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オペアンプによるハイパスフィルタで
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どちらも正帰還型のハイパスフィルタですが、左側の回路は、最大利得(カットオフ周波数より高い周波数での利得)が 1 倍に固定された回路で、右側のは最大利得が 1 + R4/R3 (≧1)にできる(1未満にはできない)回路です。右側の回路で R4/R3 = 0 としたのが左側の回路になります。右側の回路で R4 をはずしてしまうと R4 = ∞ とすることになるので正常に動作しなくなります。 ここ(http://sim.okawa-denshi.jp/OPseikiHikeisan.htm)の一番上にある「オペアンプ正帰還型ハイパス・フィルタの伝達関数と応答」が左側の回路になります。伝達関数というのは、「出力電圧の交流振幅/入力電圧の交流振幅」という意味です。これが 1 未満なら 入力電圧>出力電圧で、 1 より大きければ 入力電圧<出力電圧 です。「伝達関数」のところをに式が書かれていますが、その s というのは、s = j*2*π*f という意味で、j が虚数、f が周波数 (Hz) になります。周波数が 0 のとき s = 0 ですが、そのとき、伝達関数の分子にある s^2 が 0 になるので、伝達関数は 0 になります(ハイパスフィルタなので直流利得は 0 )。周波数 f が大きくなると s が大きくなるので、伝達関数は s の増加とともに大きくなりますが、s →∞ のとき伝達関数 → 1 です。つまりこの回路の電圧利得は常に 1 未満(最大利得が1 )になります。 そのページの中ほどに、同じ名前の「オペアンプ正帰還型ハイパス・フィルタの伝達関数と応答」というところがありますが、それがご質問の右側の回路になります。その伝達関数はこれ(http://sim.okawa-denshi.jp/images/OPsHiD2.gif)です。分子に G という係数がかかっていますが、G = ( R3 + R4 )/R4 = 1 + R3/R4 なので、最大利得( f → ∞ のときの利得)は 1 より大きくなります。周波数が 0 のときは、伝達関数の分子にある s^2 が 0 になるので、がご質問の左側の回路と同様、伝達関数は 0 になります。 そのページの空欄に数値を入れて「計算」をクリックすると、利得の周波数依存のグラフが出てくるので違いを確かめられると思います。
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- bogen555
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右の回路は通過帯域のゲインが1(0dB)ではないけど、右も左もそれ以外の特性は同じにできます。 実際にフィルタを作るとき問題になるのは、高精度コンデンサが入手しにくいとゆうことです。 ハイパスフィルタでは、左の回路でC1=C2とできるから部品点数の多い右の回路は無意味です。 ローパスフィルタでは、左の回路でC1=C2とできないんで、部品点数が多くてもC1=C2とできる右の回路は重要です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ハイパスフィルタは右の回路で設計することにしました。
- 86tarou
- ベストアンサー率40% (5093/12700)
左側の回路はゲインが1ですが、右側の回路は抵抗比でゲインが変わります。 Vo=(1+R4/R3)Vi http://markun.cs.shinshu-u.ac.jp/learn/OPamp/ninvop.html
お礼
ご回答ありがとうございます。 勉強になりました。
- aokii
- ベストアンサー率23% (5210/22062)
正帰還率が変わりますので、周波数特性や発振条件が変わるのでは。 負荷が重いものや、周波数の高いものは必要でしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございます。
お礼
大変わかりやすく説明していただきありがとうございます。 R3、R4をつけることで利得を上げることができるわけですね。