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実際問題として、古い皮袋に新しい葡萄酒を入れたらどうなるのか?

私はクリスチャンではないですが。聖書の中に「誰も、古い皮袋に新しい葡萄酒を入れない」というような記述があります。取り合えず、これで2千年前のユダヤ社会では葡萄酒を皮袋に入れる習慣があったことは分かります。 私も「あくまでこれはたとえ話であって、大事なのはたとえ話そのものよりも、その寓意である」ということは重々承知の上です。が、あえて例え話そのものの疑問がありますので。 この時代の葡萄酒を入れる皮袋というのはどういったものなのでしょうか?そして、古い皮袋に新しい葡萄酒を入れると、何故、袋が裂けてしまうのでしょうか? やはり、葡萄酒がさらに発酵するときに何か化学変化が起こるのでしょうか。 私は皮袋に入ったワインというのは見たことがないので、分からないのです。(カテゴリーがこれでいいかどうか、疑問ですが、これも分からないので、すみません。)

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  • n-nya
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回答No.2

麻井宇介著「比較ワイン文化考 教養としての酒学」(1981年初版)に、以下のように記されています そこで、マタイ伝第九章第十七節の有名な言葉、「新しきブドウ酒は新しき皮袋にいれ」は、搾りたての新しい果汁の意味であることが、当時の人々の生活に即して理解されるであろう。 皮袋は液体の運搬用具であるが、それは定住する者が水場から水を運んでくるために考案したのではない。 移動することそのものが生活である遊牧民が、水ガメの代わりに持ち歩くのが皮袋である。 家畜の背にくくりつけて運ばれる皮袋は、その口もとを、こぼれぬように、しっかり結んでおかなければならない。 何時間か、動物の歩みが皮袋をゆすり続けていると、それが乳なら凝乳になり、果汁ならば発酵が始まる。 古い皮袋は、そのとき、激しく発生する炭酸ガスの圧力に耐えきれず、はり裂けてしまうのである。 なお、付言すれば『聖書』日本語訳の文中にブドウ酒とあるのは、原文で幾通りかの用語が使い分けられていて、最も頻度の多いのは「ヤイン」、次が「オイノス」、そして「ティーローシュ」と続く。 「ヤイン」は発酵の終わった果汁、すなわち通常のワインであるが、「オイノス」や「ティーローシュ」は発酵が終わっていない果汁を包含している。 また、他のページによると、 遊牧民や砂漠の民家畜である山羊やラクダなど、彼等が飼育する動物の乳が飲み物と食べ物を兼ねて常用される。 乳だけでなく、動物の生き血もまた重要な飲み物である。 (中略) 砂漠の飲み物で乳に次ぐものは果物である。 われわれは果物を食べる。 しかし、西洋人にとって果物は食べ物であるより飲み物の原料であるのだ。 以上です 今年になってから、この本を読んだので記憶にありました >この時代の葡萄酒を入れる皮袋というのはどういったものなのでしょうか 皮袋に最初から「葡萄酒」を入れたのではなく、果汁を入れてゆすり続けているうちに「葡萄酒」になったわけですね 皮袋の材料となる動物が何であるのか、部位などの記載があったかも知れませんが、今は思い出せません

noname#130082
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございました。 言われてみれば、シャンパンやスパークリングワインはビンの中で再発酵して二酸化炭素を出すので、あの独特の泡が出る、と聞きました。ビンならそれも可能でしょうが、皮袋では無理でしょうね。 「新しい葡萄酒」は、まだ発酵していない果汁というのなら納得です。(何か、新しい葡萄酒というのは、皮に対して何か刺激を与えるような成分があるのか?などと疑問に思っていまして。) >動物の生き血 ユダヤ教では、血は飲み食いしてはならないという律法があったような気がしますが、後で調べてみます。 >「ヤイン」、次が「オイノス」、そして「ティーローシュ」 なるほど、勉強になりました。 他の方も良回答で非常に勉強になるので、点数に困るのですが、新しい果汁ならば炭酸ガスが出るが、古い葡萄酒では出ない、という問題の回答が含まれていた、ということで、こちらを優先させていただきます。他の回答者の方、申し訳ございません。

その他の回答 (1)

  • phj
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回答No.1

聖書は小アジア地方の放牧民族の生活を基に記載された記述が多く見られます。 この時代の皮袋とは水筒の変わりに利用した、ヤギや羊の胃袋のことです。たぶん現在でも中近東や小アジアの放牧民族は利用していると思います。 これにヤギの乳を入れて何日か旅した時に、乳がすっぱいにおいになり、捨てようとしたけどもったいないから飲んでみたらおいしかった、飲み干した後に残ったドロドロを食べてみたらさらにおいしかった、そしてチーズが発見されたという話もあります。 古い皮袋は、何度も利用されていて外側は弾力を失い中は古いにおいが染み付いている。新しいぶどう酒(新しい考え)を入れても古いにおいが染み付くか(古い慣例に染まってしまう)、弾力を失った皮袋がさけてしまう(組織が新しい考えになじめずに崩壊する)ということです。 なんども日常的に利用しているうちに空気や日光に晒されて皮が裂けやすくなるんですね。だから、新しいぶどう酒を入れてもこぼれてダメになってしまう。もったいないから(せっかく新しい考えを実行に移すなら)新しい皮袋(新しい組織などの器)を用意せよ、ということです。

noname#130082
質問者

お礼

>ヤギや羊の胃袋 なるほど。皮袋に液体を入れるというのは、どうするんだろう?と思ってましたが、胃袋なら可能そうですね。 ということは、もちろん、皮袋は携帯用ですね。 乳は冷蔵庫のない時代では保存がきかないですから、ヨーグルトやチーズのような発酵させた状態で飲み食いするのでしょうね。 >外側は弾力を失い中は古いにおいが染み付いている。 確かに、古いと伸びきってしまうでしょうね。確かにありそうな話です。 聖書のイエス・キリストはいろいろなたとえ話をしてましたが、あくまで2000年前のユダヤの人々にとってわかりやすいたとえ話をしたわけで、必ずしも現代日本人にとってわかりやすいとは限らないですから、(そんなに詳しくなくとも)ある程度は、当時の風俗習慣・考え方も少しは勉強しないと、と思いまして質問させていただきました。 ありがとうございました。

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