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親鸞の著書『教行信証』とは、浄土三部経を自己流に翻訳したものだと聞いた

親鸞の著書『教行信証』とは、浄土三部経を自己流に翻訳したものだと聞いたことがありますが、これで正解ですか? しかし、本願寺の現代語版には、『観経疏』とか『如来会』からの引用もあるのですが???これらは、浄土三部経のなかの何処かの章のタイトルなのでしょうか?

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回答No.4

こんにちは。 私は、自称「歴史作家」です。 >>親鸞の著書『教行信証』とは、浄土三部経を自己流に翻訳したものだと聞いたことがありますが、これで正解ですか? あながち、間違いとも言えません。 「教行信証」は、浄土三部経(仏説無量寿経、仏説観無量寿経、仏説阿弥陀経)の一つである「仏説無量寿経」(大無量寿経とも大経とも呼ばれる)を根本経典として、親鸞自身の解釈を入れて体系的に表わしたものです。 真宗十派(真宗教団連合)では、親鸞が「教行信証」を制作したことをもって立教開宗とし、元仁元年(1224年)4月15日に草稿本が完成したとされ、4月15日を「真宗立教開宗記念日」と定めている。 親鸞は、草稿本ができてからも、幾度となく加筆をして、その完成に努めたと言われています。 事実、2003年7月より2004年3月にかけて「坂東本」の修復が行われましたが、その際、調査を行ったところ、新たに約700ヶ所に、角筆(竹などを尖らせた筆記具。紙に凹みをつけて書き込む)によりつけられた書き込みが発見され、その内400ヶ所は、重要箇所に注意を促す「合点」(がってん)と呼ばれる書き込みが見つかったと言われています。 「観経疏」は、中国の善導が撰述したもので、浄土三部経の「仏説観無量寿経」(観経とも呼ばれる)の注釈書であると言われています。 全4巻からなり、 第一巻は「観経玄義分」(かんぎょうげんぎぶん)で、「仏説観無量寿経」の意義を述べている。 第二巻は「観経序分義」(かんけいじょぶんぎ)で、「仏説観無量寿経」の序文の注釈を述べている。 第三巻は「観経正宗分定善義」(かんけいしょうしゅうぶんじょうぜんぎ)で、「観経疏定善義」とも呼ばれ、正宗分中の定善十三観についての注釈を述べている。 第四巻は「観経正宗分散善義」(かんけいしょうしゅうぶんさんぜんぎ)で、正宗分中や九品段、得益分、流通分、耆闍分などについて注釈を述べている。また、「あとがき」を付している。 「如来会」は、正式には「無量寿如来会」と言い、「大正蔵」の第11巻を唐の菩提流支(ぼたいるし)が訳したもので、「大寶積経巻十七」「無量壽如来會第五之一」「大寶積経巻十八」「無量壽如来會第五之二」の四巻からなり、阿弥陀仏の本願は「四十八願」あるとしたものです。 >>本願寺の現代語版には、『観経疏』とか『如来会』からの引用もあるのですが??? 従って、「教行信証」は「観経疏」や「如来会」、もっと大きく言えば「浄土三部経」を基に書かれたものを親鸞が自身の言葉で書き残したものです。

その他の回答 (3)

  • otherwind
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回答No.3

私は引用ノートだと思います。 大学生でも勉強するときに、本100冊から抜き書きを大学ノートで段ボール箱数個分作ったりしますよね。まあ、大学ノートではなくて京大カードをお使いの方もいますが…。ああいうものなのだと思います。 あと、お経だけではなくて、論、釈、も抜き書きしていると思います。 親鸞のコメントがゼロなわけではないですが。

  • DieMeute
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回答No.2

「観経疏」と「如来会」について回答し忘れたので、追加の回答を。 「観経疏」は「浄土三部経」の一つ、「観無量寿経」の注釈本(現代風に言えば解説本)です。 中国で「観無量寿経」が漢訳されてから約300年ぐらい後に、中国のお坊さまがお書きになり、後に日本に伝わりました。ですから浄土三部経そのものとは違います。 「如来会」は「浄土三部経」の一つ「大無量寿経」の異訳版です。 だいたい、お経の原典はインド・チベットから来たもので中国で漢訳され、それが後に日本に伝わります。 「大無量寿経」もそうで、現在、浄土系で「大無量寿経」(通常は無量寿経と言われます)というのは、中国で三国志の時代に漢訳されたものです。 「如来会」はそれから200年ぐらい後に中国でまた漢訳されたものです。 つまり「大無量寿経」と「如来会」は原典は同じですが、漢訳した人物(僧)と時代が違います。

  • DieMeute
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回答No.1

正解ではないと思います。 かなり古い本で恐縮ですが、昭和44年に世界書院から初版が発行された「宗教学ハンドブック」という本には「教行信証」について次のように書かれています。 ・・・大無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経をはじめとして華厳経、涅槃経その他の諸経、および真宗相承の七祖の文釈などを抄出引用して、親鸞の宗教思想を体系的に論述したものである。 「浄土三部経」は大無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経の事ですから、「教行信証」はただ浄土三部教を自己流に翻訳したものではないという事になります。