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化学Iについてですが
化学Iについてですが 鉛蓄電池にはなぜ鉛が溶けにくい硫酸が使われているのですか? 初歩的な質問ですみません。
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- htms42
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鉛蓄電池についてちょっとおまけを 教科書に「電池の中の希硫酸の密度を測ると電池の寿命が分かる。ある値以下になると交換しなければいけない。」という記述が出てきます。 「これはどうしてか?」という問になっているものもあります。 Pb+PbO2+2H2SO4 → 2PbSO4+2H2O の反応式を使って「H2SO4が消費されるので密度は小さくなる」という説明をしているものが多いです。(教科書でも、参考書でもこういう説明以外の説明を見たことがありません。) これは放電が起これば希硫酸の密度は小さくなるということを示しています。でも充電すれば逆のの反応が起こりますから密度は元に戻ります。電池の性能の劣化の説明にはなっていません。誤った説明であるということになります。 私の車は6万キロ走っていますがまだ電池は交換していません。 でも半ドアでルームランプがつきっぱなしになっていたというようなことが起こると次の日の朝にはエンジンがかからないということになります。連続放電できる時間は1日以下なのです。 この場合でも充電器があれば(または別の車に充電してもらえれば)復活します。 一回の放電での密度変化と性能の目安になる密度変化とは別の事なのです。 充電をしても元に戻らない形でのPbSO4ができていれば密度は小さくなったままになります。充電で元の状態に戻らないのですから二次電池としての性能は悪くなっています。エンジンの回転を使って発電機を回して充電しようと思っても電池の能力が回復しないのですからどこでエンストするかわりません。 電極表面にできていたPbSO4が剥離して電池の底に落ちてしまうと充電不能な形でのPbSO4が存在することになります。 運転免許の教習書には「電池の底に白い粉が溜まり始めたら交換しなければいけない」という記述があります。 鉛蓄電池について考える時は2次電池として使うという利用目的を抜かしてはだめだろうと思います。 ついでに >なぜ鉛が溶けにくい硫酸が使われているのですか? 鉛は硫酸と反応します。反応によって生じたPbSO4が水に溶けないのです。 表面だけ反応してそこで反応がストップします。PbSO4の量を多くするためには鉛の表面積を大きくしておく必要があります。何年も使うということでいうと揮発性の酸ではだめだということが言えますが反応によって生じた物質が水に溶けないということもポイントになります。硝酸鉛は水に溶けます。 最近の電池は密閉式になりましたが以前のものには穴が開いていました。 充電の時にどうしても水の電気分解が一緒に起こってしまうからです。 生じた気体を逃がす必要があります。 電気分解が起これば水が少なくなります。 以前は水を加えるということがよく行われていました。 密閉式では触媒を使って元の水に戻しているそうです。
- ryokei14
- ベストアンサー率33% (1/3)
確かに塩酸でも硝酸でも電気化学反応式は書けますね。3価以下の酸なら何らかの起電力を示すでしょう。 しかし実用上は、気体の発生の可能性があるため、電池を完全密閉系にはせずに、圧逃がしピンホールを設けてあるはずです。安全対策として。 そうなると、揮発性の酸では酸自体が揮発してピンホールから少しづつ逃げてしまうことが予想されますね。 じゃー不揮発の酸ということで、硫酸なのでは。
- htms42
- ベストアンサー率47% (1120/2361)
鉛蓄電池は充電と放電が可能な電池です。(二次電池といいます。) 使いきりではありません。 自動車用に使われていますね。 運転中の自動車の中では絶えず充電と放電が繰り返されています。 Pb,PBSO4,PbO2のすべてが水に溶けないのですから電極表面での変化です。 Pbは固体の外に出ていないのです。 もし硫酸鉛が水に溶けやすければ放電が起これば水の中に散らばってしまいます。いったん水の中に散らばってしまったものをもう一度集めてくるというのはものすごく難しくなります。逆反応が同じような速さで起こるというのは無理になります。 一回限りの使いきりの電池であれば溶けてしまってもかまわないのです。
塩酸だと塩素が発生するし、塩化水素自体も揮発性です。 硝酸では窒素酸化物が発生するし、鉛が溶ける条件になる可能性があります。 そもそも電極は「溶けない」事が大切で、溶けると再析出する度に形状が変わってしまうため、鉛蓄電池のように両極を櫛のように狭く向き合わせて配置することが出来ません。 狭く向き合わせられないと電極表面積が稼げないので電流密度(早い話電流)が小さくなり電池の大きさがバカでかくなります。つまり、エネルギー密度が低くなるのです。