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「さかしら」とは？自己正当化や否定的な意見の考察
- 日本には邪魔されることが多い「さかしら」という概念が存在します。
- 「さかしら」は自己を正当化するための理論づけや好みを否定する場合に使われます。
- 結果に対する言い訳を戒め、建設的な意見にして反省材料にすることが必要です。
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- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖（@krya1998）
- ベストアンサー率20% (605/2887)
すみません。 さかしらって、日本固有の観念と用語概念でしょうか？ 西洋はさかしらしかないですものね。 そうかもしれませんね。 インドはみんなさかしらの反対、ecstaticサマディでしょうかね。 どうか質問者さんの評論と補足をお願いできないでしょうか？
お礼
ありがとうございます。 インドの文化もサンスクリット語も、私自身、何も知識がありませんので何とも 申し上げられないのですが、 「さかしら」を排除して「もののあはれ」を感じることと近い感覚かもしれませんね。
- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖（@krya1998）
- ベストアンサー率20% (605/2887)
一定の言動に対するnegativeな評価を表現することばと理解しています。 横からの指し出口みたいな。ちょいと格好を装うかのような。 多様な場面で多様な内容と変化を持つもののようですね。 同じ事が、あるときにはさかしらとなるか。いえさかしらはいつもさかしらでしょう。 所詮人の為す所はどうしてもさかしらですね。無論、為すということは五感の受理信号の受け取り構成から、判断、振る舞い、そしてことば。 常に自己を見つめてさかしらを戒めたいと存じます。皆様のご回答を明日、拝読します。
お礼
ありがとうございます。 この言葉はきっと芸術を生業とする方の感性に役立ったり、 逆に日々忙しく体を使う労働者の美学や、 本当のことを言えばやはり美しい抽象的な観念なのだと思います。 だから、この感覚が日本人の現実の全てだとは思わない。 なので、大切な感覚だけど、少しは懐疑することも大事なんじゃないかなって思うのです。
- 日比野 暉彦（@bragelonne）
- ベストアンサー率16% (203/1213)
はーとまいんどさんは 野球をご存じですか？ 例の《余白》の話ですが。 投手は ボール三つまでの余裕を与えられて ストライクを三つ取ることを――打者がボールを打つ場合を別にすれば――目指します。その投球の中で ウェスト（ waste ）ボールというものをも投げます。要するに 遊びです。わざとストライクではないボールを投げます。 一呼吸を置くといったところでしょうか。 和歌には 枕詞があります。ほとんど意味としては表わそうと思っていない場合に ぬばたまの黒・・・だとか たらちねの母・・・だとか あれですね。 これら二種の事例は まったく空白ではないかたちでいて 余白の効果を出すようなものです。 あるいはまた 次のような込み入った余白づくりもあるようです。 《日下＝くさか》という読みはどこから来たのかという主題です。 ○ 飛ぶ鳥の明日香 → 飛鳥（あすか） ○ 春日（はるひ）の〔かすむ＝〕カスガ → 春日（かすが） ○ 隠（こも）り処（く）〔隠口〕――すなわち長谷（ながたに）――の初瀬 → 長谷（は〔つ〕せ） といったたぐいです。結論から言いますが ○ 日の本の草香 → 日の下の草香 → 日下（くさか） というような経過をたどったという推測が出されています。要するにその昔 大阪湾は海が日下〔の蓼津〕あたりまで入って来ていて そこが港であった。その津からこそ 文物など文化が入って来たし 人はそこから外つ国に出た。ということで 《日の本の草香》と言っていたのではないかという推理です。 その後 日の本の玄関ではなくなったころ 《日の下（もと）》と書き替えられた。その結果であろうと。《日の本》のほうは 《やまと》をも凌いで 用いられるようになったのだと。 つまり 《飛鳥＝アスカ / 春日＝カスガ / 長谷＝ハ〔ツ〕セ / 日下＝クサカ》というふうに今も使うとすれば これは 変わったかたちの余白の問題である。かも知れません。
お礼
ありがとうございます。 後でよく読んでお礼をさせていただきます。
