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分子系統樹について質問です。
分子系統樹について質問です。 論文で複数の領域を結合して解析していることがありますが(例えばCO1+16SrRNAなど),それはどのようにやっているのでしょうか。 結合してくれるソフトでもあるのでしょうか。 全くの素人ですが,宜しくお願い致します。
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「アライメントを取る」ことがわかっているのであれば、話は早いです。(全くの素人?) 僕の知識はちょっと古い(~00年代序盤)なのでちょっと調べましたが、前の回答でご紹介したページのなかの http://www.fifthdimension.jp/documents/molphytextbook/modelselection.pdf を読めばわかるんじゃないかと思います。今は「Kakusan3/Aminosan」というソフトがあって、それらでは異なる領域ごとに異なる分子進化モデルを適用して尤度を最大化したうえで、データを結合して再度、尤度を最大化して樹形を推定することが出来るようになっているようです。 ちなみに、昔(~10年前くらい)は、それぞれの領域での異なるモデルの適用などせず、アライメントを取った各領域をエディタで結合し、そのままソフトウェアに読み込ませて計算していました。更に、塩基、アミノ酸のシーケンスだけでなく、形態や生態的なデータを結合して解析していた例もあります。90年代の分子系統分類学の論文を読むと、「ホントにそれで正しい樹形を導けるの?」と思わずにはいられない、けれども当時としては画期的(に思えた…)手法が試行されていました。コンピュータのスピード・アップと共に、最尤法が主流となり、更に分子進化モデルを適用させないと云々の話が出てきて(00年代序盤)からは、数学的素養がないと何が何だかさっぱりという世界になったと思います。 なお、個々の言葉や手法については、専門書をお読みになるのがいいでしょう。分子進化の教科書的出版物では、ソフトウェアの利用法も同時に解説していると思います(本だとちょと古いこともありますが)。
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>それともどっちかの配列をコピーしてもう一つの末端に貼り付けるだけでしょうか? 私はそれでやっています。そもそもつないで良い類のデータかどうかは、ILD testで一応検定できます。 http://kuritake.stepserver.jp/paup.html の一番下
お礼
何でも結合していいわけではないのですね。 ご回答,どうもありがとうございます。
- the_sphere
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ひとつの領域から解析する場合でも、ギャップや未同定部位の整列を行ってから解析するのはご存じでしょうか。それがわかっていれば、複数の領域のシーケンスを結合しても、同じように整列させてやれば解析できることは想像して頂けると思います。このシーケンスの整列には、CLUSTAL(http://www.clustal.org/)が用いられていましたが、今は更に正確な結果を出すエンジンを積んだMUSCLE(http://www.drive5.com/muscle/)もあります。またどちらも昔からクラウド・アプリ化されてますので、すぐに利用できます。これらのアプリケーションで配列を整列したら、PAUP(http://paup.csit.fsu.edu/)やPHYLIP(http://evolution.genetics.washington.edu/phylip.html)、Treefinder(http://www.treefinder.de/)、Phylogears(http://www.fifthdimension.jp/products/phylogears/)などに入れて、必要な設定をすれば(ここが一番大変)系統樹を得られます。 http://www.fifthdimension.jp/documents/molphytextbook/ など、丁寧にわかりやすくまとめてありますよ。
補足
どうもありがとうございます。 clustalやPaupは少しいじったことあるのですが,結局それぞれの領域のアライメントを行ったあと,ただ結合すればいいとのことでしょうか。 それはPaupなどで,「複数の領域を結合」とかの設定方法はあるのでしょうか。 それともどっちかの配列をコピーしてもう一つの末端に貼り付けるだけでしょうか?
お礼
ご丁寧な回答どうもありがとうございました。 とても助かりました。 しばらく,専門書とネットで勉強してみようと思います。