、しかも有料ですけどね。。。) J. F. Rigby, Multiple intersections of diagonals of regular polygons and related topics, Geometriae Dedicata Vol.9 (1980) 207-238.
- p2m
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これはちょっとした有名問題で正しいです。次を見よ: https://openaccess.leidenuniv.nl/bitstream/1887/3800/1/346_035.pdf 11ページ目の下のほうを先ず覗いたらいいでしょう。
お礼
回答ありがとうございます. 有名な問題なんですね.でも日本語のページは全く見かけません. 論文ざっと目を通しました. 確かに11ページあたりから記述があります. しかし,これを理解するには最初から読まなくてはなりませんよね. その気力は残念ながらありません. 数学の英文はだいたい単語で引っかかるのです. だからいつもめげてしまいます. 概略だけでも解説していただけるととてもありがたいです.
お礼
ご返答ありがとうございます.お礼が遅れてどうもすみませんでした. (###)までは私も導いていました.素数角形の場合はここから割と簡単に証明できました. 問題はその先の部分で,挫折してほとんどあきらめておりました. 実は現在ほかの問題に取り組んでいて,そちらを中断しないと,ちょっと余裕がありません. 円分体についても全く知識が無いので勉強しようと思います. 余裕ができたらこの論文に挑戦したいとおもいます.また補足にかきます.
補足
p2mさんこんにちは.まだご覧になっているでしょうか. https://openaccess.leidenuniv.nl/bitstream/1887/3800/1/346_035.pdf の8ページ下のほう、Section 2から定理(2.2)と定理(2.3)まで読みました. ですが,まだ先が全く見えません. まず,9ページの一番下の式がどうしていえるのかいまひとつ納得できません. 10ページの一番下の式も同じことを言っているのかもしれませんが, どうしてこうなるのかわかりません. またここからどうして2*3*5*7*11次の単位根を考えれば十分であることが導けるのかもわかりません. たぶん(###)が12項あることから来ているのだとおもいますが, まだ円分体の勉強はしていません.円分多項式にかんしては一応勉強しました. 手元にある本では,岩波講座「現代数学の基礎,数論2」の最初のほうに円分体の記述がありますが, ぱっと見ても理解できません.どのくらい遡ればいいのか検討がつきませんが, もう少しヒントをいただけるとありがたいです. もしまだごらんでしたら,ご教授ください.