- 日比野 暉彦（@bragelonne）
- ベストアンサー率16% (203/1213)
箇条書きにしてまとめます。断定調にて記します。 （１） 小林秀雄の言うように 《文字もしくは概念より以前の〈何か〉》にさかのぼれという議論は おそらくエポケーと同じ方向にある。 （２） その《何か》は 《もの自体 Ding an sich 》であったり あるいは《世界霊魂 anima mundi 》ないし《世界精神 Weltgeist 》であったりする。 （３） むろんこれらは 《神は死んだ》というときの神である。すなわち 《観念の神》なのであった。想像の産物としての神のことだ。∽漢ごころ・さかしら。 （４） ちなみにその死亡宣告を出したひとは ほんとうの非思考の神についてまったく知らなかった。別の超越的観念の像としての超人だの大地だのと言っていた。 （５） 江藤淳との対話では 引用箇所のあとに小林は ベルクソンを出して来ている。《文字ないし概念より以前の何か》についてそれは《イマージュ》だと。これは 言語学では 《予定観念ないし意味思考（ mening ）》と呼ばれている。――概念としての言葉の成立の以前の段階で あたまや心の中に この《予定観念》が 《マグマや星雲》のごとく発生していると。 （６） このイマージュないし予定観念は もののあはれを知るというときの知覚内容であるかどうか？ （７） もののあはれに関して 宣長は 《道・自然之神道・古道・随神の道》と言う。もののあはれを知るひとだけから成るという社会の描像である。 （８） 言いかえると 《人は人に対して狼である》という命題を立てない。《万人の万人に対する闘い》を見ない。つまりその命題から 絶対権力としての国家――巨獣レヰ゛アタン――を建てることによって 安全と秩序を図るという社会契約説を採ることと袂を分かつ。 （９） ところが 《古道》とは ずばり天皇制国家である。二階建て構造の社会形態である。 ▲ （排芦小船・第四二項） ～～～～～～～～～～～～ 上古は人の心素直にて 偽り飾ることなければ 歌も己れが分量（* 分際・身分）を出でず。 その身の上にて思ふ事をありのままによみ出でしものなり。されば上古の歌は実（まこと）にして天子の歌は天子の身の上の事 公卿百官はそれぞれの公卿百官の身の上の事（* 以上 アマテラス公民） 民百姓（* スサノヲ市民）は民百姓の身の上の事をよみて よく分るるなり。 しかるに世だんだん末になり 後世になるほど 人の心偽り多く 思ふ事ありのままにもいはず つくろひ飾るやうになりゆくにしたがひて 歌もまた偽り多く・・・。 ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ （１０） ところが 安全と秩序もしくは《和 を以て貴しと為し 忤（さか）らふこと無きを宗（むね）と為せ》という《憲法》の条文は 聖徳太子が 崇仏派の蘇我氏とともに排仏派の物部氏を殺して権力を取ったあとで うそぶいているものである。二階建ての国という家が固まったあと言っているに過ぎない。 また 物部氏と言えば むしろ古道の家柄である。 （１１） そのような《アマテラス公民‐スサノヲ市民》連関制なる社会形態についてでも 宣長がもののあはれを見ようとしたのは （あ） ひとつに スサノヲ（ないしオホクニヌシ）のイヅモが アマテラス帝国に そこからの服属の要求を受けて非戦論をえらぶことによって 《くにゆづり》をしたという事情のもとに成ったからである。《和をとうとぶ》のは スサノヲ草の根市民の側である。これに信頼を置いたからだと解釈しうる。 （い） だから 源氏や足利氏は アマテラス公民から臣籍降下してスサノヲ側に身を置いただけだから措いておいて 信長や家康も けっきょくアマテラス天皇制を廃止しなかった。つまり すでにゆづったのだから おいそれとは返してくれとは言えない。いまもそうだ。転覆としての革命やギヨチン斬殺は起こらない。 （１２） ちなみに アマテラスとスサノヲとは 実の姉と弟である。 （１３） 果てさて 《もののあはれ》とは いかなるおもむきなるぞ？ これからの世にありて いかがなりや？
お礼
