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「孫引き」の孫ってなに?
「孫引き」ということばがありますが、この孫とはいったい何でしょうか。孫があるんだったら、子や、自分自身もあるんでしょうか。その三者の関係がよく理解できず、「孫引き」ということばを納得が行くまでに理解できません。
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おもしろい問題ですね。私もちょっと考えてみました。 この場合の「孫」とは,辞書の説明を借りると「間を一つ隔てたこと」(『広辞苑』第5版),「間に何かを隔てており,直接は結びつかないこと(もの)」(『新明解国語辞典』第5版)でしょう。 いくつか具体例で考えてみましょう。 大企業が業務を,関連企業に「下請け」に出すことがあります。 そして,下請けを引き受けた企業がさらにその一部を別の企業に「下請け」に出すことがあります。 このような「下請けの下請け」を「孫請け」といったりします。 この場合は,一応「親=大企業」「子=関連企業」「孫=別の企業」といってもいいかもしれませんが,一方で「下請けの下請け」という言い方もできるでしょう。 数学っぽくいえば「下請けの2乗」です。 同様の例に,「孫作」があります。 土地を地主から借りて,借り賃(小作料)を払いながら農業を行うのが小作。 その小作人からさらに土地を又借りして,小作農業を行うのが「孫作」です。 この場合も,「親=地主」「子=小作人」という考え方もできますが,「小作の小作」といってもいいですね。 「孫衛星」という言葉があります。月などの回りを回る人工天体のことです。 太陽の回りを回っているのが惑星。 惑星の回りを回っているのが衛星。 衛星の回りを回っているのが孫衛星です。 これも同様に,「親=惑星」と考えてもよいですが,「衛星の衛星」ともいえます。 こんなふうに,「AからみてBは○○である」「BからみてCは同じく○○である」という関係にある時,Cのことを「孫○○」という,と考えるとよいのではないでしょうか。 ところで,本題の「孫引き」という単語ですが,普通はNo.1の回答のような意味では使いません。 孫引きの「引き」とは,辞書などを引くことではなく,「文献の内容を引用する」ことです。 たとえば,Aさんが本を書いて,その中で「山口百恵は菩薩である」と述べたとしましょう。(注 実際にそういう本がある) 次に,Bさんが本を書いて,その中で,「Aさんは著書の中で『山口百恵は菩薩である』と述べている」と書けば,これは引用したことになります。 さて,ここにCさんが登場します。Cさんも本を書こうとしています(別に本でなくても,レポートでもホームページでも構いませんが)。 Cさんは,Bさんの本を読んで,Aさんの「山口百恵菩薩論」を知りました。しかし,オリジナルのAさんの本は手元にありませんでした。 そこで,Bさんが書いている内容だけを参考にして,「Aさんはこういっている」と書いたとします。これが「孫引き」です。 つまり,「(Bさんが)引用したものを(Cさんがさらに)引用すること」です。 ここで,先程の新明解国語辞典の説明を借りると,「(AさんとCさんは)直接は結びつかない」というところがポイントです。つまり,原典であるAさんの著書を直接読んではいないということです。 以上をまとめると, ・「孫○○」という場合,3者の関係が前提となる。 ・「親○○」や「子○○」は何だろうと考えるのではなく,「○○の○○」「○○の2乗」と考えるほうがよい。 ・「AからみてBは○○」であり,また「BからみてCは同じく○○」であるが,「AとCは直接のつながりはなく,Bを介してつながっている」という特徴がある。 というところでしょうか。 まあ言葉は生き物ですので,すべての「孫○○」がこれにぴったり合致するかどうかは分かりませんが,基本的な線はこれで理解できるのではないかと思います。 なお,蛇足になりますが,本やレポートや論文などを書く際には,孫引きは極力避けて原典にあたったほうが良いといえます。 引用された部分は,「Bさんの書いている文脈に照らして,必要と思われる部分」だけですので,それ以外の部分でAさんが何を書いているかは分かりません。 Bさんにとっては不必要だけれども,Cさんにとっては見落とせない文章が,実はその前後にあったりするかもしれません。
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- puni2
- ベストアンサー率57% (1002/1731)
前の回答を書いている間に,No.2~No.4が投稿されていたようです。 混乱するといけないので,補足しておきます。 No.3, 4では,執筆の順序は「B→A→C」です。 私のは「A→B→C」です。 蛇足の蛇足。 レポートや論文などでは孫引きは避けよ,と書きましたが,どうしても原典が入手できない場合があります。 そのときは,「孫引きである」ことが読者に分かるように,正直に書くほうがよいでしょう。 原典に当っていないのに,あたかも読んだかのような顔をして書くのはよくないとされています。
- kamehen
- ベストアンサー率73% (3065/4155)
まず辞書によれば、「他書に引用してある文章をそのまま引用すること」 次のような感じだ思います。 Aという本に、「Bによれば」という感じでBから引用した文があるとします。 それをCが、そのまま引用する事を「孫引き」と言います。 要するにAという本を見ただけで、原典であるBを読まずして、そのまま引用する、ということですね。 この場合、B=親、A=子、C=孫、ですね。 ですから、もしCがAを読んだ後に、原典であるBを読んで、その内容を理解した上でBから引用した場合は、孫引きにはならず、単なる引用(子引き?)になると思います。
お礼
ありがとうございます。わたしも「では、子引きと言ったら何を指すのだろう?」と考えていました。コメントありがとうございます。
- juvi
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一般に、自分が参考にした参考文献の著者が、その文献を執筆するに当たって参考にした文献が、自分にとっての孫引き文献です。 ですから、あなたが書き物をするに当たって、Aという文献を参考にしたとします。そのAから例えばある1文をあなたが引用したとします。ところが、その部分が実は、Aの著者がBという文献から引用したものだったとします。すると、あなたにとっては、Bが孫引きの文献ということになります。 つまり、孫引き文献Bは、一般的にはあなた自身は手にとって調べない文献になります。 けれどもあなたは、自分の書き物の参考文献欄には、AとBの両方を載せることになります。従って、ときに姑息な手段として、参考文献数を増やすテクニックとして使うこともあります。
お礼
参考文献数を増やすテクニックですか。頭の片隅に置いておきます。ありがとうございました。
- haruusagi
- ベストアンサー率41% (48/117)
「孫引き」とは。 原典になっている文献(ないしは資料)を参考にせず、 その他の書物が、(その原典から)引用したものを そっくりそのまま引用することを指します。 よって、この場合、「孫」というのは、 元々の原典(親)を直接引用している文献(子)からそっくりそのまま (「子」の文献からの)文言を引用する(孫)という形になることを指しますので 原典(親)に対する、引用されている文言の関係、といえば お答えになるでしょうか?
お礼
ありがとうございます。原典が親で、それを引用しているのが小なわけですね。
- hazyme
- ベストアンサー率18% (176/965)
こんにちは。 たとえば、今、自分が読んでるものがあるとします。 そこで分からないことがあったとします。 それを調べるのが「子引き」です。 その子引きで分からなくて調べるために引く文献は、 「孫引き」といことになります。 だから、「自分」とは、自分が今読んでるものですね。 分かりましたでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 僕も勝手にそう思っていたのですが、ある本を読んでいたら「孫引き」という言葉が、あまりいい意味に使われていないことにはっとし、こうやって質問させていただいた次第です。 No.2以降の回答、悩ましいものばかりですが、ぜひわたしと一緒に考えてみてください。
お礼
コメント、ありがとうございました。わたしの疑問に興味を持っていただいたようで、嬉しく思いました。