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簡単化されたエネルギーバンド図!?
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参考URLの3ページの左の図がE-k曲線(いわゆるバンド図)、真ん中が状態密度の図ですが、状態密度が 0 の部分(赤い部分)がバンドギャップになります(質問の図のEgと書かれた部分。バンドギャップより上側にあって状態密度が 0 でない部分が伝導帯(Conduction Band)、バンドギャップより下側にあって状態密度が 0 でない部分が価電子帯(Valence Band)になります。バンドギャップは、E-k曲線を横から見て、状態が何もない部分に相当します。参考URLの3ページはSiのバンド図ですが、伝導帯の底(Ec)と価電子帯の上端の(Ev) k の位置がずれています。しかし、横から見れば、状態が何もない部分は、伝導帯の底と価電子帯の上端の間になります。このエネルギー差がバンドギャップになります。4ページのGaAsのバンド図では、伝導帯の底と価電子帯の上端の k の位置が一致していますが、この場合もバンドギャップのエネルギーは伝導帯の底と価電子帯の上端のエネルギー差です。 バンド図も状態密度の図も、縦軸はエネルギーを表しています。質問の図では左側に上矢印が書かれていて、電子エネルギーと書かれていますが、これは上側に行くほど電子のエネルギーが大きいという意味です(正孔のエネルギーは逆に、図の上に行くほど小さくなるので下矢印になっています)。どこにも書かれていませんが、図のずっと上側に真空準位というのがあります。真空準位は電子のエネルギーが 0 という意味です。電子のエネルギーが真空準位より上になると(大きくなると)、電子は固体表面から外に飛び出します。固体中の電子は真空準位より下にある(エネルギーが負)なので、外に飛び出さず、個体中にとどまっています。エネルギーが負というのはイメージしにくいかもしれませんが、エネルギーの大きさの大小については次の説明でイメージしてください。電子はバンド図の上にいくほどエネルギーが大きくなるので、それより下側に空きがあれば下に降りようとします。つまり、電子は下向きの重力に引かれて落ちていくイメージで考えてください。正孔は逆に上に登りたがります。電子をパチンコの玉、正孔を水中の気泡と考えると分かりやすいと思います。 伝導帯と価電子帯の状態密度の大きさは、電子のエネルギーによって変わりますが、その大きさを無視して、伝導帯と価電子帯の部分を塗りつぶしたのが簡単化されたバンド図です。したがって簡単化されたバンド図では横方向には物理的な意味はありません。しかし通常は、参考URLの24ページはのように、pn接合面からの距離を横軸として、電子や正孔の動きを考えます。その場合、電子をパチンコ玉と考えると、伝導帯が右下に傾斜しているときには、電子は右側に動きやすくなります。価電子帯が右下に傾斜しているときは、正孔を気泡とみなせば、左側に動きやすくなります。伝導帯や価電子帯が傾斜しているのというは電界(電圧)がかかっているということです(傾斜の大きさが電界強度)。このように、バンド図の横方向を距離とすれば、固体中の電子と正孔の動きを考えるときに、直感的に理解しやすくなります。
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- eatern27
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>この簡単化されたバンド図なんですが、調べてみるとE-k曲線を横から見た図だということだったんですが、 どういう意味だ??? >それだと横軸のdistanceっていうのは何のことなのでしょうか? どこかからの距離なのでしょうが、その図の出典を参照して下さい。大抵は表面とか界面とか。 >また、図の斜線部分は電子の存在できる領域という考えでよいのでしょうか? まぁいいでしょう。 >縦軸のエネルギーの範囲がよくわかりません。 そりゃぁ、文脈によりますね。てかポンチ絵なのだから、具体的には決めてないのが普通かな。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >この簡単化されたバンド図なんですが、調べてみるとE-k曲線を横から見た図だということだったんですが、 どういう意味だ??? http://semiconductor.seesaa.net/archives/200406-1.html このページの「直接遷移と間接遷移」というところに書いてありました。 簡単化されたバンド図について、また教科書をしっかりと読んで調べてみます(^O^)
お礼
ご回答ありがとうございます。 質問の図においてdistanceと書いてあるのはpn接合などを考えるときに必要になるから書いてあるという理解で合ってますか?