ありがとうございます。 （８）~（１１）まではすいません。エポケーということでペンディング状態の理解ですが、 「もののあはれ」主義により、たしかに「意見の交換」が苦手な人や、またその行為そのものを、 あまりいいことだと思わない人もいるかもしれません。 その反面、悪口好きな人も多い気がしますが、どうもこの「ねじれ」はなじめないかもしれません。 ブロジェロンヌさんは、自分の中のいじわるな気持ちとか、他人の自分にむけられたいじわるな気持ち とか、他人どうしのいじわるな気持ちとかどうやって消化してますか。 そういう時は、理性的な見解が有効な時もあるし、ユーモアでひっくりかえすことも必要だろうけど、 何でもかんでも受け入れるってわけにはいきませんよね。 そういう場面でも少しの「さかしら」は、ゆうこうに働くとおもってるのですが、 その結果、「もののあはれ」に導けばいいんじゃないかと。
- ENERGAIA
- ベストアンサー率9% (5/53)
もし、幼いころに両親の一方、あるいは両方からうるさく小言などを言われていて、それを受け入れたままで居るのであれば、やはりいったんは拒絶するのは道理です。 それはあらゆるメディアの情報も同じことです。 質問者さんの場合は、他者の言や文章を、どうでも良いこと・取るに足らない戯言である とする姿勢が、今必要なのではないかと、ふと思いました。 他者の言を屁とも思わず自己主張する人とは対照的です。そのような人には、私は厳しい姿勢で臨みますが、質問者さんの場合は他人の意見や主張を真に受けすぎるのでは？と思います。 過去の有名人であれ、今の自己顕示欲旺盛な人間であれ、「屁である」と思う、心の中での切捨てが 重要なのではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 確かに、こういう感覚もすごく大切だなと感じています。 ものごとを素直に受け入れる為には、きっとそのプロセスの中で、 少しの反抗心や、いいわけや、懐疑などは、きっと必要なことでもあるのだと思います。 それらがまったく無く受け入れ過ぎていたら、逆に後で無理がくるかもしれません。 難しいですね。答えは無いんですね、やっぱり。
- 日比野 暉彦（@bragelonne）
- ベストアンサー率16% (203/1213)
もののあはれの もの とは何か？ 自然という言葉は 《じねん》と読んで あるがままといった意味で昔からあったけれど 環境としての自然を言い表わすようになったのは 明治以降だが そうなのだが では このネイチャーを表わす言葉は その昔 ほんとうになかったのか？ と万葉学者の中西進が論じています。（『古代文学の生成』２００７） じつは それは それが《もの》だったと言います。宇宙でもありスピリチュアルなものでもあったのだと。 そう言えば もののけ（物の怪）は 霊ですね。これは しっかりと形のあるモノが 霊に変身すると言っているのか？ それとも モノじたいであるそのものに 霊的な要素があると 昔のひとは思っていたのか？ ところが 日本語学者の大野晋は モノは 《不変のもの（こと）》を言うのだと言います。 世の中はそういうモノ というときのモノであると。決まっていることなのだ・もう変わらないものなのだと。家内が / 主人がそう申すモノですから・・・という弁解は そのことがもう決まっていて変わらないということを伝えようとしているのだと。 不変なら あまねく存在するということにもなり 果ては スピリチュアルなものという意味にも通じるようですが 基本の意味の取り方に違いがあるようです。 さて もののあはれというときには どういう原義があるのでしょう？ よう分からん。 というのは 原文における用例を読み慣れてはいないので 残念ながら だれかおしえて！！ です。 * 中西の言い分としては具体的な形あるものは 《しなもの（品物）》と言うではないかと言います。 しな（品）とは 階級のことでもあり 一つひとつ広義のモノを区分するときつけるのだという説明です。
お礼
ありがとうございます。 つまり、文化の違いだから気にしなくていいと思います。 子供の頃に御正月にかるたとりをしてる時にいつも不思議だったんですね。 むべやまかぜを あらしといふらむ って、 へえー、言いきっちゃっていいの？ そうなんだ？ そんなこと言っちゃっていいんだ？ こりゃまたびっくり。 ブロジェロンヌさんは、きっと逆に素直になるほどねって思うんじゃないでしょうか。 まあ、だから、文化の違いとしか言いようがないのですけど。
- 日比野 暉彦（@bragelonne）
- ベストアンサー率16% (203/1213)
