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退化と遺伝子の変化について
- 退化には遺伝子が関係しているのだと思いますが、生物のある機能の退化と遺伝子の変化の関係がほとんどわかりません。
- ある人が生まれてから死ぬまでほとんど足の小指を使わなければ、小指の骨がほんの少し退化するというのは何となく分かります。
- しかし、そのことがどのような仕組みで遺伝子に影響して、長い年月を経て退化するのでしょうか?
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まず、進化(退化も進化に含まれます)とは、集団中の遺伝子の構成が徐々に変化していくことです。(ある個体の一生の内である器官が小さくなることは、生物学的には退化とは言いません。) 小指の発達に関わる遺伝子に突然変異が生じると、小指の小さい人が生まれることがあります。これは使う、使わないに関わらず、常に確率的に起こっていることです。 小指が小さいとうまく歩けないなど生存や繁殖に不利であれば、小指の小さい人は子孫を残しにくく、小指を小さくする遺伝子は集団から除かれていきます。自然淘汰によって小さくならないように保たれているわけです。ところが不利ではなくなるとその遺伝子は淘汰されず(小指の小さい家系が生き残り)、確率的に集団中に広がっていきます。すると人類の平均小指サイズは今よりちょっと小さくなります。指の発達に関係している遺伝子はたくさんあるので、その後また別の遺伝子に変異が生じれば、更に小さいタイプが確率的に増えていきます。このような過程を繰り返して、徐々に人類の足の小指は小さくなっていく可能性があります。 上記の過程は完全に確率によるものですが、どうせ必要がない小指ならむしろ小さい方が怪我のリスクが減る、などのようにメリットがある場合は、小指を小さくする遺伝子の方が長くするものより集団中に広まりやすくなり、退化はもっと速く進むでしょう。
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>長い年月を経て退化するのでしょうか? それほどでもないようです。 欧米人の足の第五指(小指のことね、足ではこう呼びます)はもう千年で「無くなるだろう」と予想されています。 皆様がご指摘の通り、無くても生存、繁殖に影響ない「表現型」に関する遺伝子は変更されてもそのまま維持されていきます。 欧米人は先の尖った靴を履くので小指は必要無いようで、第五指に爪の無い人も多いようです。 アジア人やアフリカ人は裸足で歩くので小指に力を入れないと不便なためこの「表現型」は必要なので残るでしょう。 私の第五指はでかいです。^^
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ご回答ありがとうございます。
- ga111
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進化、退化は遺伝子の突然変異によって突然、起こります。これは生殖細胞を介したもので、「生まれつき」先天的に、ある時点で家系に組み込まれなければ成りません。 感じがつかみやすいのは、 >鎌状赤血球遺伝子を持つ者は、日本にはほとんど見られないが、マラリアが比較的多く発症するアフリカにはかなり見られる。これは鎌状赤血球が短時間で溶血してしまうため、マラリア原虫が増殖できず、マラリアの発症を抑えるためである。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%8C%E7%8A%B6%E8%B5%A4%E8%A1%80%E7%90%83%E7%97%87 それが生存にとくに必要なければ、ある集団に広がることもあります。>>退化につながる?(中立説、で検索してみてください) 足の小指は、満員電車で踏ん張るのに使いますから、現代人に不要とはいえないかもしれません(笑い)。
お礼
ご回答ありがとうございます。 中立説についてよく調べてみます。
お礼
ご回答ありがとうございます。 突然変異から始まるご説明が非常にわかりやすく、今回の疑問は解消されました。 たいへん、お世話になりました。