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梅干しを作ったときの変化を知りたい。
カテゴリーを生物学か科学にしようか悩みましたが、 質問させていただきます。 先日、本で「梅干しも発酵食品」と言う記述を疑問に思い 発酵や酵素について調べています。 今のところ、発酵は「微生物が生じる酵素によって起きる反応」で 梅干しはそうでないのだろうと思っています。 では、あの梅干しのすっぱさ(クエン酸?)はどこから来るのですか? もともと梅の持っている酵素が関与しているのかとも思いましたが、 「酵素がアルコールや熱で不活性化」と言う情報もあり、 働いているのか不活性化しているのか分からなくなってしまいました。 梅干しができる過程でどんな変化が起きているのか教えてください。 よろしくお願いいたします。
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No.1の方、またtake6さんご自身が疑問を示している通り、梅干しは発酵食品ではないものと 思います。 発酵の定義(辞書・wiki): http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%C8%AF%B9%DA&kind=jn&mode=0&base=1&row=0 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BA%E9%85%B5 同じ「漬物」に属する糠漬けなどなら、確かに発酵を利用していますが、梅干しの漬け込みでは 発酵はむしろ失敗の原因です。 (この場合、積極的に利用しているわけではないので、「腐敗」と言った方が正確かもしれません) http://homepage2.nifty.com/NG/ume/ume60C03.htm 発酵食品といえるかどうかは・・・完全滅菌状態にしたときに、それができる(できそう)かどうかを 想像すると、判断がつく、かもしれません。 (発酵していない糠と塩とできゅうりを漬け込んでも「塩漬け」にしかならない(発酵由来の乳酸など による酸味がない)のに対し、梅の酸味は梅が元から持っているクエン酸由来なので「梅干し」に なるはず、と) > では、その酸味を隠してしまう様な物質があるのでしょうか? 梅(乾燥前のはず)のクエン酸量は、4~5%とのことです: http://page.freett.com/factory/eiyou/factory/season6.htm ただ、未熟な場合は、クエン酸をはじめとする有機酸はすくないとのこと: http://www.j-poison-ic.or.jp/tebiki20070907.nsf/SchHyodai/AF5E1ABB138B2DEA492567DE002B89A2/$FILE/M70003.pdf なお、梅干しは天日干しなどの乾燥によって水分が飛ばされている分、酸成分が濃縮されています。 それ(+塩味による強調効果もプラス)により、梅干しの酸味は生梅に比べて圧倒的に強く感じられる ものと思います。 (全く酸味が感じられなかったとなると・・・苦味か何か、他の味によって覆い隠されてしまった、のかも しれません(汗))
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- dipearl
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>鰹節も若干発酵しているのですね いえ、誤解されやすい文章ですみません。鰹節が典型というのは、非常に発酵しているという意味で書きました。鰹節の場合は完全に発酵食品です。鰹節の旨味はカビの作用によって生じたものです。
お礼
皆さんご回答ありがとうございました! もう少しいろんな方の意見を聞きたいと思い、締め切らずにいましたが ここら辺で締め切りたいと思います。 また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
- dipearl
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#2です。 発酵食品かどうかというのは、結局のところ人間の定義の問題です。干し芋のような乾物の場合も、乾燥の過程で少しだけ発酵します(鰹節がその典型)ので、その意味では発酵食品です。しかしこれらは一般には発酵食品とは言いません。梅干しも少しだけ発酵していますが、たとえば味噌やヨーグルトのような発酵による変化が見えにくいので、発酵食品の分類されにくいだけの話です。 「紫」は、「青」か「赤」か、と言っているようなものです。 なお、これも定義の問題がありますが、腐敗というのはタンパク質が分解されてアンモニアや硫化物が発生することなので、梅干しが乳酸菌や酵母で発酵しても「腐敗」とは言いません。
お礼
>乾燥の過程で少しだけ発酵します(鰹節がその典型) 目からうろこでした。 鰹節も若干発酵しているのですね。 ただ、おっしゃるように「一般的には」発酵食品といわないのですね。 でも、発酵食品と呼ばないものの中にも、発酵が大きくかかわっているものがあるということが知れてよかったです。 「腐敗」という言葉の定義も知れて、とても興味深く、この質問をしてよかったなと思っています。 「発酵」「酵素」「腐敗」など日常で何気なく通り過ぎていた言葉の 詳しい意味が知れてとてもうれしく感じます。 ありがとうございました。
- dipearl
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梅干しを含め、長期間保存(滅菌保存ではない保存)する食品は、すべて発酵食品と考えて差し支えないと思います。少々塩分濃度が高くても生存できる微生物は存在しますので、いかなる発酵をすること無く長期保存することはまず不可能だからです。梅干しを長期間寝かせるのは、梅の持つ酵素による自己消化の効果のほか、微生物による発酵の効果を期待してのことです。繁殖する微生物の種類によって、産地ごとに微妙な風味の差が生まれます。 梅干しを発酵食品ではないとする見解が多いのは、他の発酵食品に比べて発酵による変化が見えにくいからでしょう。しかし、もし本当に発酵食品でないなら、長期間寝かせる必要はありません。 クエン酸はもともと梅に含まれているものです。また、梅の持つ酵素と発酵の有無はあまり関係がありません。
お礼
回答ありがとうございます。 >梅干しを発酵食品ではないとする見解が多いのは、他の発酵食品に比べて発酵による >変化が見えにくいからでしょう。 >しかし、もし本当に発酵食品でないなら、長期間寝かせる必要はありません。 う~ん、いまいち発酵というものが自分にはまだ理解できていないようです。 たとえば、干し芋や塩鮭はどうなんでしょう? 梅干ほど長期保存できませんが、発酵食品よりこっちのほうがジャンルが近いと思っていました。
- kishn_an
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僭越ながら化学の素人の調理師です。 クエン酸は元々ウメの実が持っているものです。 梅干しが醗酵だということは初めて伺いました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A1
お礼
早速の回答ありがとうございます。 クエン酸は元からあるんですか?! 青梅を毒味がてら食べたことがありますが、酸味は感じませんでした。 熟れた実も同様でしたので、何かが変化して酸っぱくなったのだと思ったのですが…。 では、その酸味を隠してしまう様な物質があるのでしょうか? 疑問が増えてしまいました。
お礼
わかりやすい説明と、リンクをありがとうございます。 >なお、梅干しは天日干しなどの乾燥によって水分が飛ばされている分、酸成分が濃縮されています。 なるほど! >(全く酸味が感じられなかったとなると・・・苦味か何か、他の味によって覆い隠されてしまった、のかも しれません(汗)) たしかに、苦味が強かった記憶があります。 リンク先によると梅はレモンについでクエン酸を含んでいるようなので 何かに隠されていたんでしょうね。 とても参考になりました。ありがとうございます。