こんにちは。 大野晋によりますと。（『日本語と世界』 １９８９。初出は古い） まづつぎの出来事の年表を見てください。 ▲ （宣長再婚の年表） ～～～～～～～～～～～～ 宝暦七年（１７５８） 春 草深タミ（十七歳） 藤枝九重郎に嫁す。 同年 十月 宣長（二十七歳）京都から松阪に帰る。 同十年 四月 宣長 村田フミと結納。 同年 九月 結婚 〔このあいだに 藤枝死亡〕。 同年 十二月 宣長フミと離婚 同十一年 七月 夫と死別していた草深タミに結婚申し入れ。 同年 十一月 結納。 同十二年 一月 結婚。 ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ ☆ タミさんは 漱石のトセさんではありませんが こころに深く思うようになった女性だったようです。生涯連れ添ったそうです。ただし 強引に前妻を離縁してまでのことだった。 ▲ （排芦小船） ～～～～～～～～～～～～ ワガ妻ナラヌ女ニ心ハカクマジキ物トハ聖賢ノ人ハサルベケレドモ 凡人ハイカデトドメアヘン。ワガ心ニモ心ハ制シガタキハヨノツネナリ。サレバ克己ト云フ事昔ヨリナリガタキ事ナリ。 ▲ （同上） ～～～～～～～～～～～～～～ ・・・歌ハオモフ事ヲ程ヨクイヒ出ヅル物也。心ニオモフコトハ善悪ニカカハラズヨミイヅルモノ也。 サレバ心ニオモフ色欲ヲヨミイデタル 何ノ事カアラン。ソノ歌ヨロシクイデキタラバコレマタ何ゾ美賞セザランヤ。スグレタル歌ナラバ僧俗エラブベキニアラズ。ソノ行跡ノヨシアシ心ノ邪正美悪ハソノ道々ニテ褒貶議論スベキ事也。歌ノ道ニテトカク論ズベキニアラズ。 ・・・ サレバ克己トイフコト昔ヨリナリガタキコトナリ。ソレヲ慎ミマモルト 犯スト分別ハ人々ノ心ニアルコトナリ。 ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ ☆ 最後の言葉： ▲ サレバ克己トイフコト昔ヨリナリガタキコトナリ。ソレヲ慎ミマモルト 犯スト分別ハ人々ノ心ニアルコトナリ。 ☆ ここから 《へそ曲がり》も《ねじれ》もひとそれぞれに自由に現われるということでしょうか？
お礼
ありがとうございます。 これはこれは、ブロジェロンヌさんもいよいよ日本文化やブッディズムに染まっちゃいましたね。 １．「つまらないものですけど」って、ほんとーにつまらないものくれる人 ２．「つまらないものですけど」って、結構いいものくれているのに「こんなつまんないものよこしやがって」っていう人 これねじれですよね。でもねじれてるかどうかは、わかんない主観だから。 ・試合の前に「絶対勝つぞー」って気合いの為に言って、「洒落たこと言いやがって、勝ってから言え」って言われたらしゅんとしちゃいますよね。 ・設計書や提案書を書いた人に、「けっ、洒落たこと書きならべて、実際作るのはこっちなんだよ」って言ったら、そういう仕事いらないのかってことになっちゃいますよね。 ちょっと、極論だけど、この辺り潜在的にあるんじゃないかと思っているんです。
- mashumaro2
- ベストアンサー率58% (99/170)
>そんな、それ言ったらおしまいじゃないですか、哲学なんてまるまる「さかしら」ですよね。 >本居宣長さんもそれを承知であえて、「さかしら」でもって「さかしら」を排除してるのですから。 >もしかして、タブーなんでしょうか、まさか、日本だってそこまで保守的じゃないと思うんだけど。 いえ、そういうことではないと、私は思います。 本居宣長に絡めて「さかしら」を語るのがご趣旨であるなら、「さかしら」の定義づけの前に、ご自身できちんと宣長の言語観、歴史観、古典観といったものを、十二分にしっかり把握することのほうが先決だと思ったのです。 ですから、タブーとか、保守という意味合いではないのです。 おっしゃるところの文化論に援用出来るか否かを見極めることなど、それからでも、決して遅くはないと考えます。 ここはやはり、「急がば回れ」ではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 確かに私はおっちょこちょいです。誤字がおおいし、このシステムになってからまだなれなくてガタガタになっちゃうし、正岡子規なんて明治じゃんって後で考えたらすぐわかるようなミスばかりですが、それでも、それなりにはわかっているつもりなんですが、、、、。 うーん、これが「さかしら」っていうんですかね。 なんか最強のへりくだりですよね。この思想って。身動きがとれないもの。 「なんちゃってさかしら」ならどうでしょう。
- 日比野 暉彦（@bragelonne）
- ベストアンサー率16% (203/1213)
No.１５です。 《さかしら》は《漢ごころ》ないし《アマテラス規範語の使用による弊害》に限らないと思われます。 要するにその《理屈を用いるのときの ひとの心に起こる方向性――中立の意味での志向性――》を問題にしているように思うのです。 まづ《漢ごころ》の説明としてほかの方の回答から拝借します。 ◆ （回答No.１４） ～～～～～～～～～～～～～～～ （小林） 漢ごころの根は深い。何にでも分別が先に立つ。理屈が通れば、それで片をつける。それで安心して、具体的な物を、くりかえし見なくなる。そういう心の傾向は、非常に深く隠れているという事が、宣長には言いたかったのです。 （江藤） 文字を操るようになった人間の中に宿命的に生じる認識のねじれといいますか、そういうことでしょうね。 ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ ☆ このような・人間的自然とそして文化（つまり 非自然）との葛藤のような溝とそのねじれでしょうか そこにおける知性優先という問題のほかに そのほかに 人間の素朴な良心ないしそのへそ曲がりといった問題も捉えているのではないか。 引用です。 ▲ （排芦小船 第二項） ～～～～～～～～～～～～ 思ふ心をよみ表はすが〔歌の〕本然なり。 その歌のよきやうにとするもまた 歌詠む人の実情なり。・・・ よき歌を詠まむと思ふ心より 詞（ことば）を選び意（こころ）を設けて飾るゆゑに 実（まこと）を失ふことあるなり。常の言語さへ思ふ通りをありのままには云（い）はぬものなり。いはんや歌は程よく拍子面白く詠まむとするゆゑ わが実（まこと）の心と違（たが）ふことはあるべきなり。 その違ふところも実情なり。 そのゆゑは 心には悪心あれども 善心の歌を詠まむと思うて よむ歌は偽りなれども その善心を詠まむと思ふ心に偽りはなきなり。すなはち実情なり。 たとへば花を見て さのみ面白からねど 歌のならひなれば随分面白く思ふやうに詠む。面白しと云ふは偽りなれど 面白きやうに詠まむと思ふ心は実情なり。 しかれば歌と云ふものは みな実情より出づるなり。 よく（上手に）詠まむとするも 実情なり。よく詠まむと思へど よくよめば実情を失ふとて 悪けれど（下手だけれど）ありのままに詠む。これ よく詠まむと思ふ心に違ふて 偽りなり。されども （上手に詠んでは）実情を失ふゆゑにありのままに詠まむと思ふも また実情なり。 （日野龍夫校注：本居宣長集 １９８３ ｐ．４５８注五） ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
お礼
ありがとうございます。 へそ曲がりというのは面白い発想ですね。 ある意味、真理ですよね、本居宣長さんの思想って。 電車で外国人の親子がいたんです。 幼児がおもちゃを「がちゃ」って床に落としては拾うことを繰り返していた。 幼児によくあるひとり遊びですよね。 お母さんが、「物は手から離れると下に落ちるという道理があるのよ。だから無駄なことをしないの」って感じのことを言い聞かせていたけど。 日本人ならちょっと違う感覚だなって思った。 「駄目よ、ご迷惑よ」で終わり。 「ご迷惑」っていうのは、他人の立場になって考えなさいっていうのとは、ニュアンスが微妙に違う。だって、他人様の立場にたってなんて考えられっこないから、他人様は他人様の事情があるでしょうしっていう考え方です。 「痛いの痛いの飛んでけー」って飛んでくわけないのに言いますよね。飛んでくと本気で思ってるわけじゃないんです。ただ子供の気持ちがおさまればいいなって思って口に出るだけなんです。同じように痛みを感じてあげられないから。 「ねじれ」とか「へそまがり」とかが、そういう文化からくるのなら、どう解決したらいいのでしょうか。
- mashumaro2
- ベストアンサー率58% (99/170)
No.14です。お礼を拝見致しました。 >たどって調べると、やっぱり文化論になりますよね。そうなんですよね。 >ではいきすぎた「さかしら」の排除として、現代の問題として考えられることと言ったら何になるのでしょうか。 おこたえしたい気持ちは充分あるのですが、私の場合、それを論ずるにはあまりに「さかしら」ですので、ちょっとわかりかねます。 お役に立てなくて、本当にごめんなさいね。
お礼
ありがとうございます。 ＞それを論ずるにはあまりに「さかしら」ですので、ちょっとわかりかねます。 そんな、それ言ったらおしまいじゃないですか、哲学なんてまるまる「さかしら」ですよね。 本居宣長さんもそれを承知であえて、「さかしら」でもって「さかしら」を排除してるのですから。 もしかして、タブーなんでしょうか、まさか、日本だってそこまで保守的じゃないと思うんだけど。
お礼
ありがとうございます。 何というか、不思議と、進むべき道の焦点がおぼろげながら はっきりしてきた様な気がします。 ありがとうございました。